人間の命を救うほどの力を持つと言われる、きのこ・菌類の秘められた可能性に迫ったドキュメンタリー。食物としてのみならず、生命の再生や維持、アルツハイマーやがんの治療、環境汚染の浄化にまで役立つことから、地球上の様々な問題への応用が期待されているきのこ・菌類。菌類学者ポール・スタメッツやジャーナリストのマイケル・ポーラン、人気フードライターのユージニア・ボーンら様々な分野の専門家が登場し、医療や環境問題に対する菌類を用いた解決策を明かしていく。ナショナルジオグラフィックやディズニーネイチャーのドキュメンタリー作品を手がけ、タイムラプス映像のパイオニアと言われる映像作家ルイ・シュワルツバーグがメガホンをとり、「イカロス」のマーク・モンローが脚本、「ルーム」のオスカー俳優ブリー・ラーソンがナレーションを務めた。
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映像が綺麗。 南方熊楠的なエコロジーだけじゃなくて(Woodstockらしき画像も出たが)60~70年代サブカルチャー的な申し立てが脈々と生きているようです。薬物も含めて私としてはそれも良いのだが、“胡散臭さが出た”と宣う若い衆と遭遇しました。思想と科学は領域違うのだけど生物学と思って観に来たのかな? 生物学講義ではないですから。パンフレットにも「いかがわしさ」という言葉が頻発しているのだが、究極「きのこ自体がいかがわしい」とまで。一方で、実際にキノコから有用な成分がいろいろ抽出されてもいます。あまり厳密に考えず「こんなきのこ観もある」くらいで画の美しさを楽しめばいいのではないでしょうか。(むしろ胡散臭いと思った人はパンフレットを買って読んだ方がいいです。まっとうに書いてありますから。)
で、思想的にちょっと気になったのは、「きのこがいかに人間のためになるか」という人間中心に聞こえる話と人間を超えた大きな存在なりプロセスを考える世界観が混在してます。菌曰く「何億年もかかるかもしれない」と......その時には人間はもういないでしょう。
..でも実際人間がいなくても地球としてはなにも困らないんだとは思いますけどね。
Posted at 2021/10/18 23:10:36 | |
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きのこ | 音楽/映画/テレビ