昨夜は Z4M同好の士 nobu3さんのガレージで突発的夜会
というのも Z4Mに搭載される 究極の直6NAユニット”S54B32エンジン”
のオイルパンとシリンダーヘッドを取り外してある状態で置いてある。
それを見学に行きました。
ガレージ入るとすぐに目に入る S54のヘッド!
そもそも何故?ここまでバラすことになったかというと・・・
オイル交換時に 写真左下の2つのかけらを発見!
「こりゃいかん」ということで シリンダーヘッドおろして確認したら
写真右側のパーツが破損しており 見つけたかけらは その破損部に合致する!
6番シリンダー(進行方向一番後ろ)のバルブステムが破損していた。
そのあおりを食らって なんと排気側バルブのロッカーアーム側シャフトが欠け&曲がり そしてバルブシールも少し損傷して 6番シリンダーの密閉が保ててない状態に!
nobu3さんのblog読んでいくとわかるんですが、エンジンバラシの過程でVANOSユニットにも重大な問題があったことが発覚
・・・こんな状態でもそれなりに回っていたS54エンジン
基本的には頑丈なようです。
で 貴重なS54エンジンの中を紹介します。
まずシリンダー ピストン でか!
これでも ボアよりストロークが長い ロングストロークエンジン
S54はベースエンジンの ボアアップが限界に達し ストロークを伸ばしていった
という歴史が物語る通り ピストン間の隔壁の薄さは感動的ですらあります。
VANOSをバラした部品
DIYでVANOSをここまで分解した人はnobu3さんだけと思います。
断っておきますが nobu3さんは 立派な素人です!!
カムを外したあとのシリンダーヘッド
カムも見せてもらいましたがプロフィールがやる気満々のカムでございました。
ロッカーアームが精緻な感じを醸し出している
↑ロッカーアームを上げた状態
↑ロッカーアームを下げた状態
そして
破損した6番シリンダーのバルブヘッド 欠けただけでは無く 結構曲がっているのでどう取り外すか?が問題
吸気側から見た シリンダーヘッド
吸気スロットルバルブ これがアクセルと連動するのね♪
左が問題の6番シリンダーの排気ポート 右が正常な5番シリンダー
6番シリンダーの排気ポートは カーボンが結構付着している。
下に潜って クランクとコンロッドも観察
コンロッドは鍛造
で十分な長さを持って連桿比を大きくしている。
⇒逆でした〜〜〜
ストロークがすごく長いんで 連桿比は3.05と高回転エンジンの中では飛び抜けて低いです。
そうすることで当時のF1と同等のピストンスピード24m/sでぶん回しても
大丈夫な用になってるんだと妙に感心
この連桿比で8000rpmぶん回しているのがスゴイ
コンロッド自体は短くないんですけどね。
ピストンとシリンダーの側圧が高くなるのと クランクのフリクション減らすためにメインのメタル幅を狭くしたことで油膜が厳しいから10W-60という高粘度オイルが必要なんですね!
ストロークが長い=爆発時にクランクにかけるモーメントが大きくなる=トルクが太い
だからS54エンジンは高回転型ユニットでありながらトルク感あふれる回り方するんだ!
写真ではうまく写せなかったけど ピストンを裏側からも見れた。
車バカ同士がこのような状態のガレージで話すと
クランクとコンロッド眺めながら 永遠に話ができる(^^;;;
23路超えそうなになり慌ててお暇した。
僕もかなりDIYでZ4M弄ってきたけど
nobu3さんのそれとは根本的に違うことがある
nobu3さんのDIYは修理が目的で 僕のはモディファイ
必然性の違いが 気合の違いになっている。
・・・でも これ 普通のDラに持ち込んでも修理してもらえなかった気がする
エンジン開けてもらったとして バルブ破損の時点で
「このエンジン 終わりました」で終わりのような・・・・
趣味のガレージでは 何ヶ月でもそのまま放置できるんで 時間を納得できるまで使うことができるのが強み。
焦る必要はないのである。
nobu3さんのZ4Mとまた走る日を楽しみにしています。
Posted at 2023/04/23 17:56:53 | |
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