この記事は、
しずかな湖畔の…について書いています。
「
ビワイチ無充電走行チャレンジ」や nop_all さんのブログ「
しずかな湖畔の…」などでi-MiEVをどのように走らせているの?と時々聞かれます。
小型車になったアイ・ミーブのwebサイトやカタログには「
航続可能距離を延ばすための、7つのコツ」とスペースを割いています。
この7つに対して2014年製i-MiEV(X)で行っている私の運転方法を照らし合わせてみます。
メーカー推奨の方法とは違っています。実施される場合は自己責任でお願いします。
1.普段の走行中は回生ブレーキを0ポジションに。
回生のない0ポジションはクルマのムダな減速を抑えます。
そのため運動エネルギー効率が最も良い「慣性走行」によるなめらかな走りを可能にし、アイ・ミーブのエコな走行性能を最大限に引き出します。
⇒大きな考え方の違いとして下記2つがあると思います。
(a)ギアを繋いだ状態でアクセルを離すと回生ブレーキが掛かり、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して充電される。
(b)アクセルオフ+0ポジションで出来るだけ転がして電気の消費を防ぐ。
どちらの方が電気消費が少ないか悩むとところですが、私は(b)を選択しています。
仮に停止から40km/hまで加速してから減速して停止してもモーターのロス、タイヤの摩擦等があるために消費した電力の全てを回収できません。
加速、減速の両方でロスすることを考えて、電気をいかに消費せずに走ることを意識しています。
ただ私のi-MiEV(X)は2014年製なので、パドルシフトが無いために回生のない0ポジションを再現できるのはギアを抜いた「Nレンジ」だけです。
とは言え、i-MiEVの取扱説明書には「Nレンジにはしないで」と記載されています。
理由として
・PやRに入れてしまう可能性。
・回生ブレーキが全く効かない。
・車両故障の原因になる。と書かれています。
1つ目と2つ目に関しては事実です。
Nレンジで走る時はシフトレバーを握った状態で、いつでもシフトレバーを動かせるようにし、状況次第ではシフトレバー操作とフットブレーキ操作をほぼ同時に行っています。
MT車で「エンジンブレーキが効かないのでニュートラルで走らないで」と言われているのとレベルは変わらないと思っています。
3つ目に関しては、i-MiEV購入店の当時の副店長さん(お店のサービス責任者さん)と三菱販売店の部品発注端末で内部構造を確認し「内部的にはトルコンは無く、MT4速相当の1速減速機」と確認し、「MTと同様にシフト操作OK」の確認をとっています。
トランクアスクルオイルとリヤデフオイルが兼用となっているオイル(三菱指定はATF)が750ccしか入っていないので、車両故障の原因にならないようにAT車と同様にメーカー基準よりかなり短めの2万kmごとに交換しています。
またドレンプラグもマグネット付のものに交換してスラッジを少しでも捕捉出来るようにしています。
これまでにオイル交換して出た廃油を容器に入れて写真撮影したものを整備手帳にupしていますのでご覧ください。
2.減速するときは回生ブレーキをうまく使う。
回生ブレーキを上記の表示5→4→3→2→1の順に操作して減速すると、駆動用バッテリーへの充電効率が高まります。
※セレクターレバーをBポジションにしてパドルを長めに引くと、走行中の0から5に操作することができます。
⇒私のi-MiEV(X)はパドルシフトが無いので、シフトレバーをNからB or ECO or Dへ操作してフットブレーキではなく、出来るだけ回生ブレーキを使うようにしています。
3.アクセルペダルを踏む時間を短くする。
アクセルペダルを踏み込みすぎず、パワーメーターの針をEcoゾーンの範囲内で抑えると電気の出力を抑えられます。
さらに、アクセルペダルを踏む時間を短くすると電力消費の抑制につながります。
⇒具体的には、市街地エリア(非バイパス)だとそれなりの頻度で信号に止まると思います。
40~50km/h程度まで少しゆっくり加速(私はBを使うことが多いです) → Nで転がす → B or ECO or Dでブレーキを踏まずに回生ブレーキで減速 → 20km/hで回生ブレーキが止まるのでフットブレーキで停止。
と走るなら状況次第ですが、半分以上はNレンジor回生ブレーキなどで減速と言う感じになると思います。
別の例えで言うなら電車(特に路面電車)に近い走らせ方をしています。と書いた方がピンと感じる人が多いかも?
4.Ecoポジションをうまく使う。
加速時にセレクターレバーをEcoポジションにすると、電気の出力を抑えられます。
⇒私は加速時にEcoポジションをほとんど使ったことがありません。
結局はパワーメーターの動きになるので、普段市街地エリアを乗る時はB or Dで「パワーメーターの針をEcoゾーン辺りまで」で留めるようにアクセルを踏んでいます。
5.走行速度をなるべく一定に保つ。
走行中は前方のクルマとの車間距離を長くとり、速度をなるべく一定に保つように走行すると、電力消費の抑制につながります。
⇒速度を一定に保つと言うより速度変化が少なくなるように、車間距離を長めにとって減速時に出来るだけ回生ブレーキを活用できるようにしています。
ちょっとした減速では、Nレンジで転がして目標速度になったら再度ギアを入れています。
6.シートヒーターを活用する。
背面と座面、両方から体を直接暖めるので、冬場でも快適。
暖房を控えてシートヒーター(運転席/助手席)を使えば、電力消費の抑制につながります。
⇒シートヒーターは冬の必需品です。冬の間はずーっと運転席側のスイッチは入れっぱなしです。助手席は人が乗る時はリクエストに応じて使っています。
暖房を控えると言う記述があるので、冷暖房に関して少し追記します。
ご存知のようにEVはエンジンが無いために冷暖房に使う電力は駆動用電池から供給されています。
冷暖房を使わなければ航続可能距離を延ばすことが出来ますが、快適に乗りたいので冷暖房もそれなりに使っています。
多くの方が温度設定を最もクール側orホット側にして風量を調整されていると思います。
(ヒートポンプエアコン車)冷房の場合、最もクール側+風量少な目でCaniOnによると消費電力は約1000Wでした。
温度設定真上から1つだけ左+風量真上にすると体感的に同じ涼しさでありながら消費電力は約450Wに低減しました。
7.走り始める前にプレ空調を1分半。
走り始める前に、普通充電ケーブルを接続した状態でクルマの風量調整ダイヤルと温度調整ダイヤルをともにMAXにしてプレ空調をかけると、1分半でエアコンの温源媒体の温度が確保されるので、走行中の電力消費の抑制につながります。
⇒プレ空調をかける=私のi-MiEV(X)だと普通充電している状態でMiEVリモートシステムを使う形になります。
帰宅時に普通充電をした状態ならともかく、毎朝出発前に普通充電コネクタを接続してプレ空調するのは正直面倒くさいです。
幸い我が家は高台にあり、走るルート次第では自宅から数百メートル先のバス道までアクセルを一切踏まずにBモード+フットブレーキで走り、0.5~1.0%充電されます。
ということで私はサイドブレーキ解除+Nレンジで我が家を出発し、Bモードに入れてからエアコンをONにしてバス道に出るまでにプレ空調しています。
ここまでは三菱自動車工業のWebサイトに掲載されている情報に基づいて書きました。
上記7つに追加して私が実践している消費電力を減らす方法をご紹介します。
8.冷暖房使用時の信号待ちではギアを抜く。
多くの地域で梅雨明けになった今日この頃、冷房なしで車に乗るのはちょっとツライですよね。
信号待ちで停止する際にB or ECO or Dレンジ+フットブレーキを踏んでいると思います。
冷房使用+NやP以外+フットブレーキだと、テクトム製燃費マネージャーFCM-NX1によると約1000W消費しています。
冷房使用+NやP+サイドブレーキだと、テクトム製燃費マネージャーFCM-NX1によると約500Wと先ほどの半分の消費電力になります。
(燃費マネージャーの表示項目に消費電力を選択しているのもコレが1つの要因です)
冷暖房を使用していない時は違いがないものの、冷暖房を使っている時は信号待ちでギアを抜いた方が消費電量が少ないのでオススメです。
9.タイヤの空気圧はマメにチェック!
EVはエンジン車より全体の効率が良いので、ちょっとしたことが航続可能距離に影響します。
EVの充電を自宅やショッピングモールなどで行うことが多い人もいると思います。
エンジン車だと給油のついでにタイヤの空気圧チェックしやすいですが、EVはタイミングを逃すと「前回いつ確認したか覚えていない」ことになりかねません。
タイヤの空気圧はNレンジでの転がりやすさに直結します。
1カ月に1度はタイヤの空気圧が規定圧を割り込んでいないか確認しましょう!
皆さんの参考になれば幸いです。