北海道~東北周遊旅のシリーズを一旦中断して、先週末にお出かけした様子を先に(^^;
暑くなる前に再訪したかった奥三河、いわゆる愛知県・長野県・静岡県の三県境となる、
現在は編入して豊根村となってますが、少し前まで日本で一番小さな村だった旧富山村。
地図ヲタからしたら外せないスポットでもあり、昔にも訪れてるのですが道路は頻繁に崩壊、
昭和時代はガソリンスタンドも少なく、当然今みたいに携帯電話も無く、紙地図だけを頼りに
常に落石や倒木にヒヤヒヤしながら同じ県内にも関わらず4時間以上かけて訪れたものです(爆
それだけに、日本一の秘境と言われてました。実際、さらに数多くの集落が高齢化と共に
廃村となり、昔よりは道路が整備されたものの、廃墟、廃路も増えて再び秘境となりました。
そんな中、約10年前に最後の村人が退去して廃村となった天竜川を挟んで対岸に存在した
現在は
静岡県浜松市天竜区となっている
夏焼集落の
夏焼山や
夏焼隧道へ訪れてみます。
愛知県民として、未だに不思議な思いなんですよね。同じ県内にこんな秘境があるのが(汗
いつもお世話になっている国土地理院の地図で場所を確認。丸い部分が旧富山村です。
村の北側は長野県、東側は静岡県に隣接していて天竜川が流れているのですが、
昭和30年に日本最大難関の土木工事とも言われる佐久間ダムの建設により、
ダムから20キロ以上も離れている富山村も大半が佐久間湖に水没することになりました。
旧富山村を拡大すると…対岸に標高650mの夏焼山があり、その麓に集落跡はあります。
標高350m~400mの山の斜面にまだその集落が残っており、現在は廃墟化が進行中です。
富山村の唯一とも言える公共交通手段でもあるJR飯田線の大嵐駅は唯一の鷹巣橋を渡って
アクセス可能で、この駅を拠点に隧道を南下するとその集落跡地へと訪れることが出来ます。
この隧道こそ、かつて飯田線の為に掘られた隧道で、現在は唯一アクセス出来る車道です。
というワケで、まずは我が故郷でもある瀬戸市を通り、心霊スポットとしてめちゃくちゃ有名な
伊勢神トンネルを通過し、旧津具村を経て豊根村役場方面へと一般道を通っていきます。
土曜日だと言うのにビックリするくらい交通量は少ないです。増えるのは秋くらいなんですよね(汗
ただ、途中通過した猿投山の登山口は登山者でいっぱいでした。最近ヤバいんですよね、ここ。
で、最初にどうしても訪れたかったこれまた地元では超有名な伝説のドイツパンのお店…
まさかの臨時休業でいきなり出鼻をくじかれてしまいました、ベッケライミンデン(涙
1週間にたった4~5時間しか営業していない幻のドイツパンですが…今回もゲットならず(涙
しかもそのたったの4~5時間のうち、2時間もすると完売してしまうのでさらに困難極めます(爆
老夫婦だけでやってる店ですが…いつ店を畳むかわかんないので食べたいんですよね(涙
気を取り直して、次の目的地へ。こちらは今回初めてです、道の駅豊根グリーンポート宮嶋。
なんでもかんでも手作り感っていうね、愛知県最強の秘境村らしいです(笑
注文をして席で待ちます。窓辺の景色がもう既に大自然です。北海道並みに何もないのが(爆
そして、今回のお目当ては…ザメまぶし!!3000円と決してお安くはないランチですが…
キャビアでも知られる古代魚、あのチョウザメのお刺身です。なかなかレアな食べ物です(^^;
それを豊根村は近年養殖を始めたので、早く食べに行かねば!と思っていたんですよね。
そしてこの道の駅にある山のレストランふるさとでは、チョウザメ料理の第3弾として、
このひつまぶし風の料理を最近登場させたんですよね。もう見るからに美味しそうです!
うなぎのひつまぶしと同様に食べ進んで行くんですが…チョウザメ、歯ごたえが少しあって、
どことなく味もフグっぽい。しかし、味付けは胡麻油が効いていて宇和島の鯛めしにソックリ!
最後は勿論…お出汁をかけてお茶漬け風にして完食!
副菜として添えられてるチョウザメの甘酢団子もめちゃくちゃ美味でした!
そして食べ終わろうとしたところ、店員さんが「よかったらサービスさせて下さいね」と言って
食後のコーヒーと手作り栃の実大福を持ってきてくれました。なんとまぁ、サービス旺盛な!
というワケで、最近すっかりハマりかけている道の駅巡りですが…道の駅、本当良かったです。
そしていよいよここからが今回のメインディッシュその1、夏焼集落跡へのトレッキングです。
豊根村の中心地からでも約40キロ…1時間近く要します。さすが秘境です。既に秘境なのに(爆
因みに最も多くの観光客が利用するであろう佐久間ダム方面から北上する県道1号ルートは
土砂崩れが発生していて通行止めになってるようでした。今回は行かないから良いんですが。
そもそも通行止めじゃないにせよ、至る所で崩壊していたり…廃道になっていたり…(汗
旧富山村と言えば、こんなイメージでした。だいたいタダで帰れないような村でしたしね(怖
オープンカーだと頻繁に落ちてくる石とかでケガしかねないし、バイクは砂利でコケるし…
落石を自分で退けながら進む、っていうね。しかし、久々にこちらの方へ訪れてみましたが…
道路が思った以上に整備されていて、さすが奥三河観光誘致に力入れてるんだな、と感じます。
そして細いクネクネ道をひたすら走って…ようやく旧富山村へ入ってきました。
左手の山の斜面に見えてるのが富山村唯一の小中学校と住宅街、その下が市街地です。
ズームにすると…確かにそこには人の暮らしが垣間見れそうです(^^;
村内唯一の飲食店、とみやま来富館内にあるお食事処栃の木まで来ました。
因みにこれだけの秘境なので、訪れる客も本当に少なく、営業時間は先のパン屋と同様に、
ビックリするくらい短いので、お目当てに訪れる際は必ず電話で確認をした方が良いです。
この日も営業時間は10:30~12:30まで、たったの2時間という無理ゲー状態でした(爆
これは、そもそも圧倒的に来訪客が少ないのでお店を維持していけないというのもありますが、
お店に従事されてる方が別に農業など他の仕事もされていたりするという事情もあるようです。
市街地の手前には大谷下という唯一の交差点が存在していますが…押しボタン式です(汗
愛知県道426号は名古屋や豊田など西側からアクセス出来る唯一とも言える重要な道。
実際、この日は3県に及ぶ県道1号が通行止めとなっているので、尚更重要と言えますよね。
そしていよいよ、市街地へとやって参りました!(笑
これが旧富山村の紛れもないメインストリート。村役場に郵便局と派出所くらいしかない(汗
これが今は支所ですが、旧富山村役場ですね。廃墟じゃないですよ、ちゃんと活きてます(笑
土曜日だからか…人の気配を微塵も感じないし、車も通る気配すらないですけどね(爆
斜向かいにあるこの社は一体…何なんですかね?
旧富山村の市街地は…メインストリートのわずか100m足らずなんですが…
いや~、北海道とはまた違った大自然のカタチ…ですね。時間の流れ方が全然違う気がします。
そして、天竜川を渡って富山村の対岸へと来ました。もうここは静岡県浜松市です、都会?(^^;
まぁ浜松駅まで約100キロ以上、車で2時間以上、電車だと3時間半はかかるそうですが(爆
駅舎は東京駅をモチーフにして造られてるだけあって明治時代のレンガ風な佇まいですね(^^)
駅前に堂々と駐車出来ますよ(笑
駅前にはレンタサイクルがありました。恐らく…このガシャポン?に300円を入れると
自転車の鍵の入ったカプセルが出てきてそれで乗れるんじゃないですかね??知らんけど(笑
JR飯田線大嵐駅の駅舎内。秘境には違いないですが、次の小和田駅と思うと立派ですね(笑
駅舎は勿論無人です。で、そこから歩いてホームへ。大嵐駅は両側トンネルに囲まれてます。
過去に訪れたいわゆる秘境駅もそうですが、基本、両側がトンネルなんですよね(笑
あ~、ホームまで来ちゃうと唐突に電車に乗りたくなっちゃいますね、あまり得意ではないけど。
何せ名古屋で電車って言うと、もうアホみたいに混雑してるネガなイメージが大きすぎてね(涙
日米野球でとてつもなく大活躍してる大谷選手よりも満員電車で休まず毎日通勤をしてる
サラリーマンの方が実は尊敬しちゃう、ってなくらいあの電車が苦手なんですよね…
まぁ普段から人混みとか行列とか死ぬほど嫌いで苦手だって散々言うてるんですけど(汗
秘境ではあるけど、言うても立派なJR飯田線なので意外と本数も多いし、1本これに乗れば
大都会?である豊橋にも行けるし、岡谷の方にも行けちゃうので、その点秘境感は無いですね。
やっぱり真の秘境っていうのは如何に簡単にアクセス出来ないか?ってところだと思うので(^^;
さて、いよいよここから夏焼集落跡を目指します。
大嵐駅を南へ抜ける1本道があるんですが、元々鉄道用だった2つの隧道が設けられており、
夏焼第一隧道は全長約100mで、そこを越えるとすぐに全長約1240mの夏焼第ニ隧道が…。
見るからにめちゃくちゃ怖そう…ってか、真っ暗だし(涙
一応、申し訳無さげに照明は設置されてるんですよね、ほとんど真っ暗ですが(汗
中に入ると…どうやらトンネルはまっすぐですが高低差があるようで出口は見えません…。
そして、1キロ以上の長いトンネルを抜けるとそこは…!!
もはや完全に忘れ去られた静岡県道288号が…崩れまくって見事な廃道になってました。
天竜川対岸の県道1号線があるワケだし、結局同じ佐久間ダムへ出るだけですもんね、
そりゃ土砂崩れが発生しても修繕する意味無いですし…そもそも誰も住んでない地域(汗
現在ここまで来られるのも夏焼集落でまだ住人が生活をしていたからなのですが、
それももう2015年を最後に無人となり、そのまま廃村となってしまったので
この隧道もいつまで管理して残されていくのか正直わかんないですね。
ただ、完全に廃村になったワケではなく、居住がないだけで住人の方が定期的に訪れるので
しばらくは残りそうですが。また、この付近では釣り場としてそこそこ人気があるらしいです。
とは言え…めちゃくちゃ天気が良い初夏だから良いものの、日が暮れた時だったり雨の日とか
なんかちょっと怖そうです。まるで霊感の無いヤツで良かった…霊感強めな人は無理そう(涙
というワケで、ここで車を置いて隧道脇の登山道から集落を目指して夏焼山へ登っていきます。
因みにこの時期にしたのは残雪も凍結もなく天気も安定していてマムシとヤマビルが
まだ比較的少なめだから…です。この一体、クマ出没の心配はさほど無さそうですが、
とにかくヘビやらヒルがめちゃくちゃ多いので、訪れる際はそれなりの備えを推奨します(^^;
…なーんて書いてたらもうめいっぱいっぽいので、これもまた次回へと…つづく!!(爆