大型連休がスタートした土曜日。この時期にしては珍しく仕事が佳境となり、報告書類やら調整事項やらを無理やり終わらせ、夕刻に自宅へ戻り支度を始めます。仮眠を取った後、パーキングスペースからVFRを出す時にサイドスタンドが完全に出ておらず倒してしまいましたが、接地する直前まで支えられたので、ミラーが曲がった程度の軽傷で済みました。風圧でブレないようミラーの根元を瞬間接着剤で固定し、トップケース、サイドケース、シートバッグを装着。イグニッションを捻りエンジンに火を点け、ODOメーターをリセットし、暗闇に包まれた未明の東名高速道路へと乗り込むのでありました。
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移動日
ここ最近気温が上がってきたとは言え、夜中のハイウェイ走行はまだまだ寒いもので、ダウンジャケットを着込み、PA・SAをハシゴしていきます。深い闇の先へと続く東名高速道路を邁進していくと、磐田を過ぎたあたりで日が差し始め、急激に気温は上昇。伊勢湾岸道にスイッチし渋滞発生前の名古屋を抜け、長島PAで朝ご飯を摂りました。
鈴鹿で恒例の渋滞に巻き込まれるも、さほど酷いものでもなく順調に進行。外気温はいつの間にか20℃を超え、快適なファストランが続きます。県境を越えて大阪府に入る頃には、HYODのジャケットでは暑い位の陽気となり、水分補給を挟みつつ、大阪南港へと向かいました。
フェリーまで時間があるので、近傍にある海浜公園で一休みということで、木陰にマットを敷いて暫しうたた寝。たくさんの休憩を挟んでいるとは言え、自宅を出発から12時間近く経っているわけで、体力はだいぶ消耗しており、冷涼なそよ風の中でリフレッシュします。
買い出しを済ませ大阪南港に着き、搭乗窓口で受付を済ませ、出航30分前に乗船。船内のみなさんは笑顔で溢れており、南の大地への高まる期待を載せた船は定刻通り離岸し、新門司港へと一路進んでいくのでありました。
ということで、今年のゴールデン・ウィークは久しぶりに九州へと足を運びました。だたらな感想日記になりますが、暫しお付き合い頂ければ幸いです(伏)。
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上陸 → 平尾台
館内放送で目を覚まし窓の外を眺めると、うすぼんやりとした空気の先に港が見えておりました。全長183m・重量15,000tの名門大洋フェリーは時速23.2ノットで順調に進んでおり、定刻通り新門司港に着岸。暫しの待機時間の後、身支度を整えVFRのエンジンをスタート。慎重にスロープを下り、明け方の市街地を流していきます。時刻は5時台のため気温は低く、ヘルメット内に流れ込む新鮮な風により気分爽快。快調に流れる幹線道路から逸れ、門司からすぐ近くのカルスト台地として名を馳せる平尾台へノーズを向けました。
林野の中を伝う県道28号線で標高を稼いでいくと、ついさっきまで街中を走っていたのが嘘のように急に景色が開けます。朝一番の特権と言うべきか、全長10kmに及ぶハイラインはガラガラであり、心地良いエキゾーストノートと共に恍惚のライディング・ハイへと突入。新緑に染まった草原と発色の良い卯の花色のピナクルのコントラストが眩しく、自然とアクセルは緩んでしまいました。
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国東半島 - 広域農道巡り
漠然と広がる標高500m級の羊群原を後にし、行橋ICより東九州自動車道で早朝ラッシュの一般道をパスすることに。高速で宇佐ICまでワープし、県道29号線から西国東広域農道へとノーズを向けます。林野に囲まれた全長約20kmのローカルロードは、海岸線をなぞる交通量の多い国道213号線とは打って変わって交通量ゼロの走り放題。積載量満載のためスポーツ走行は抑えますが、大きな弧を描きながら伸びるそのロードレイアウトは秀逸であり、2つのタイヤでその妙を存分に味わうのでありました。
半島の突端にある道の駅くにみまでノンストップで走破し、売店で購入したサイダーでエネルギーチャージ。伊予灘沿いの海岸線を暫く走った後は、内陸部を縦断する広域農道オレンジロードへスイッチすることに。これがまた目の覚めるような中高速ツアラーラインであり、適度な曲率で引かれた林間路をアクセルオンで駆け抜ければ、ヘルメット内は至高のFun to Rideに満たされます。前半の西国東広域農道と合わせて総延長70km以上を誇る広域農道はえげつないほどの走り放題であり、股下から聞こえるVFRの拍動に応えるように一心不乱に白いセンターラインを追いかけるのでありました。ひたすら林野に囲まれた道ですが、こと走りに没頭したい貴兄にはおススメしたいルートです。
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スケールアウト
驚愕のローカルワインディングで若干トランス状態に陥ったので、コンビニでコーヒーブレイクを兼ねてクールダウン。無料区間の大分空港道路を使いつつ、県道11号線で湯布院方面へと向かうことにしました。多くの観光車両とともに林野の中を進んでいくと、標高1,583mの活火山が忽然と姿を現します。
緑の絨毯に刻まれたスネークラインがとても印象的で、その高低差ゆえスケール感が少し狂いそうなほど。新緑に染まりつつある由布岳は実にフォトジェニックであり、麗らかに晴れ渡った空のもとで目の保養に勤しみました。九州に上陸してからまだ半日ほどですが、もうお腹いっぱいです(笑)。
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九重連山
壮観な景色を脳裏に刻んだ後は、県道11号線やまなみハイウェイで阿蘇へ向けて南下を続けます。GW真っ只中ですので交通量は多いですが、長者原付近で一気に景色が開け、九重連山を借景とした絶妙なシークエンスが待っていました。緩やかな丘陵地を紡いでいくハイラインの妙は、私の語彙力では到底表現しきれませんが、もう圧巻。スロットルを司る右手は終始緩みっぱなしであり、アイコニックな表情を見せるSmart ロードスターと共に幾千もの風を味わうのでありました。
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似て非なる存在
三愛レストハウスで牧場の牛乳を頂いた後は、国道442号線沿いの久住高原展望台に立ち寄ってみましたが、やや雲隠れの空模様となっていたので引き返し、県道11号線・県道45号線をハシゴし大観峰方面へ。目にも眩しい新緑の外輪山の中を駆け抜けるのは何とも気持ち良いもので、5月ではあるものの夏色を放つ阿蘇の景観美は唯一無二の存在だと思います。稜線上に位置する大観峰からの眺めは極めて爽快であり、得も言われぬ充足感に浸りながら、壮麗なパノラマビューをファインダーに収めるのでした。
対向する二輪車とピースサインを交わしつつ、国道212号線でカルデラの中へと侵入し、紫幹翠葉の田園地帯を進んでいきます。県道111号線で再び標高を稼いでいくと、西日に照らされ特徴的なシルエットを放つ米塚が現れ、冷涼な高原の空気が快感を増幅させてくれます。
草千里ヶ浜からは、阿蘇らしい筋骨隆々とした山並みをバックに、雄大な草原地帯が広がっており、売店で購入した高菜饅頭を頂きながらブレイクタイム。東京を発ってから約40時間、随分と遠い所に来たものだと感慨に耽りながら、雲上の桃源郷を目に焼き付けました。
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五反畑キャンプ場泊
草千里ヶ浜から熊本方面は全線通行止めとなっており、地震の爪跡がまだ残っている事を感じさせます。往路を戻り阿蘇のジオパークに別れを告げ、阿蘇坊中温泉でリフレッシュした後は、市内のスーパーで買い出し。国道57号線の脇に位置する五反畑キャンプ場へチェックインしました。既にサイト内はバイクで賑わっており、寝床をセッティングしマジックアワーを迎えた頃にビールで乾杯。夜になると気温はグッと落ち込み寒くなりましたが、斜月に照らされた阿蘇の山中でグランド・ツーリング1日目を終えるのでありました。
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VFR800 | 日記
Posted at
2017/05/26 22:00:18