スマートフォンに表示される天気予報はどんより曇り空のマーク。そんな事は気にしないぜっ!とばかりに自宅を飛び出し、エネルギー補給を済ませたXRとともに中央自動車道調布ICのETCゲートをくぐります。
威勢の良い滑り出しと反比例するように全身に打ちつけられる風はキンキンに冷え切っており、小仏トンネル内の温もりのある空気に癒されつつ、大月ICより一般道へとスイッチ。最寄りのコンビニでホットの缶コーヒー片手に今日のルートを一人作戦会議で検討します。
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快晴の富士
国道139号線を山中湖方面へと進んでいくと、前方の視界は徐々に色温度のある景色となり、思わぬ好転にハンドルを握る操縦者はニンマリ。Yahooの天気予報では雲マークだったのですが、
SCWというスーパーコンピュータが演算予測する天気予報サイトでは富士山周辺が晴れの表示だったので、ここはSCWの情報に軍配が上がりました。
富士吉田から河口湖方面へと向かう頃には燦々と陽射しが降り注ぐようになり、並列4気筒エンジンから放たれる強力なトルクと共に、心のタコメーターをぐいぐいと上げていきます。県道21号線湖北ビューラインは妙々たる形状を誇る屈指のワインディングコースであり、断続的に現れる緩急のあるカーブを電子制御の恩恵を十二分に活用しながら気持ち良く駆け抜けていきました。
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電子制御マシン
臨場感溢れる湖畔の道を走り抜けた先では、冠雪した富士山が堂々とした出で立ちで待ち構えてくれておりました。そんな名峰を眺めながら自動販売機で買ったホットのお茶で一休み。風もなく湖面も穏やかであり、やはり富士山は日本らしい風景を作り出すものだなと感心するのでありました。
長閑な情景に別れを告げ、再び県道21号線で富士五湖周遊へ。程度の良い曲率のスラロームラインはエンスージアストにとって桃源郷であり、この日も対向車線には野太いエキゾーストノートを放つスポーツカーが何台も現れました。まだ小春日和の少し手前といったレベルなのでバイクは少なめでしたが、所々に冬の面影が残る雪月風花の景色を眺めながらのライディングは格別なものです。
県道21号線のハイライトである西湖沿いをスロットルを大きめに開けながら疾走。精進湖までの道はやや荒れている箇所もありますが、XRは極めてコントローラブルであり、凹凸を拾っても姿勢がぶれない理由は電子制御満載の足回りのおかげでしょう。一見上手くなったように勘違いしそうですが、ある意味では安全に走る事が出来るための機構であり、私のようなど素人ライダーにとってはありがたいものです。
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樹海周遊
悠々と流れていく雲を眺めているうちに思いのほか長時間くつろいでしまいました。陽光煌めく林野の中を駆け抜け、国道139号線を挟みつつ朝霧の脇を抜けて県道71号線へと接続。空気は冷たいですが、雲一つない快晴であり、ライディングプレジャーを末端神経まで浸透させながら富士山麓を狂暴なエキゾーストノートとともに切り裂いていきます。道中の木々の蕾は所々で開花しており、美しい青空と共に春の足音を感じさせてくれるのでありました。
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360°カメラ
ジャーマン・フィロソフィーを満喫した後は、富士ミルクランドで小休止。新たに購入したカメラを片手に暫し撮影テストに興じます。これまで愛用していたGopro Hero3ですが、録画ボタンも反応しなくなり遂に寿命を全うした様子。ネットニュースで見つけて気になっていたカメラ「insta360」は全天空カメラであり、前後にそれぞれカメラが備え付けられたスティック形状のフォルムが特徴です。所謂自撮り棒のようなもので手元からの距離を稼いで撮影するスタイルなのですが、このカメラのすごい所は手振れ補正機能。360°カメラなので激しい揺れでレンズが上下左右にずれようが、撮っている範囲が全方位なので、そもそも手振れという概念がないのかもしれません。特にオートバイのような振動をモロに拾うような乗り物での動画撮影にはうってつけと言えるでのはないでしょうか。加えて、スマートフォンだけで360°動画の転送、編集、通常ムービーへの出力が出来るのも特筆すべき点であり、オンボロPCしか持っていない私でも動画編集が出来てしまうのには驚きでした。
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ファイン・ビュー
麗らかな陽光に包まれた時間を過ごし、南側は雲が多いので往路を戻る形で富士山の北麓を回り込んでいく事に。標高を上げ下げしながらドラマチックなシークエンスを堪能し、給油を挟んだレーシングレッドのバイクは山中湖方面へとノーズを向けていきます。
国道138号線を暫く進んだ後は、県道729号線で湖畔をトレースし、雲の隙間から僅かにシルエットを覗かせる名峰をバイザー越しに眺めながら、日本らしい景色を嗜みます。湖畔の3/4ほどを走ったところで国道138号線箱根裏街道へスイッチし、大きな弧を描きながら下り坂を転がるように走り抜け須走へ。スロットルを少し捻れば力強い蹴り出しと共にパワフルに進んでいくXRは、私には手に余る存在であり、遠慮がちな加速で宝の持ち腐れ状態で市街地へと下っていくのでありました。
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箱根越え
御殿場の市街地を抜けて国道138号線乙女道路を使って箱根へと進行。ヒルトップに近づくにつれて天気は下降気味ですが、路面凍結の心配もなくハーフウェットの林間路を辿り、芦ノ湖の湖畔へと向かいます。脈打つ並列4気筒エンジンの鼓動を臀部で感じながら、枯れ葉に足を取られないよう箱根峠へと続く屈指のワインディングを疾走。この日は偶然にも前を塞ぐ観光車両は皆無であり、電子制御によるスタビリティコントロールの恩恵を駆使し、スローイン・ファストアウトでコーナーを伝っていくのでありました。
芦ノ湖を眺めながら暫し放心状態で寛いでいると、みぞれ混じりの小雨がパラついてきたので、ここが潮時とばかりに箱根新道で早めに下ることに。寒さでだいぶ体温を奪われたので、道中にあるかよい湯治 一休で熱々の湯船に浸かります。ここは数年前に来たことがある日帰り温泉で、お値段は少々高いのですが露天のみで構成された館内の空間は屋外と一体的となっており、開放感抜群。湯の温度も様々で、頭寒足熱を心ゆくまで謳歌しました。
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餃子三昧
1時間ほど前に
tododesuさんから招集の令を受けていましたので、箱根新道から国道1号を東へと進行。若干迷いながらも「湘南茅ヶ崎幸福餃子」というお店に到着しました。肉汁たっぷりの各種餃子にかぶりつきお腹を満たし、まだ手に入れて間もないS1000XRをお披露目。セローと並ぶと流石にサイズ感の違いがあり、空冷モデルの250ccバイクは非常にコンパクトにまとまっているのに対し、猛烈な発熱量を誇るエンジンを冷やすために巨大なラジエーターが装着されているXRのフロントマスクはかなり主張が激しいものです。
真っ暗な国道134号線を進み、ミドルクルージングののち、稲村ケ崎で暫し談笑。県道204号線で切通しを抜けて朝比奈IC手前でタンデムバイクとお別れし、横浜横須賀道路~第三京浜へと梯子して、渋滞ゼロの環状8号線を自宅に向けて流していくのでありました。
Posted at 2019/04/20 21:13:48 | |
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S1000XR | 日記