はじめに。
本ブログで触れている 2022年問題 は ETC車載機による不要電波(スプリアス)の発射に関するものであり、ETCシステムのセキュリティに係わる 2030年問題 とは別問題です。
2022年問題がクリアできても2030年問題がクリアできていない機種は多いと思われるので旧セキュリティ規格の機種では引き続き注意が必要です。
なぜなら2030年問題は前倒しされる可能性がアナウンスされているからです。
本題。
最近、ネットニュースで「ETC 車載機の2022年問題」に関する記事を目にしたのですが、スプリアスの件とセキュリティの件がまぜこぜになっていたので、備忘録を兼ねて整理します。
というか、カミタケマガジン さんの
「ETC2022年問題発生。ご使用のETCを今一度ご確認してください。」
https://www.kamitake.net/blog/etc/2022problem/
に問題点や各メーカーの車載機を確認した結果がよくまとまっていたので、そこから各メーカーサイトで確認するのが良いでしょう。
簡単に書くと、2022年12月1日から「使えなくなる」というのは電波法関連法令(無線設備規則)上の違反になるということで(未確認情報ですが、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 らしい)、ETCゲートのバーが開かないということではありません。
また、「11月末日」という期限も「当面の間」延長されています。
(
総務省のサイトを参照)
自分でもこれらの情報とメーカーサイトで2022年問題について確認したので一応列挙しておきます。
・トヨタ純正品
すべて継続使用可。
https://faq.toyota.jp/faq/show/7912?back=front%2Fcategory%3Asearch&category_id=1&commit=&form_type=advanced_search&keyword=%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9+ETC&page=1&search_category_narrow_down=1&site_domain=default&site_id=1&sort=sort_keyword&sort_order=desc
・ホンダ純正品
すべて継続使用可。
https://www.honda.co.jp/ACCESS/customer/etc/et_003.html
・マツダ純正品
すべて継続使用可。
https://www.mazda.co.jp/carlife/accessories/support/info_lib/now/
・スズキ自動車純正品
すべて継続使用可。
https://www.suzuki.co.jp/car/information/etc/
・三菱自動車純正品
すべて継続使用可。
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/purchase/accessory/navi/etc/pdf/supurious.pdf
・スバル純正品
すべて継続使用可。
https://faq.subaru.jp/faq/show/1205?back=front%2Fcategory%3Ashow&category_id=13&page=1&site_domain=default&sort=sort_access&sort_order=desc
・ダイハツ純正品
(後述)
・日産自動車純正品
継続使用不可の機種がたくさんあるので、以下の日産自動車サイトを参照。
https://www.nissan.co.jp/RECALL/DATA/info_ETC.htm
・Panasonic
実験機器として出荷した下記3機種以外、すべて継続使用可。
C03002T、C03002B、CN-RX0600AK
https://panasonic.jp/car/its/products/ETC/etcregist.html
・三菱電機
すべて継続使用可。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/carele/etc/info/spurious.html
・古野電機
すべて継続使用可。
https://www.furuno.com/jp/etc/spurious/
・デンソー
下記2機種以外、 すべて継続使用可。
DIU-3102、DIU-3104
https://www.denso.com/jp/ja/products-and-services/automotive-service-parts-and-accessories/etc/security/spurious.html
・パイオニア
すべて継続使用可。
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/system_up/etc/spurious/
・アルパイン
すべて継続使用可。
https://alpine.custhelp.com/app/answers/detail2/a_id/3459
・矢崎エナジーシステム
下記2機種以外、 すべて継続使用可。
ETC-YM2N、ETC-YM5
https://www.suisuiyazaki.com/pdf/190308.pdf
・ケンウッド
すべて継続使用可。
https://www.kenwood.com/jp/car/system/
・デンソーテン
すべて継続使用可。
https://www.denso-ten.com/jp/eclipse/product/option/systemup/other/i
・クラリオン
下記1機種以外、 すべて継続使用可。
ETC920(EA-1188B-A)
https://www.clarion.com/jp/ja/info/important/20190423-1/
・三菱重工
すべて継続使用可。
https://www.furuno.com/jp/etc/mobe/
このうち、カミタケマガジン さんのページにはスバルとダイハツが載っていなかったので自分で調べました。
スバルのメーカーサイトではトップページの検索からではヒットせず、「お問い合わせ/よくある質問」から検索したら出てきました。
ダイハツは メーカーサイトで「ETC」や「スプリアス」で検索してもヒットしませんでした。
純正オプションのメーカーが三菱電機とデンソーのようなので「ほぼ」大丈夫とは思いますが正確なことは分かりませんでした。
(デンソー製では2機種が引っかかります。)
こうしてみると、影響が多いのは日産自動車で、旧カルソニックカンセイ(現 マレリ)製の車載機が引っかかっている印象です。
最後に、参考として国交省と総務省の関連情報のページへのリンクを載せておきます。
国土交通省
「旧スプリアス規格※に基づいて製造されたETC車載器について」
https://www.mlit.go.jp/road/yuryo/etc/spurious/
総務省 総合通信基盤局電波部基幹・衛星移動通信課基幹通信室
「無線設備のスプリアス発射の強度の許容値」
https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/spurious/
同
「スプリアス発射の強度の許容値に係る技術基準の改正に伴う経過措置」
https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/spurious/keikasochi/
※ 21:40 三菱重工製品の情報を追記しました。
Posted at 2022/11/15 20:29:20 | |
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