本日は、リアドライブシャフトのメンテをします。
ん?過去最近にやってないか?
やっています。
今回のメンテは、グリースの飛散止め。
過去ののメンテがだめだったか?ではありません。
ドライブシャフトのメンテですが、内部のグリースの交換とシャフトブーツの交換。
作業的には、古いブーツカバーを裂いて金属の筒状のカバーも裂いて除去することから始まります。
先ずはこれを2本、4か所、行うことになります。
古いシャフトブーツは、裂いて取り外すことは出来ますが、新品のブーツの装着は、シャフトの等速ジョイント部を分解する必要があります。
手前が、ミッション側、奥がハブ側の部品。
3方向ニードルベアリング部をカシメを外し分解しないといけません。
この状態まで、分解し等速ジョイント部のニードルベアリングのO/H&グリスアップが可能になります。
これを戻すのに、過去のブログにある通り「きぃ~~~~~~」となるような作業。(笑)
等速ジョイント部を組み付ける前に、ハブ側、ミッション側のシャフトブーツ(形状が異なります)をシャフトに挿入しておかなければいけません。
等速ジョイントを組み上げてブーツカバー内部にグリースを封入してブーツカバーの金属側の端っこを絞り込んでカシメ止めすることで完成します。
カシメてある部分は、内部にOリングが入ってグリースの漏れを止めるようになっていますが、この時点でカシメ部はシーリング材を塗りこんでいました。
なので、こちらからのグリースの漏れは全くありません。
サンクの等速ジョイント部の「面倒くさい」理由は、CVジョイント形式ではないので、ブーツカバーの端っこのカシメによって止まっている事。
等速ジョイントの構造はまた調べてみてください。
で、ここまで「完璧」なO/Hです。
サンクではありませんが、グリースの封入量についてマニュアルがあります。
車種は、ジムニー。
マニュアルによると。(抜粋)
「フロントアクスルの給脂」
ナックルケース内部に空間の30%(約150g)を充填する。
とあります。
これは2016年11月にジムニーのフロント周りをベアリングも含めフルO/Hした時の物。
部品調達して。
分解&ベアリング交換等。
マイサンクがO/Hの為、ガレージが空っぽだったので、やりたい放題!(笑)
スピンドル部のベアリング外して等々、総入れ替えです。
それに伴って、ベアリングレースを入れる治具も必要になってきます。
色々考えて、手持ち工具で工夫。
ここが、ナックルと呼ばれる、ジムニーの等速ジョイントが入っている部分。
これくらいは自分でやっちゃいます。
これくらいのO/Hが出来ないと「お山で遊び」が出来ません。
現場でシャフト折って交換はざらにありましたから。(最近お山遊びしてないなぁ。)
山で遊んでいるジムニストは8割の方は出来ると思いますよ。
ジムニーってすべてが、「勉強」になる車です。(笑)
で、サンクのジョイント部。
付属していたグリースをとりあえず全部封入。(笑)
ジムニーもマニュアルでは空間の30%と表記していますが、4駆走行以外且フリーハブOFF時においてこのドライブシャフトは「回転」しません。
通常ジムニーはパートタイム4WDの為、ナックル内部のシャフトが回転しないためグリースの封入量が少ないとナックルの下部へ溜まってしまい、上部キングピンのベアリングのグリース切れを起こしてしまいます。
なので、マニュアル通りの30%ではなくこちらもかなり目一杯封入しておきます。
且、たまには4駆にしてナックル内部のグリースを「撹拌」してあげるのがいいと思います。
サンクのリアドライブシャフトは、当たり前ですが常時駆動しています。
ということは、「温度」が上がります。
温度が上がると物体は「膨張」=体積が増えます。
ほぼフル充填していたことで温度上昇とともに体積が増えブーツの隙間よりグリースがはみ出してきたわけです。
で、この「はみ出し」最近の事ではなく、2016年末のO/H後より少しずつ発生しているのは確認していました。
先ずその時点では、シャフトブーツのゴムカバーの「細い方」からドライブシャフトへ出てきていました。
この部分を、締めあげることでここからは止まりましたが、ブーツと金属の筒とのカシメ部より滲み飛散を発見。
ちなみに、左右ともこの部分から飛散が見られますが、飛散しているのは「ミッション側」のみ。
ハブ側は、「熱源」から距離があるのと、走行時での冷却がある為このようなことが起きにくいのかもしれません。(今の所ですが)
で、昨日工場へお邪魔した時に、シャフトブーツカバーの内部構造を見せていただいて。
金属の筒とゴムブーツを「カシメ固定」しているだけだから内圧が上がったことではみ出してきたと思われます。
O/H後、約1年と3か月で膨張して余ったグリースははみ出てきたかなと思いますので「対策」をしてみようかなと。
カシメ部をシーリングするだけの事なんですけどね。
さて、シーリング材ですが、一応車用、ゴム系専用のホルツのブラックシーラーを使用します。
このシリーズ、「クリアー」もありまた耐熱にも優れています。
お気に入りのケミカルの一つです。(笑)
脱脂して、マスキングして、ブーツと金属の筒の隙間に充填していきます。
左右2か所で2時間はかからない作業です。
シーリングは「溝」のような所がメインではなく、ゴムと筒との「境目」の方ですからね。「溝」はマスキングついでに塗ったまでですから。
誤解なきよう願います。(笑)
数日間放置後、また「テスト」なる名目でドライブとなりそうです。(笑)