
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
「周章狼狽」という言葉があります。同じ語義を有する「周章」と「狼狽」をわざわざ重ねることで、かなり取り乱した様子を表現している点が面白いと思います。
ところで、ごく最近、「少々狼狽」を経験しました。言葉としては、造語です。「少々」が重なると、「周章」となり、結果として、周章狼狽になることを実体験で知りました。
――菊池桃子ライブツアー「Peachful Days 2025」の横浜公演での出来事でした。
会場のBillboard LIVE横浜は、通い慣れていますので、開場直後の混雑は避け、計画的に15分遅れて入場しました。それでも開演45分前であり、時間的余裕は十分です。ワンドリンクを注文して飲み終えると、「そろそろだな」という雰囲気になってきます。開演15分前になると、来場者のほとんどが着席しています。
いよいよ桃子さんが登場する実感が湧き始めるのが、その15分前の時間帯です。「どこから登場するのかな」と動線が気になったり、「今日の一曲目は何だろう」というようなセトリの予想が自分の中で始まったりします。
テニスでは、試合直前になると、ベンチに腰掛け、球質にはまったく影響しないのに、ガットのよじれを直すのに腐心することがあります。気分を高めるというより、気持ちを整える貴重な時間です。ライブ15分前は、それと似ています。
今回の横浜公演に限っての話になるのですが、開演15分前くらいに、「少々」の異変が始まりました。面識のない桃子ファンから、立て続けに声をかけられたのです。向こうが私の席まできてくれ、「もものきけんじさんですね」と切り出されました。桃色のハッピやハチマキ姿になっている公式ファンクラブMOMOCANS’の中心メンバーの方々ばかりでした。
一瞬、「なにか彼らの気に障ることでもしたのだろうか」と心配になったのですが、そうではなく、光栄な表敬訪問でした。SNSでの自分のアイコンに使用しているシャツを着ていましたので、人物として特定されたのです。せっかくの機会でしたので、もう少し気の利いたリアクションをすればよかったと後悔しています。やはり、少々が蓄積し、周章狼狽の状態に陥って平常心が失われていたのでしょう。
このシャツは、以前からよく利用している洋品店の厚意で、半額以下で入手したイタリア製のシャツです。素材は麻で、ハンドメイドのため、高級品ではあるのですが、購入価格が激安でしたので、自慢になるのをご容赦下さい。日本ではまったく無名のブランドで、転売等の価値はありません。セカンドストリートに持ち込んでも100円以下です。
夏のごく短期間しか着るタイミングがなく、気づいたらシーズンが終わっていた年もありました。今年は、絶好のタイミングで、上述「Peachful Days 2025」がありましたので、横浜公演にこれを着て参加していました。このシャツだけで特定されるとは、見事なデザインだとしかいいようがありません。さすが、メイド・イン・イタリーです。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
桃子は、「青色の服が好き」と公言している。
ステージのMCタイムにわざわざ説明したこともある。
「私にとって青い色は気持ちを爽やかにしてくれる色なんです」
――もしかしてだけど、ステージ上から俺の姿を見て感じたことを話していたんじゃないの~。
あなたと逢うたびにすべてを忘れてしまうの。
Posted at 2025/08/29 08:54:28 | |
トラックバック(0) | 日記