
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
「それって、あなたの感想ですよね」は、ひろゆきこと、西村博之氏で有名になった台詞です。相手の発言を否定するだけでなく、討論相手としての資質までマウントするなかなか強力な一撃だと思います。
ですが、私がこのフレーズを聞いたのは、ひろゆきが最初ではありませんでした。
あれは、都知事の定例記者会見での出来事でした。石原慎太郎は、露骨に眉根を寄せていました。自分が嫌っている新聞社から質問が飛んでくる気配を察知したからでした。
不穏な空気が充満していくなかで、記者との攻防が始まりました。
「シナじゃなかったら、あの国を何と呼んだらいいんだい?」
「一般的呼称の中国でよろしいかと」
記者に詰め寄られた石原氏は、勝利を確信したような表情を見せました。会話を誘導する陥穽を仕掛けていたのだろうと思います。
「馬鹿いっちゃいけないよ。一般的な呼称で中国といったら、日本の岡山県と広島県のことだよ」
ウィット満点の返しでした。ボクシングの井上尚弥が、ノーモーションで放つ右ストレートが相手の急所を捉えたときと同じような展開となりました。
記者は、パンチが効いて脳が揺れている状態で、反撃を試みました。
「相手国の嫌がることはよくないかと」
石原氏の舌鋒が益々冴えまくります。
「シナは、孫文が作った言葉じゃないか。嫌がる理由がないだろう? 本当に嫌がってるの?」
勇敢な記者は、奇跡のひと振りに賭けました。
「嫌がっていると思います」
ここで、石原氏は、フィニッシュブローを記者の急所へ冷静に打ち込みました。正確性を重視したコンパクトなパンチで、井上尚弥のそれとそっくりだと思いました。
「と思います? あなたがそう思っているだけなんじゃないの。ナンセンスだね」
記憶で記していますので、細部はご容赦頂きたいのですが、相手を追い詰めていく話法が圧巻でした。
本稿でこの話題を取り上げたのは、最近の小学生がひろゆきの真似をしているという話を聞いたからです。本家のひろゆきに、「あなたの感想も聞きたいなあ」と返したら、馬鹿にした表情で、「ここは感想を語り合う場ではないですからね」と攻めてくるでしょう。
ですが、あくまで、身内の小学生が相手という想定ですので、「感想を語り合い、お互いを尊重し合うことが大切なんだよ」と教育するチャンスかもしれません。それこそ、「君は、どう思うんだい? 君の感想を聞いてみたいなあ」という石原節が有効なのではないかと思うのです。
何でも論破、論破で、それを美徳とする風潮はいかがなものかと。ロンパールーム世代の人間として、それを強く感じているところです。この世に議論の余地なく、論破されるリスクのない事象なんて、菊池桃子の美しさくらいしかないと思っています。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、桃子が記者を論破しないのは、報復で俺との恋を妨害されるのが怖いからなんじゃないの~。
For my darling I love you.
And I always will.
Posted at 2025/11/29 09:22:42 | |
トラックバック(0) | 日記