みんカラを見て
NORITA様よりユニフォミティマッチングのご依頼を頂きました。
120km前後でのステアリングの振動(高速シミー)が発生していて、ホイールバランスを取り直したが直らないとの事でした。
車両はポルシェ911ターボです。かっちょいいです。
タイヤはヨコハマアドバンスポーツ19インチ
ホイールはレーベンハート鍛造3P(スリーピース)です。
早速GSP9700にてフランジプレートとハブフィットコーンを使用してユニフォミティを測定します。
作業内容については長文なので、
プロの整備手帳に(
その1 その2 その3)アップしましたので興味のある方はのぞいてみてください。
自動車用アルミホイールの種類は大きく分けて2種類有ります。一体式ホイールと組み立て式ホイールになります。 詳しくは
こちら
一体式とは所謂1P(ワンピース)ホイールで、鋳造(鍛造)した後に切削加工を施すので、精度が非常に高いです。
組立式とは、2P、3P(スリーピース)と言われているように、ディスク部分とリム部分を別で作って組み立てていますので、どうしても寸法精度はワンピースホイールに比べて劣ります。
今回のホイールは3P(スリーピース)鍛造ホイールです。
ビードシート部分の振れを測定します。
こちらはフロントに着いていたタイヤホイールです。
タイヤ単体のユニフォミティは20Nと良いのですが、ユニフォミティマッチングを施工しても、アッセンブリーでのユニフォミティが80Nとあまり良くなりませんでした。
ラジアル(縦方向)ランアウトが0.43mm~0.42mmと大きく振れています。この数値はユニフォミティに換算すると70N程度に相当しますのでうまく真円度を出す事は難しくなります。
何度か組換えを繰り返して一番良い状態にしましたが、数値的には改善が難しいと思われます。 国産車の場合は80N程度でしたらあまり振動が伝わらない鈍感仕様なのですが、ポルシェ、BMW、プジョー等の輸入車は、非常に敏感で、40N程度でも振動が伝わってしまう車両が多いです。(根本的に設計思想が違うように思います)
経験上のホイール精度ですが、純正1Pは0.01~0.08mm 社外1Pは0.01~0.1mm 社外2Pは0.1~0.5mm 社外3Pは0.1~0.8mm程度が多い気がします。
タイヤホイールのユニフォミティを40N以下に抑えるためには、ホイール精度で0.1mm以下の振れ、タイヤ単体で50N以下が理想です。
ホイールに求める要素は色々だと思いますが、機能性重視の場合は、やはり鍛造1P(ワンピース)が一番寸法、重量精度が良いです。
今回は特にフロントの1本を4回組み直しをしましたが、残念ながらあまり改善出来ませんでした。重量バランスは極限まで取りましたので何とか治っていると良いのですが。。。。
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ユニフォミティマッチング | 日記
Posted at
2011/06/27 17:47:06