Ryo L.W.S.enthusiastのブログ一覧

AIが出てくる映画ですね。
正直、何故2058年度ロボット工学ハンドブックに従い、３原則を入れなかったのか問いたい。

ロボットはロボットである自覚を持った上で動いて欲しい。
ちなみにこの原則が基準になる「ミステリ」としてアシモフのロボットシリーズが構成されているので、特段SF的には私自身どうなんだろうと思ってたりするんだけれど。

と、何故こんな話題かってと、シンギュラリティと呼ばれる言葉に触れたためなんですけれどね。
Technological Singularity、技術的特異点ってのは、本来未来学者達の専門用語。あまり市井に広まるもんでもない筈。

私がよく取り扱う話題は、大抵素人が手を出すと勘違いをあからさまに誘うてんぷら・ちょうちん記事なんだけれど、こいつもそう。

未来学って知ってます？私は知りません。ただえらい学者さんで未来学やってる人が言ったそうなんですよ。「もうすぐAIは人間よりも思考できるようになる」と。
その時点を指して「特異点」と呼んでるんですな。

ところがここで面白い事に、何度も言うけど未来学上の話。
科学技術、情報工学、ひいては電子計算機に関わる技術上の基盤がある話じゃあないんですよ。

現実に技術的基盤だけ見れば、所謂ノイマン型コンピュータが主流である現在、しかもOSのほとんどがMS社製（PC台数に限る。開発環境をWindowsに頼る真似は走らせる対象がWindows機である以外認めない）という世の中で、果たしてAIはどういう基盤で作られているか？
Steamのようにマルチプラットフォーム上で動くプログラムってのは、その間に挟まる「ミドルウェア」がある程度許容されてる、高速なコンピュータが基準になる訳で。
一昔前じゃ無理だったんですけどね。

つまり、ようやくスタートラインに立ったというべきでしょうかね。
でも、自分で思考するようなAIを作るためにはどうすればいいのか？という『技術基盤』で言うならばまだまだ荒いと考えるべきでしょう。
某所で語られている量子コンピュータ、確かに結果は出ていますけれど……アレも特定範囲における実験に過ぎないですね。

で、ロボットも標準化されてるか？まだ見るに実験室を出てない状態ですよ。商品化するなんてまだまだ先も先。

組み込み型OS、エンベデッドOSをどうするか、多分リアルタイムで動作させるならVX WORKSぐらいしか思いつかない。
コレはリアルタイムの出力を保障されてるんですね。
なので、軍用ロボットであればプログラマはまず間違いなくVxWorksを選択するでしょう（保障と言う意味で。使えるかどうかではなくて）。
で、動作や出力確認用に別のOSをかませ……なんて、要するにロボット型に組み込むにはかなりの大きさになるでしょう。
AIだけを走らせるとして、ブレードサーバー立てて、分散させるのに２機の予備を組んで、ネットワークで構成したとしよう。
当然のように自動的にネットワーク上のデータ検索をし、入出力は通常のキーボード、カメラ、センサを組む。

さて、「彼」はネットワーク上にあるコンピュータを踏み台にして例えばアルタ前のような街頭のディスプレイにもアウトプットできるとしましょうか。

何をすると思います？
というか、そもそも「そう言う自分で動けるAI」って、何をするんでしょうね？


ある程度機能を限定すれば人間を超え始めてますけどね。オセロ、チェス専用AIなんかは結構賢いのが出てますし。マージャンもあるそうですよ。

でも、例えば経済活動とか市場調査？あたりで商品開発できるAIなんか、出ると面白そうですね。
しばらくはそう言う単機能特化型AIがノイマン型で活躍するんでしょう。少なくとも私が生きている間に、ロボットみたいなのはできないでしょうけれどね。