ま、選び方って言ったって、そんな難しい話ではなくて。
ただビートって非常に面倒な車なんですよ。あのサイズで、古い為に選択肢の割にタイヤが選べないという。
最近は20インチ級の車のほうが選びやすいですからねぇ。その代わり二束三文って特典はありますが。
しかし、他の車のようにワンサイズって訳にはいかない。メンテナンスとしては非常に面倒。
今回使用しているのがec204、ダンロップのエナセーブですが。非常に良いタイヤですし、選択肢も多く悪くないタイヤです。
気に入りました。
バランスが良いタイヤだったんでもう一度買っても良いんですが、ちょっとここ数ヶ月の間にちょっと考えていてですね。
まあまずはメンテナンスもあるんで、タイヤ買うのは先延ばしにしようと。
そのついでですが、さらなるインチアップ(つまり2インチ)をしようと考えているのです。
異径の場合タイヤサイズは実は厳格で、純正サイズ・純正タイヤ以外はなかなか選択できません。そう言うもんです。
ですが、純正サイズタイヤってエコタイヤでなければスタンダードって奴で、大抵のビート乗りはホイールを換えてセッティングを振ります。
この際当然のように車高調にして、選択肢を多くしておく必要があります。
で、タイヤ・インチを変える際に気にするのが外径。ま、このあたりからマニアックになっていくのが理解できると思います。
外径が変われば、普通は速度計とのマッチングでタブーですが、ビートの場合前後異径のためフロントに限り好き勝手に換えられます。車高さえ整えられれば。
このため、ますます選択肢そのものは広がります。
さてそんななのでタイヤ選びは詳しくなりました。
実はタイヤの空気圧調整量の計算から、サイズの適正値まで普通に選択した上で、そのサイズで同社同銘柄のタイヤが選択できなければいけないわけですね。
だので価格コムさん大活躍。
数字上は存在できても、商品がなければ選択肢に上がってこない訳ですよ。当たり前ですが。
ついで、タイヤそのものは選択できても、空気圧調整が不可能であれば当然選択できません。
インチアップで怖いのが空気圧です。低扁平化すると通常空気圧を上げる必要があります。
ま、ビートのフロントの場合、純正状態で最低限度しか空気圧が設定されていないのでむしろ願ったりかなったりってとこですが。
そんな純正タイヤですが。
155/65R13 73H・165/60R14 74H。実は本当に重要なのはサイズよりロードインデックスとスピード記号です。
はい、ここに純正タイヤの空気圧、1.8kgと2.0kgが計算に必要なので出てきます。
勝手にこの値を変えると乗り心地だけでなく様々なデメリットが発生するので重要なんですよ。
購入時にはタイヤの規格が通常の日本規格なのかそれ以外なのかも考えなければいけません。
まず、先程のタイヤは当然日本の規格で、例えばフロントであれば
73H→ロードインデックス73で空気圧から耐荷重計算を行う。Hはスピード記号であり、最高速度210km/hとなるわけです。
例えばですが、14インチ化して同径に収める場合であれば、155/55R14(-5mm)、165/55R14(+6mm)位が選択できるでしょう。
同サイズとなれば155/55R14ですが……
BS NEXTRY 69V
YOKOHAMA DNA ECOS 69V
ダンロップ LE MANS4 LM704 69V
軒並みロードインデックスは下がっています。73→69ですね。
JATMA(日本)、ETRTO(欧州)のそれぞれの規格でのコンバートも含め、空気圧別負荷能力対応表というのがタイヤメーカで用意されているはずなのでそれを拝借しましょう。
例えばよく使うのが
BSのページ。
日本のJATMA規格なので表から、
73 180kPa→310kg
なので、
69 ●●●kPa→310kg
となるように表を見れば、空気圧が220kPaであることは解るかと思います。
たった0.4kgですが空気圧が必要になります。高めになるってことです。
低扁平タイヤが支えられる荷重限界は低い事が解るでしょう。なお表を見れば解ると思いますが、普通のタイヤは2.5kg程度しか圧がかけられません。高すぎるのは危険です。
だので、ロードインデックスが下がるようなタイヤ選択は危ない訳ですよ。
そこで出てくるのがXL規格ですが、実はロードインデックスが同じ場合、同じ空気圧では耐荷重が少ない事が表から解ると思います。
安易に選択すると、乗り心地の悪化はもちろん、走行性能の低下、最悪の場合破損や事故につながる訳です。
さてもう一つ、165/55R14を見てみましょう。
BS NEXTRY 72V
YOKOHAMA DNA ECOS 72V
ダンロップ LE MANS4 LM704 72V
今度は軒並み上がっています。精確にはわずか1下がりですね。これだと先程のインデックス表から見ても、190kPaと適切な値に設定できます。
このようにある程度幅があれば当然荷重も増えるという訳で。
安易なサイズダウンも難しいのですね。
インチアップはサイズアップで荷重を支えることでかなり安心感が変わります。
スピード記号はHの210km/hに対し、Vはかなり高く240km/hです。
こちらはあまり気にしなくて構いません。せいぜいスタッドレスタイヤのQ(160km/H)が低い位です。新しいタイヤは、同サイズでもロードインデックス、速度記号共々高い場合があります。
かなり性能が上がってる、って言っても過言ではないです。
そうなんですよ。
昔のスタンダードタイヤと今のスタンダードタイヤは、性能差が段違いです。
上手く作っているタイヤであれば、下手なスポーツタイヤと大差ない上、エコ性能があるってんです。
ただし、焼くと性能が一気に落ちる場合もあります。特に排水性の高いシリカタイヤは焼くとグリップ低下が激しいですね。
またスポーツタイヤの性能は、溶けてグリップする一番美味しい部分で発揮されるので、サーキット以外ではあまり効果がない(このため、純正指定の場合は温度域があえて下げられ、通常の領域でも性能が下がらないようになってる)ため、ステージに合わせてタイヤを選びたい。
私が感動したのはS.driveの性能でした。普通に使う分にはおそらく、ストリートでの特性は尤も適切だと思います。雨にも強いし。
ただし、コイツを一度サーキットで焼き切るともうだめです。大事な部分の感触が死んでしまい、グリップの低下もあるので一度で使えなくなります。
海外タイヤではSyronのRace1。こちらは、普通に峠で時速60kmでボロボロに溶け崩れる位のとんでもないタイヤでした。
グリップもそんなタイヤなので一発なら使えます。
というわけで、ビートで15/16インチ化する場合この辺が肝かなぁと。
もう大ぴらに性能より見た目って決めた組み合わせが出来上がってるので、今度はそれを見積もってもらおうかなと思っています。