2022年10月22日
好きなことばっかりやってきた自覚はある。
そんな中多分一番だったのが、知りたいって欲求だった。
無駄に頭が回る上関西人だったのもあって、ほんの僅か先の事を予測して身構える癖もあった。今はともかく。
関西人生まれなら必ずデフォルトで魂に刻まれている、まるで異世界転生で手に入るパッシブスキル「ボケとツッコミ」の効果は、結果として強力な連想能力が手に入る。
ロジカルに切り組み立てるプログラム的発想を持って法律を学べば、それが正規表現によるコードにしか見えなくなる。
さらに、法律の親子関係を組み立てると、政府を揶揄する「箱型行政」の実態も理解でき、それがオブジェクト指向プログラミングに見えてくる。
で、これが今の私の頭の中の基準になってる。
経験値はものさしになるって話がありますが、経験したもの全てが役に立つわけではないですね。
なにせ経験そのものを照らすべき「もの」と次元が合わないとそもそも使えないでしょう。
長さを測るのに秤じゃ無理なように。
結構そんな中でも他にないのが流体力学。非常に面倒。だのに気体の熱的特性、湿気まじりなどなどは他にない特性を示すので吸排気を考える上では必須。
なお私は今どきの油圧回路で学びました。結構実地で。コレが効いた。
共振とかも知っていてもなかなか応用できないものの、今度は音を考える上では絶対に必要になる。
ビートでは「3000rpm」付近で必ず排気パイプが震える現象があります。何かしらの共振帯何だと思います。パイプを変えようが個体が異なろうが皆大体このあたりでなにか音がする、違うと言います。
そりゃそうだ、そこで共振してるからだ。ただ、何がかは分からない。調べてないし。
計算すればすぐわかるとは思うんですが……計測と確認が面倒なので。
最近だと音を聞いてカタチが想像できたり構造が大体わかったり、逆に音質を形状で理解したりします。
大変な変態です。
マフラーは形状・構造・材質と全て音質に関わります。
厚さは反射音・吸収音に影響します。薄肉チタンでは通常は共振域が高音に入り、低音寄りになります。
分厚いステンレスや鉄を用いると低音が消えやすくなり、静かになります。
溶接端面から溶接端面までの長さが長いワンオフマフラーは共振域は長さ=波長なので低音での共振が発生しやすく、そもそもマフラー長さの短いビートが重低音を出すための構造がやったらめったらぐねぐね曲げる「長い」マフラーなのもわかりやすいでしょう。
見た目・長さは楽器でもそうですな。アルトリコーダーやコントラバスなんかの低音が出る楽器はでっかくなりますよね。
ところがエキマニはまた若干様相が異なり、そもそも集合管はエンジン出力を上げるための掃気効果を狙うためのものでもあるので、脈動と大きく関わってくる事もあり見た目でそのまま音質を語る事はできません。
なんで、実はツインはあんまり好きじゃないんですよ。今使用しているのは「完璧な」ツインなので文句のつけようなぞない、将に理想なんですが。
だので、パワーゲッターなら良かったなぁと。なら買えよって言われそうですが、んでも安いの選んじゃいましたよ。
HKSリーガルのが、ツインだったら良かったんだ。あっちは消音方法が違い、とりあえず初期はかなり静かで低音消音型なので回せば高音が聞こえるという。
フジツボの殆どはいわゆる隔壁型で消音性能と排気性能を両立した高性能品。
ただレガリスKの二本出しの中身は分からない、そう、ツイン型の一番の嫌なところは「カットしてみないと中身が分からない」不安。なので、車検に通すという最大の目的以外は期待していない。
悪いって意味じゃないですよ。普通の人と同じ不安です。分からないって不安。
で、今日は売るFEEL'S管バラしました。変なところにフランジあるな、って思っていましたが売ろうと思って納得。
箱に納めるために切ってるんだわ。考えたら当たり前か。
で、緩衝材で隙間埋めて160サイズジャスト。うーん、考えて作ってるのがよく分かる。実際、規格内ボックスなので汎用で買える。多少金のあるショップでも無駄に金は使いたくないしね。
フランジも汎用50パイ。だのでjuranあたりで汎用ガスケットを使えば良い。これも読みどおり。
熱が加わるのか入っていたガスケットはメタルだったね。あ、ネジもフランジもサビサビなので想像の通りだとは思う。
キレイにしたし心配なくなって、撮影しながら思う。
……これで静かだったなら問題一つもなかったのに。FEEL'Sはギリギリ規格なのでもうちょっと煩いから車検心配だし。
しかたないね。
Posted at 2022/10/22 12:31:32 | |
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いつもの日記 | クルマ
2022年10月19日
今から数えれば約十五年前。
ストリートにおける伝説の真実に触れ、ある種の区切りがつきました。
で、ビートの購入は区切りになるはずがそうは問屋も頑固なもんで、ジリジリ区切りは後ろに後ろに逃げ。
先日ビートの車検準備って腹を決めたところで、区切りが見えたって話です。
前がドライバーとしての区切り、今回が整備屋としての区切りです。
なんせショップが手厚かったり、強力なビート仲間がいたおかげで正直放り出していたようなもんです。
特に車検は。
で、手放すついでで純正戻しをやってたところ、結果的にそのまま車検に突っ込む事になりようやく本腰が入って、見えた訳です。
初の車検屋での車検。
基本整備はほぼ終わってるので問題なのが劣化したマフラー……まあ元からヤバいツインカムマフラーなんで、ツインカム以外では交換をほぼ間違いなく勧められる事は何年も判ってた。
純正組ならまだしも、マキシムとの組はやかましい。
なんで純正か、リーガルが静かで良いと。
なんだけれど、眺めてるうちにフジツボのパワーゲッターが欲しくなった。
あんね、リーガルもツインカムも今も二本だしなのですよ。
シングルでいいトコだとやっぱ車検見越してパワーゲッターだろうと。
ま、リーガルが音質的に落ち着くと思うんだけれど。
だけど5万は、まあ安くない。少しでも安く……って眺めてて。
レガリスKが何故かバーゲンプライス。
で、昨日の出来事って事。
まあこうして車両の状態を把握しながら適切な消耗品交換をして車検に備えるのは基本ですね。
バッテリー、タイヤ、オイルときてマフラー。次は車高調整からだなあ。
ZZ-Rが倍とは言わないが上がってて旨味が少ないんで誤魔化していかんと。
ショック組み換えんにも車両に足がない状態にできないんで(馬かけして放置できる駐車場ではないので)、O/Hって訳にもいかん。
こういう時純正がない車両を入手するってことの問題を覚えるなあ。シートとマフラーは手放すにも問題だったしさ。
足貰えば良かったなあ。
ともかく今年はPC新調もあり金が飛んでる(元々ビートを手放すことで金が入る見込みで買っちゃった)し。
ココでマフラーは痛かった。
だのでツインカムマフラーを整備して手放す(笑)
ツインカム足はPC購入とLogitechのステアリングにしちゃったしな!
Posted at 2022/10/19 05:39:25 | |
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整備 | 日記
2022年10月09日
昨日、我らが円卓B7Rの南方に伸びる戦闘空域、伊豆修善寺周辺に行きました。
私の土地勘でも、伊豆半島を一周したのが席の山で、ほとんど探索を済ませていません。
ってんで、プレオからGRヴィッツに乗り換えた弟子に機種転換訓練を行う理由と、自分の趣味で戦闘空域を指定。
進入経路は真鶴道路から亀石峠を抜け伊豆縦貫道をくぐり戸田峠へ。
西伊豆スカイラインを南下し風早峠から伊東西伊豆線で天城峠に抜け、河津七滝ループ橋を体感するというもの。
特に西伊豆は初体験なので正直わからんかった。
最も、時間計測に失敗して集合地点に指定したセブンイレブンに私が到着したのが出発予定という、なんともおそまつな結果。
なので当初から30分遅れて真鶴へ。
今度は真鶴道路の混み具合が異常事態で、県道740号に入るまでがみっちり鈍速というここでもまたジリジリ時間を削られる羽目に。
後で判明したのだが、真鶴で横転事故が有ったらしい。あそこでそんな事態になぜなったのか分からないが、そりゃ動きもしない渋滞になるわ。
そもそもあの周辺は混むことを想定して早めに動いたんだが……MFGの見過ぎかなぁ。
そのままほぼノンストップで亀石峠へ。
久方ぶりの亀石はあいも変わらない感じで、今でも普通に使われている重要な道路なんだろうと簡単に想像ができる道だった。
整備されていて、走りやすく広いいい道。ここが過去はドリフト族のたむろする有名な峠だったとは、今でも充分想像できるくらいにキレイで極めてアンデュレーションの整えられた道です。
尤も傾斜がかなりきつく、私のような車では非常に厳しいものです。
なんですが、ビートだと踏み切りからのコントロールが楽しめるのもあり、傾斜が変化するコーナリングでの車の制御を覚えられます。
後ろについた彼曰く、変な動きするのでついていく参考にならないとのこと。
元々コーナリングの際の操作やリズムが今までのFFとは大きく異なってるのもあって奇妙に見えるようです。
FFではどうやっても丁寧で当たり前の操作が必要ながら、ビートではそこを省略しても旋回に持ち込めて、更にそこからコントロールできる事が一番の原因なんですがね。
グリップを稼がないタイヤのおかげもあって旋回が楽しくて仕方がないですよ。
グリップの安定と真円度の高いタイヤ、国産技術と長い歴史を持つNEXTRY(スニーカー)は完成度・熟成度が高くタイヤとしては非常に信頼ができます。
古いクルマというのもあってマッチングが最高ですね。
亀石を越えて予定通り西伊豆スカイラインへ。
ここまではほぼ予定通りに移動できました。このあたり、結構風景もキレイで、気候も良くてオープン走行には最適でした。
問題はここから。
戸田峠から風早峠に向かう際、誤って土肥峠で降りてしまう。
更に西天城高原線を西に抜け、R136を東に、そして再度R411(西天城高原線)で戻るという周回を行ってしまう。
コレ、結構嫌な距離。お陰様でここでも時間をロスし、風早峠を抜けてあまぎの森で休憩を取った時点で12時半。
ちなみにここ、イメージではトイレの有る子授の休憩所。一応人の手は入ってるけれど、アスファルトは古びているし、休憩所も微妙な感じだし。
多分ダレも知らない。だので、しばらくだべって休憩してる間もダレも入ってこなかった。
で、休憩終了してR414に抜けてお昼ごはんの場所に行こうとして驚く。
場所はループ橋を超え、河津七滝の駐車場の向こう側にあるわさび園かどやさんなんですが。
14時に閉まるだと。
今からだと行けて13時過ぎに到着するかいなか。しかもR414から外れてる場所にある。
少なくとも30分は失敗してるし、先程更に15分程度遅れている。これらがなければ確定したけれど(12時過ぎ到着する)、良いやとりあえず向かおうぜ、ってんで進みつつ……
看板に見かけた道の駅天城越え内レストランでわさび丼が食えるという。
で天城越えでわさび丼を昼食に。結構美味かった。ただしわさびをご飯に載せるのです。
想像できる人はすぐわかるでしょう。
吸い込んだら鼻やら喉やらで死にそうな目に。
二人して何度か死にそうになりながらも、生本わさびの爽やかな香気と風味を楽しむ。
私は頭の中の汗腺が開きました。コレ、夏でも良いかも。
わさび園だとそばもつけられたので、今度はそっちで食べてみたい。
食後、おみやげ見たりおろしたわさびをつけたところてんを食べたりとして、河津七滝ループ橋にアタック。
このループ橋は二周回って降りるのですが、ある程度定常円旋回の練習にもなります。
当然車の性能も推し量る事ができるので今回には最適と見越して連れてきました。
ま、速度は出せませんが(どうせFFではできないので丁度いい)プレオとの差を充分体に刻んでもらいたい。
折り返すタイミングで時間を見ると既に14時を回っている。
うーん、本来であればこの時点では13時前くらいで、さくっと帰れば夕食に間に合うはずだったんだけれど……
この1時間遅れと場所の関係から諦めてラーメン屋に向かおうとするのがまず間違いでした。
えっと、個人経営のラーメン屋は出汁を作り直す「昼休み」が必ず必要です。
この出汁が出る時間が3時間かかるので、普通はお昼の厳しい時間を過ぎた辺りから休むんですが……
16時に到着した我々を迎え入れてくれるラーメン屋などどこにもあらへんがな。
ってんで、沼津市内のバーミヤンで早めの夕食を食べながら感想会と次の話、将来の展望などをぐだぐだ。
この時点で東名で事故を起こしているなど露知らず……(結果的に事故処理終わった直後くらいに到着したようで、渋滞はあったものの完全停止はありませんでしたが)
今回はぐだぐだのツーリングとなりましたが、初の西伊豆が非常に良い景色が見れたり、いい道だったり人も車もいなかったりして非常に楽しかったのでそれだけは大成功ってんでまた来たいやって思いました。
いやいや、ホント人気なしってのは明るいだけの夜の峠と変わらなくてねー。今時分の厳しさや、夜に動けない寄る年波を考慮するとこんな開放感も他にはないですね。
でも次はカートで師弟・子供の3すくみによる対決を行う予定。
Posted at 2022/10/09 15:14:57 | |
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走 | クルマ
2022年10月02日
以前、とある知り合いが20代の頃、ストリートドラッガーに酸素タンクを積んだという鬼のような話をしたつもりである。
NOSなんかも効果はおんなじ、なんだけれど。
エンジンは発熱するので、出力を安定させるためには冷却が重要になる。
ここで流体力学的観点も出てくるんだけれど、もっと単純な発熱についてだけ考えてみる。
「いつ熱が出るのか?」
という問いに対し、何人の人が精確に回答できるだろう。
点火系の放電はもちろん、ガソリンに引火した際の爆発時もカルノーサイクルなのだから熱量を運動に変換しきれない部分は排熱のカタチで発生している。
エンジンの摺動は意外と馬鹿にならないかも知れない。
そして何より、空気を圧縮した際に結構な熱が出る。
ここまでくればピンとくる人もいるだろう、ターボ車の排熱は空気の圧縮によるものが多い。
タービンもエンジン回転数の比ではないくらい回る訳だから、空気の圧縮とベアリングの摺動で相当熱くなる。そんな空気をエンジンに押し込んだところで、効率は悪い。
だので空気を冷やすためのインタークーラーが有るのだけれど、インタークーラの容積分、タービンの仕事が増えるのでレスポンスが悪くなる。
インタークーラーを大きくすればするほどよく冷えるけれど、冷えれば冷えるほど体積が小さくなる=圧力が減少する訳だ。
そこで「じゃあ端から冷えてりゃいいじゃん」の考え方で生まれたのがNOS。
液状に圧縮した笑気ガスを吸気系に入れることでガッチリ冷えるため熱効率が一気に上がる。
熱分解でN2とO2に分解するので変なものは残らないし。
ちなみに「足りない酸素を直接ぶち込め」って酸素タンク積んだのが、ちょっとネジのゆるいストリートドラッガー。
まあ、そんなドラッグレーサーにほいほい酸素タンク積んでしまう、端からネジのない知り合いも問題かも知れないが。
その時のスープラは1000馬力以上出たらしい。
ちなみにアルコールを燃料にするドラッグ用エンジンは、オイルの被膜を掻き取ってしまうその性質もあって、出力は出せるがオイル消費もかなり面倒らしいけれど。そっちはあまり詳しくない。
この手合はターボの様な機械的圧縮とは異なり物理的に充填効率を上げるためにエンジンとしても優しい。
ただターボは排気ガスの流速を利用して無理やり圧縮するというわかりやすく制御し易い方法を取る為比較的ラクなんだが、NOSにせよ何かしらエンジンに入れなければならないためシステムの故障率上昇と運用のためのコスト(笑気ガスなど)アップなど維持管理上検討すべき事が多い。通常市販車にウォーターインジェクションを導入したBMWには頭が下がる。
あのお硬いドイツ人が導入したのだから……まあ、高級車ブランドではあるけれどね。
そして忘れちゃいけない。ストイキ燃焼時には高熱が出る。コレがため、通常空燃比は11以下にセッティングし燃料による冷却を狙う。
エコエンジンで歌われたLEV、リーンバーンでは空気による冷却ができる。
そう、冷却を外部ソースによることでパワーアップ(ストイキ燃焼が可能)と燃費(パワー上昇に伴うもの)アップが狙えるってわけだ。
メタノールを追加した場合、メタノールの点火性能から点火時期を遅らせても問題が生じなくなる「オクタン上昇」効果もあり、エンジンのパフォーマンスアップを狙う場合にはウォータインジェクションが欲しくなる訳です。
実際の運用コストなどは導入時にでも考えなきゃいけないけれど。
効果については以上。
次に、じゃあどこにどんなふうにインストールすべきか?ってお話。
ま、コレは想像も容易でしょう。本来ターボエンジンであればタービン手前に導入しても良さそうですが(笑)NOSはウェットで導入するのが現在最も安全であるため、あまり手前で噴射は良くない事になります。
なにより液化ガスの膨張率を考慮すると、まあ、通常はサージタンク一択でしょう。
膨張による吹き戻しも考慮しなければならないのである程度経験のあるメカでないと効果が出にくいこともあるでしょう。この辺、エンジン本来の構造ではないってのも問題になりそうな点ですね。
吹き戻し、といえばもしかすると2ストの排気系のような影響もあるんだろうかって思ったり。
ウォーターインジェクションでも、結局バタフライ手前くらいが効率的でしょうね。ちなみにビートのようなマルチスロットルであれば吸気の為に作ったエア溜まりに吹き込むのかな。
最後に、実際に導入したビックタービンのアルトワークスで排気温度がかなり下がったという結果もあるので、ターボエンジンでは相当効率化・高耐久化しそうですよね。
面白い。
Posted at 2022/10/02 10:58:21 | |
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チューニング | クルマ
2022年10月01日
車の性能という意味において、過給器ってのはなかなかハードなものだと、一部の人は思う。
しかしよく考えてみれば、1980年代にキャブからインジェクションへと移り変わり一般化し、2000年代でキャブが一掃される。
キャブがなくなった時点で(言葉の意味として、存在しないのではなく『設計』されなくなったという意味で)果たしてエンジン制御は完璧だったのだろうか。
1991年初頭、年度が変わってすぐにビートは市場へと登場した。
平成3年においてはプラスチックもいまいち性能は悪く、コンピュータに至ってはその計算速度ではエンジン制御の複雑な部分はかなりの曖昧さをもって担保させている。
動けばいいのだ。
その観点から言えば、センサから入力されるデータの時分解能、計算速度とレスポンスはキャブよりかなり遅く、当時の精密な時計仕掛けよりも曖昧。
デスビ然り、半分くらい機械仕掛けで動いている。
だからこそ素人でもまだ触れる部分が多い。
キャブ2スト時代には自分でO/Hしたところで問題ないくらい、部品点数も少なく、曖昧さも多いものだったと聞き及んでいる。
今では、センサの配線、コンピュータのデータ、諸々精密さ・複雑さが増大することでとても一人で触れるようなものではなくなったと思う。
未だエンジンは機械仕掛けであるとはいえ。
当時最高峰、現存する市販エンジンとしては驚異とも言うべきE07A MTRECは、それでもあくまで市販レベルでの製品。
もちろん突き詰めても面白いけれど、当然粗もある。特にECUは後期であっても時代を反映したハードウェアであり、故障の虞がつきまとう。
まあソレ以上に、10年前のPCの半分以下の処理能力しかない。
PCと組込コンピュータでは処理の概念がそもそも違うので、計算速度だけ見ればすげー低くても問題ない事も少なくない。
が、ビートは他の車に比し処理量が圧倒的に多い「吸気圧力基準」と「バタフライ角度基準」で作成された2つの燃調マップを状況に応じて同時に使うような高度なシステムを使っている。
コレは、多連スロットルの制御では一般的なものらしいけれど、無理に軽自動車、ソレも市販車に載せるもんじゃない。
だので、当然ECUが他の車よりも性能を引っ張る。同時代の車と比較すると古臭い制御に感じられるのはどうしようもないだろう。
単純に倍の動作を求められる訳だから、どこかを半分にしてるわけだし。
今の車はECUの性能が桁違いによく、倍以上の速度(単純に時分解能が倍、入力から出力までのレスポンスも)で動作するので、ビートにコンピュータをリプレイスしたくなるわけ。
もちろん、制御も様々使えるし、足りないセンサを追加すればもっと色々細かく動作させることもできる。
DI化して各気筒ごとのピストンの位置を角度センサ(レトリックながらエンコーダなどを使えば)で把握すれば、点火タイミングも制御できるようになる。
ビート純正ですら2枚のマップ、今どきならマップそのものを複数枚切り替えようと思えばできるくらいの制御・メモリを搭載している訳だから。
燃費も良くなるし、パワーを絞ろうと思えばできなくはない。
ターボもキャブからインジェクションに変えることで制御が容易になったという。
更に、最新のコンピュータで制御すれば、パワーカーブもナチュラルにセッティングさせることも不可能ではないだろう。
とすると、エンジン出力そのものも、MAXはともかく、ある程度マージンをとれば過給器であろうとかなりスムーズな動作ができるはず。
そういえば最近のダウンサイジングターボなんかNAとの差がわからないんじゃないか?
とか思ったりしてる。
だので、とりあえずECUをフルコンにリプレイスしてから色々考える。
過給器をつけるには、最低限度吸気系の変更、ターボなら吸排気を入れ替えなきゃいけない。
ないものを作るってことはワンオフなんで結構な額になる。
であれば、その後のセッティングも幅が必要だしね、フルコンは必須だわな。
Posted at 2022/10/01 19:10:12 | |
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チューニング | クルマ