
ちょっと前に熊谷のKBCというオフ会に参加させていただきました。
そして先日チューナ様とお話ししていたときにやはりこの話になり私なりの雑感を書こうと思いました。
あくまで雑感なので「私の考えを文章にしただけなので・・・」といういつもの免責事項30行は面倒くさいので割愛します。
自己責任で見てください。
そのとき話題になったのが、ビートの足回りのお話。
良く
「○○の足回り入れたよ~~!」
なんてお話を伺います。
以前のように調整式が車検外だった時代はともかく今は調整式もOKなので昨年(2010)にビート用フルタップ車高調キャンバー調整付のすごいやつがブリッツなんて有名メーカーから発売される・・・19年前の軽四輪用がだよ!
しかもキャンバー調整のネジ部なんか他のOEMでなくて完全に新設計なのわかる位だし(ショックやスプリングは知らないけど)
専門ショップのオリジナルではなくチューンメーカーが出したから驚いた。
浅間台の会場で見たときはその事に驚かされました。
が、無限やカヤバのように純正と入れ替えてくださいとかASSYになっているならぽんとつけてOKだと思いますが、調整式を何もわからずに組んで「○○の足回り入れたよ~~!」で、堅いとか柔らかいとか良いとか悪いとかって無いだろうと思います。
調整するのにジャッキアップして車輪外して工具で調整して元に戻していつもの所を走って自分の好みに合わせていく。
当然「街乗りオンリー」でもそこには路面凹凸を最小限に車のロールを抑えつつ・・・とかあるわけで。
当然車高を落として見た目重視って言うのも私は「あり」だと思ってます。
ただ、足回りって言うのは単純な目的がしっかりしているほど自分好みに決めやすいので
「ここでこう使う!」
って割り切りましょう!
そうすれば明確に「どうしたら不満が解消できるか」の考え方とか進ませ方とか解ると思います。
逆に「足回りの設定が解らない」というのは、「どういうステージに的を絞ればいいのか解らない」と言う方が正しいと認識しております。
つまり、その人がどう使いたいかで調整の効く足ってどうにでも出来るからその人がどこでどう使いたいのかが重要な訳です。
そこで問題が。
足回りのメーカーは「どうにでも出来る機能をもたせているので自由に調整して下さい」って販売します。
ジムカーナでもサーキットでも街乗りでも。
それだけに販売時には「無設定」で販売されております。
そりゃそうですよね、どう使うか解らないのに設定できる訳は有りませんもの。
足の納品状態、とりあえず組み立てて有るだけですから・・・
色々やってみて思ったことを書きます。
ジムカーナもサーキットも街乗りも設定的に同時併存はできないとかんがえます。
もちろん純正よりは良いタイムも出ますしそこそこ行けます。
しかし同じステージのライバルが居ると必然的に競争になります。
結局より専用セッティングの方が速いわけで・・・と深みに嵌まって行くわけですw
何が言いたいかというと、さっきも書きましたが完全な自分専用設定が作れるほどの調整範囲が有り深く色々出来る反面、その深さからそこ以外の性能は目をつぶらなければ成らないと言う訳です。
チューナー様の話ですが、ツインリンク茂木の(速度域の)設定で白糸サーキット走って速い訳が無かろうと。
ジムカーナ用の足で本庄走って怖くない?とか。
街乗りセッティングでFSWじゃ踏めないだろうと。
見た目重視の着陸まで10ミリで峠道を走るのは死ぬ気?とか。
サーキット一つとっても速度域やコーナ曲率で違ってきます。
60キロ以下で抜けるコーナーが無いサーキットで20キロで走るのコーナーを想定する必要が有りません。
自由にセッティングできますが限界も有ります。
サスペンションストローク(ショックアブソーバーの車載状態で、実際に稼働できる長さ)無いのに乗り心地良くしろとか・・・物理的に無理な部分とかも有ります。(スタイル重視の方に多いですね)
そんな部分を考慮して、
「どこをメインで使うのか」
って言うのは非常に重要な意味を持ってきます。
足の選び方でも100%競技用途の本気足を街乗り用だと無理が出たり、スタイル用の極限まで車高を下げる足で街乗りやジムカーナは最初良くてもすぐに破綻します。
欲張って「どれもこれも」だと結局純正が一番良いってなります、マジでw
「じゃあどうすればいいの?」
って話になると思います。
ビートは幸い「サーキット」も「ジムカーナ」も「街乗り」も「山坂道」もそこそこ不満無く走れる足が純正で付いてきます。(性能以上にハイグリップなタイヤを履かない条件で)
つまり純正足が「スタイル重視以外の用途」には一番汎用性が広く良く考えられた足回りです。
結局これだけの行数を書いて何が言いたいかというとこう言うチャートは如何かなと
純正に不満が出てきた。
どういう風に変えたいか。
どこをいつも走るのか。
走るにあたって本気用の足がいいのかスタイル重視か。
(ただしスタイルと乗り心地は併存しないが、そこそこのバランスは取れるので突き詰める
スタイル重視の場合速そうに見えるけど実際は足の構造的な部分で街乗りや山坂道やジムカーナには向かないので方向性に合わせた使い方をする。)
とりあえず詳しそうな人にお願いして初期設定やその後の調整方法などを聞き出す。
自分が満足できた所がゴール。
(ただし、ゴールの場合は自分のクセが強く付いているので他人に運転させない方が望ましい)
逆に決めた事以外の性能は「可能な範囲で改善する」くらいで、純正並の乗り心地で着陸まで2cmなのにジムカーナとか普通にサイドターン出来て、茂木の1コーナーを150キロで抜けて行けるビート足回りの単独設定は存在しないわけです。(各ステージでの専用足・設定変更するなら別)
まあ目的がハッキリしないなら欲張らず、見栄を張らず純正か無限くらいで、そこから先はしっかりした目的が無いと無駄になるッスよって事デス。
今回の話は本気競技の人向きではなく、とりあえず足を変えてみた人・足を換えてみたけどよく解らない人・色々出来るけどナニをどうしたいいのか解らない人向けのお話です。
多少認識が違っても勘弁して下さい。
2018年1月23日追記:
このブログまあおおむね言っていることはその通りですが、ツインリンクのようなデカイサーキットと狭いサーキット、設定を詰めていけばそれなりに変わりますが、この時は知らなかったツインスプリング式だとセッティングはタイヤのグリップによるので、路面に合わせた減衰調整のみでアジャストできます。
大きいサーキットと小さいサーキットで構成を変えないと行けないのはシングルスプリング式の場合だけです。
詳しくはうえしまクリニックブログ(アメーバ)を探して読んでみてください。
車が気持ちよく踏める人間と車の意思疎通が上手くできるセッティングがされていれば、怖くなく踏みちぎれますし、踏みちぎれる動きが出来ているなら大きいサーキットも小さいサーキットも路面の減衰アジャストだけでかなりの所まで行けます。
そしてそれなりにタイムもついてきます。
本気で走る方はツインスプリング式を検討してみることを勧めます!