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三重大学自動車部のブログ一覧

2020年04月30日 イイね!

CR22S パワーアップ計画⑥ ヘッドOH編 組み立て・完成

CR22S パワーアップ計画⑥ ヘッドOH編 組み立て・完成
親に「もうちょい安全な車に乗ったら?」と言われ次の車検(来年6月)までに手放すことを勧められました。IKE田です。少なくとも学生のうちはこれに乗り続けたいもんです。


内装がバッチリついてたらそんなこと言わなさそうなんですが、一般の人からするとドンガラの車は危ない、ボロい、壊れそうというイメージがあるんでしょうか。
それ以前に旧規格車故にペラペラなので実際安全安心とは言えないんですが。




さて、遅くなりましたが組み立て・完成編やっていきます。




前回きれいにしたヘッドにバルブ周りをバルブスプリングコンプレッサーを使って組んでいく。


組む順はスプリングシートをのせてからステムシールをはめ、バルブをいれ、スプリング、リテーナーをコッターで固定する。先にステムシールをはめてからスプリングシートをのせようとしても物理的に無理である。


この時何も考えずに作業していたらスプリングシートをのせる前にステムシールをはめてしまっていた。すべてはめてから気づいた。やらかしその②である。オイル下がりの原因になるので再使用不可。純正ステムシール12個¥5000が一瞬でゴミとなった。顔から血の気がサーッと引いていくのがわかった。留年決定した時より焦った。泣いた。ヤフオクで純正同等品が\3600くらいで出ていたので2回目はこちらを使った。初めからこっちを使えばよかった。


スプリングは上下が決まっており、バネが密になっている方を下にする。これでサージングが起きにくいとかなんとか。




次はヘッドにインマニ、エキマニをつける。高温になる箇所のボルト類は錆び錆びガリガリになっているので必要に応じて新品に交換する。


ガスケットを挟み締めていく。真ん中から外側の順に締めていく。


エキマニはひびが入っていたので排気温度センサー付きの中古を買った。(排気温度計はオオモリである)

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どうでもいいがエキマニガスケットには虹色に焼き色がついていてきれいだった。
 



ヘッドをのせる。フォレストエンジニアリング製の1.65mm厚のメタルガスケットを使用(純正1.4mm厚)。モンスタースポーツのメタルガスケットの弱点を克服したものらしい。


エアでシリンダー内のゴミを吹き飛ばし、ガスケットをのせ、ヘッドをのせる。面研時にヘッドのシリンダーの間の箇所が「抜けるならここやな」という気がしていたので、対策としてその箇所にシリコンガスケットを薄く塗っておいた。


全面に塗っておくと抜ける確率はさらに減るだろうが、メタルガスケットの「エンジンブロックの熱をヘッドに伝え、ヘッドからも放熱できるようにする」というメリットを弱めてしまうので使用は最小限に。


そしてヘッドボルト8本を真ん中から外側に対角線の順に締めていく。締め付けトルクは67N・m。3回くらいに分けて締める。


一度使ったヘッドボルトは伸びて再使用はダメなので新品を使った。


サーモスタット周りも組み立ててつける。




ラッシュアジャスタをオイル穴の向きを合わせて入れ、ロッカーアームをのせる。ラッシュは事前にエア抜きをしておく。




カムカバーにカム、デスビをセットし、ヘッドにのせる。インタークーラーのステーも忘れずに。


カムはエンジンオイルを塗って新聞紙に巻いて保管していたのだが、錆びてしまっていた。カムの表面は油膜切れにならないように細かい傷がついているらしく、ピカール等でピカピカにするのは厳禁らしい。薄い錆びだったので紙やすりでやさしく落とした。

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ヘッドにカムカバーを止めるボルトの規定トルクは(たしか)13N・mだが、測れるトルクレンチを持ってなかったので手ルクで締めた。締めすぎるとパッキンが早く劣化し、オイル漏れするそうなので気持ち緩めに。

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お分かりだろうか、カムシャフトの角度が左右で180度ズレているのである。バルブとピストンが接触して、バルブ曲がっちゃったか、、、と思ったが大丈夫だった。一度カムカバーを外し、角度を合わせてつけ直した。カムをつけるときはタイベルを外した時のようにマークを合わせて(クランクも)第一シリンダーが圧縮上死点になるようにする。




続いてタービンをつける。


使用するのは定番のHT07で一番コンプレッサーがでかい物を選択。ボルト穴の位置は純正と全く同じで、ポン付けで有名なタービンだが、1000ccエンジン用故当然純正より大きく、干渉する箇所を削る必要がある。

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排気側は大差なかったが、吸気側は左(HT07)の方がでかい。
 

コンプレッサーハウジングがエキマニ、サンドイッチブロック、純正オイルクーラーの一部に当たっていたので、ハウジング、サンドイッチブロックを削って、オイルクーラーは回して角度を変えて当たらないようにした。オイルエレメントには当たらなかった。

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当たるところを確認しつつグラインダーなりベルトサンダーなりでガシガシ削っていく。切粉がオイル、空気流路内に残らないように注意する。


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これを
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このように反時計回りにまわすとタービンに当たらない。中心の27mmのボルトを緩めて回す。角度を固定するためにオイルクーラーに突起があるが曲げてしまえば問題ない。


HT07の冷却水パイプが純正タービンのパイプより一回り太かった(純正RHB31の冷却水パイプはHT07に移植できない)のでエアー配管用の金属製ニップルと別の箇所の水回りのホースの余りを使って対処した。

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明らかに用途が違うが、異径のホースを漏れなく繋げれば良いのである。


オイルが流れてくる配管は純正RHB31の物を使用できるが、ユニオンボルトと一緒に新品を使用した。




最後にタイベル回り。


各プーリーとマークを合わせてベルトをセットし、軽くテンショナーを固定。クランクを回しベルトを2周させ、コマ飛びがないのを確認してテンショナーを締める。


タイベルカバー、タービンへの冷却水パイプ、オイルレベルゲージをつける。


カムプーリーは規定トルク(忘れた、、、)で締めたが、クランクプーリーはすぐそばにフレームがあり、メガネしか入らなかったのでメガネをパイプで延長し、締めれるだけ締めた。


カムプーリとエンジンの間に鉄板のカバーがあり、クッションとして両面テープ付きのスポンジ(純正部品)貼るのだが、ずっと昔に作られたものだからか、両面テープの粘着力がもうなかった。

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手持ちの両面テープで貼った。スポンジの方は劣化していなかった。


あとはその他の配管、配線をササッとして終わり。




いよいよ始動。


全体にオイルを行き渡らせるために燃ポンリレーを抜いて10秒ほどクランキング、その後エンジンをかけるとすんなりかかった。とりあえず一安心。もちろんうれしい。


クーラントを入れ、エア抜きをする。この時ラジエターの注入口から細かい泡が出てきたり排ガスのにおいがしたらヘッドガスケット抜けとなるわけだが幸いそんなことはなかった。




その後締め付け不足等でオイル・水漏れがあったが、直して現在1500kmほど乗った。


不要かもしれないが一応300kmまでは正圧をかけないように走ってナラシとした。


サーキットで全開にもしたが、幸いなことにヘッドガスケット抜けはまだしていない。いやぁ、案外自家面研でもイケるもんである。


評判通りHT07のラージコンプレッサー、ブーストのかかりかたやレスポンスは良いが高回転域ではただ回っているだけに感じる純正RHB31に対し、4000回転まではモッタリしているもののそれ以降は仕事をし続け、特に7000回転あたりは純正RHB31よりもしっかりパワーがあり、どこまでも加速する。




今回の一連の作業でホース、ガスケット、ボルト等劣化していたものや再使用不可なものは新品に取り換えたのだが、純正部品だけで約\28000した。何かの参考に。30年前の車のパーツがまだ出ることに感謝感激雨あられです。スズキの方角に向かって(ry いやホントに




また、ヘッドボルトやタービン周りのボルト含め、すべてのネジ部に焼き付き防止としてこれをスプレーしておいた。
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ほんとはモリブデンペーストというものを使いたかったが近くのホームセンターには無かった。モリブデン系でも有機モリブデンと二硫化モリブデンがあり、さらにオイルスプレーとグリーススプレーに分かれており、たくさん種類がある。正直どれが適しているのかわからなかった。




最後に、この車の持病だったハンチングだが、オイルクーラーの掃除で見事無くなった。F6Aの温間時のハンチングは大方オイルクーラーが原因だろう。




最後まで読んでいただきありがとうございました。間違っていること、書き忘れ等あるかもしれませんがこれにてヘッドOH編完結でございます。特に不調なく動いてよかったです。


今は学校での作業はできませんが、すでに僕の脳内にはクラッチ交換、LSD、前置きインタークーラー、サブコン(E-manage)導入等々やりたいことでいっぱいです。


またそのうち何かしら記事を書くと思うのでよろしければ読んでみてください。
ではでは



池田
Posted at 2020/04/30 19:02:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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