いつ頃からか、気がつけばバックドアを開けたときに7割程の位置で止まるようになっていました。
たまに頭をドアにぶつけたり、手でドアを押し上げる動作も必要で、少し不便に感じていました。
ドアが重みで下がってくることはないので、最期だけ手で少し押し上げれば済むことで、使おうと思えばこのまま使えなくもないので、そのままズルズルと使い続けていました。
しかし、ほぼ毎日使う場所なので、我慢せずに以前のように自動的にスーッと上がる状態に復活させたいと考えるのも自然でしょう。
これまでカリブは、バンのように荷室メインで使ってきたので、その分バックドアを開閉する機会も多く、それなりに酷使してきました。まあ、営業車に比べれば大したことはないとは思いますが。
純正リヤゲートダンパーの価格は片側で税込み12,204円、左右必要なので合計24,408円。2018.02.01 現在、モノタロウでも購入可能なので消耗品としてはそれなりの需要があるようです。
( 68950-80044 R 68960-19605 L )
私の基準では正直高いと思いました。残念ながら、社外品も見つかりませんでした。
規格品の汎用ダンパーを工夫して取り付けることも考えましたが結局断念しました。
使用頻度の高い場所なので、規格品を付ける方がずっとリスクが高いように思えたのです。
当たりハズレのリスクがあっても中古品の方が手間要らずで良いだろうと最終的に判断しました。
ガスダンパーのロッド部にシリコンスプレーを吹きつけると動きが改善される事例もあるようなので、事前に試してみましたが、効果は全くありませんでした。
実感としては、リヤゲートダンパーの反発力は予想以上に強力なので、こんなことで回復するとは到底思えませんでした。
手ごろな価格の中古品が簡単に見つかったので、軽い気持ちで交換してみることにしました。
左右で送料込み4,600円。年式と走行距離で大体判断し、商品説明の状態「良い」を信じて購入。
「この価格ならば たとえハズレでもダメージは少ない」という想いで購入。
届いたダンパーの状態を早速確認してみると… ダンパーの反発力の強さに まず驚きました。
手の力だけではびくともしませんでした。片側先端部を床に置きもう片方に体重をのせてようやくダンパーを縮ませることが出来ました。
「こんなに強力だったのですねリヤゲートダンパー」。スリムな外観からは想像出来ませんけれど、
同じKYB製のNewSRスペシャルにも負けないくらいの硬さがあります。
重たい鉄製のバックドアを持ち上げてしまうのだから当然と言えば当然ですが、想像以上でした。
まずリアゲートダンパーの交換ですが、一人でも可能でした。
バックドアはかなりの重量があり、それを一人で支えるのはとても大変ですが、ダンパーを片側ずつ交換すればその分負担も軽減されるので、一人でも十分作業を行えます。
今回は、ドアを支えるつっかえ棒は一切使わずに、片手でドアを支えながらもう一方の手で作業するというスタイルをとり、時折両手が必要になるのでその時は頭や肩でドアを支えて作業しました。
もしつっかえ棒があればより安全に楽に作業が行えるでしょう。
片手でバックドアを保持しながらの、少し不自由な体勢での作業になるので、いかに楽にスマートに行うかが重要です。作業手順としては、ダンパーの下側の固定ボルトが回し難いので、こちらを先に取り外した方が作業性が良いです。逆に、取り付け時は先に下側を取り付けた方が楽です。
片側ボルト4本外すだけのシンプルな作業ですが、不自由な体勢で、主に片手で作業するところが独特です。
新旧の比較
下側の、取り付けステーが錆びてガムテープの印があるのが今回取り外したものです。
上が中古で購入したもの。品番は同じで、末尾のロットナンバーらしきものが少し違いました。
目印がないと混同すると思いましたが、結局、サビや汚れで何となく区別できるので不要でした。
ダンパーの取り付け部は錆びていても、同じ場所のボデーは全く錆びていません。この時代の乗用車は既にボデーの大部分に防錆材を使っているので、このように簡単には錆びません。
ちなみにサビ対策として、洗車後に水が残りやすい全てのドアの周囲は必ず念入りに拭き取るようにしています。ボンネットも開けてしっかり水分を拭き取ります。
一応、取り外したダンパーの反発力を確かめてましたが、予想以上の強さで驚きました。
こちらも手の力だけではびくともせず、この状態でへたっているとは到底思えませんでした。
それでも何度か比較してみると、今回購入した中古品の方が少し硬かったので、その分期待が持てました。新品購入ではないので、このように中古だと買った後もドキドキ感があります。
取り付けは逆の手順でスムーズに行えました。
ダンパーの取り付け位置の調整は特に不要で、いわゆるポン付けでOKでした。
結果、途中で止まることもなく、しっかり上まで上がるようになりました。
何回繰り返しても同じ結果で、途中で止まることは一度もありませんでした。
もしかしたら、新品と比べれば動きにシャープさが欠けているのかもしれませんが、もう昔のことなのでフィーリングをよく憶えておらず、それなのであまり気になりません。
20年使ってきましたから当然でしょうが、やっぱりダンパーがへたっていたのが原因でした。
中古ダンパーですが、とにかく復活して良かったです。このまましばらくは使えるでしょう。
ドアが閉まった状態ではダンパーはかなりの高圧で圧縮されており、それで20年使ってきてこの程度しかへたらないとは、すごい密閉技術では?さすがのKYB製ダンパーなのでしょう。
この品質ならば、多少高くても、今後も長く乗るつもりならば新品を購入してもいいでしょう。
私のようにいつまで乗るか分からない場合は中古品で済ますという方法もあります。
交換後はストレスなくドアの開閉が行えるようになり満足です。中古だったのでギャンブル的要素もあり、「勝った!」という気持ちも少なからず加わった満足感でしょうか。
取り外したダンパーは一応予備として保管しておきます。
7割程のところで止まりますが、下がってくることはないので、非常時に使うことは可能なので。
昨今のネットショッピングの充実には目を見張るものがあり、こういった専門的な中古パーツも
日用品を購入するような感覚で簡単に入手出来てしまう時代が到来しました。
元祖リサイクル文化とも呼べる解体屋からの部品調達が、ネットと上手くリンクして一般ユーザーにも広がりを見せ、同時に、解体屋の社会的地位も徐々に上がってきたように感じられます。
エコノミー&エコロジーな思想ともマッチし、何よりも節約になって、尚且つDIYとして楽しめます。
こういった背景もあり、今後は「みんカラ」のような車のDIYはますます広がっていくことでしょう。
中古パーツについてですが、今まで利用してきた感じでは、価格設定は店によってバラバラなので、価格から品質を見極めることは難しく、値段の尺度はあまりアテになりません。
高いから状態が良いとは限らず、安くて状態が良いこともあります。
だからこそ、そういった買い物の楽しさがあります。
商品の写真も不鮮明なことが多く、商品の状態を見極めることはとても難しいのが正直なところで、一番大切なのは信頼できる業者かどうかの見極めになるでしょうか。実際には何度か利用しないと確かめられませんが、会社の規模や実績、雰囲気、やりとりの印象等、総合的に判断します。
P.S 2018年2月18日現在、セルのオーバーラン及びエンジン始動の不具合は一切発生しておりません。寒い日が続く中、セルもISCVも快調で、自分でもにやける程です。