最近は映画への興味も薄れ、劇場まで出向いて鑑賞する機会は滅多にありません。
そんななか、久々の「宮崎駿」監督作品の「風立ちぬ」。
「レビュー」を見ていると反応が様々で、題名の「風立ちぬ」も意味深で、つかみ所がなく興味が湧いてくる。
「久しぶりに映画館行ってみようかなぁ」と、そんな気分。
今月に入って仕事が暇なので、平日の朝から映画に出掛ける。
映画館で見るのは「千と千尋」以来なので12年ぶりかな、この映画館すっかりリニューアルして昔の面影が無く、入ったらパチンコ屋でトイレだけ借りる。
上が映画館になっていて、入場料が予想外の1000円と安く、チケットを買って一旦外に出る。
コンビニでいつもは勿体なくて買わないサンドイッチを買って車内で食べる。飲み物は「グリコ」のカフェオレ。
上映10分前に入場、小ホールで観客は20人ほどでガラガラ、子どもがいないのがなによりもうれしい。
映画館の宣伝が始まると「苦痛に感じられる程の大音量」で帰りたくなるが、映画の予告では我慢できる音量に戻り、安堵。
( 映画の感想 )
・最初から最後まで坦々と進み、80年代の上質なTVアニメの5,6話分を連続して見ているような、アニメ映画としては異質で贅沢な作り。
・「ジブリアニメ」を観ているというよりは、ヒューマンな邦画を見ているような感覚、集中力が切れた合間に退屈に感じられる瞬間が何度か訪れる、それほど坦々と展開していく。
・飛行機というややマニアックな夢と、愛という普遍的なテーマーが奇妙に合わさり、物語の軸が最後まで見えないまま終わってしまい、不釣合いなエンディング曲と共に、最後は不思議な気分。
・表現が繊細でデリケートなのか、見る側に解釈を委ねているような所があり、集中していないとついていけないような気がして、気が抜けなかったので「子ども向けの作品ではない」と本当にそう思いました。
・「堀越二郎」という実在する人物のことを多少知ってしまうと、作品とのズレが生じてしまい、「菜穂子」とのシーンでは純粋に感動できなかった。(数日前 NHKオンデマンド「特報首都圏」「新資料が明かす堀越二郎とゼロ戦」を見たばかりで、長男が出演されていました)
・監督の個人的想いが込められた人物でありストーリで、昭和という時代、自身の生い立ちや夢、それを「堀越二郎」という実在をモチーフに表現した作品なので、「ゼロ戦」「戦争」などがほとんど描かれなかったのは、良かったと思う。この作品は「堀越二郎」物語ではないので。
・小説「風立ちぬ」「菜穂子」は読んでいないので内容はわかりませんが、読んでから映画「風立ちぬ」を観るともうすこし分かりやすかったのでしょうか?
・躍動感のある動きのある画が少ないなかで、細かな描写、色彩と表現はみごとでした。
・エンディング曲は全く合っていないし、映画を安っぽくしている。作品全体で一番不満だったの
がここです。
・菓子「シベリア」というのはこの映画で初めて知り、観賞中からずっと気になっていて、今も食べたくてしかたがない。
1984年、初めて観た「宮崎駿」監督の映画が「ナウシカ」の同時上映だった「名探偵ホームズ」。
当時は映画館ではなく勤労福祉会館という珍しい上映場所だったこともありよく憶えています。
「青い紅玉」「海底の財宝」の短編の二本立てで、「ダ・カーポ」の曲(空からこぼれたSTORY、テムズ河のDance)も素敵でした。
1980年代は本当にいいアニメがたくさんありましたね。
「あれから29年も経っているとは!」人生は意外と短い。
※写真 「隼」があるということで寄ったのに、無かったガレージ。劇中の「はやぶさ」で思い出す。
Posted at 2013/10/04 21:25:21 | |
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