カタログ、雑誌などを見ると「カリブ専用に新開発された7A-FEエンジン」という売り文句を見かけますが、どこまでカリブ専用に新開発したのでしょうか?
グローバルな規模で見ていくと物事の本質が見えてきます。
7A-FEエンジンは国内市場向けのリーンバーンエンジンとして1994年8月国内では初めて6代目カリーナに搭載されました。しかしその前から輸出用カローラのエンジンとして7A-FEは既に存在し、これは通常燃焼だったはずです。
国内で初採用された7A-FEエンジンは希薄燃焼のリーンバーンですが、元々の7A-FEエンジンは輸出用カローラの通常燃焼のエンジンです。これを国内市場向けのリーンバーンエンジンに流用し6代目カリーナに搭載したようです。
おそらくカリブの7A-FEはこの輸出用カローラのエンジンをカリブ/スパシオ4WD用に流用&最適化を図ったと考えるのが自然です。
カリブ専用の新開発エンジンというのは、元々存在していた輸出用7A-FEを4WD向けには流用&最適化を図ったという程度のものなのです。
7A-FEは輸出用カローラのために開発されたカローラ用のエンジンというのがより本質に近い様な気がします。
この当時カリブは海外ではカローラワゴンの名称で販売され、国内では存在しない110系カローラワゴンそのものがカリブだったのですから、カリブに7A-FEが搭載されるのもごく自然なのです。
このことは、当初4WD専用であったE110系カリブの路線変更ともいえる車種展開の中にも見ることが出来ます。国内でもカリブは実質110系カローラワゴンであり、100系カローラワゴンの半後継車的な存在だったのです。
これは、この後全く別の車のような大幅なモデルチェンジをする9代目カローラフィールダーのつなぎ役を100系カローラワゴン共に110系カリブが担っていたということでもあります。
前回、「カリブ(AE-115G)のエンジン7A-FEは、カリブ/スパシオ専用の贅沢な、4WD専用エンジンなのです。」と言いましたが、本質的にはグローバルな規模のカローラ専用のエンジンで、国内ではカリブ/スパシオだけに使われた贅沢な4WD専用エンジンという表現がより正確だと思います。
「7A-FEは、なぜ?A型エンジンなのか。」というテーマで、7A-FEエンジンの視点から車を見ることで、名称・外観に捕われずに車の素性が見えてきました。
つまり,
本質的にはカリブはE110系カローラワゴンなのです。
だから1800ccの排気量でありながら、7A-FEエンジンはA型なのです。
カローラだからS型エンジンは載せられないのです。
※参考文献 モーターファン別冊 ニューモデル速報 第168弾!!新型スプリンタ-カリブのすべてて
Posted at 2012/11/07 21:40:11 | |
トラックバック(0) |
スプリンターカリブ | 日記