ダブルフォールディングリヤシート
英語 double folding rear seal
座面を前へ跳ね上げて生じた隙間に、背もたれを前倒する格納機構を備えた後席。荷室フロアを低くフラットに拡大できる利点があり、ワゴンや欧州の2ボックスカーに多く採用されている。なお背もたれの前倒に連動して、座面が前進しながら下がって同様な効果が得られるスズキ・ワゴンRの後席や、トヨタ・イプサムの3列目席もこう呼ばれている。
※「大車林」より
「ワゴンや欧州の2ボックスカーに多く採用されている」というのは過去の話(2004年頃まで)で、現在ではほとんど採用されなくなりました。荷室フロアを低くフラットに拡大できる利点がありながら、ダブルフォールディングはなぜ廃れたのか不思議でなりません。おそらくは利点よりも欠点がユーザーにとっては受け入れられなかったということでしょう。
ダブルフォールディングのメリット・デメリットをまとめると
メリット
・荷室フロアを低くフラットにできる
・セカンドシートと荷室を有効に使い分けられる
デメリット
・座席を前方に起こすので、フロントシートの後退幅・シート角が制限される
・起こした座席分、荷室が狭くなる
・シートアクションが人によっては面倒に感じられる
実際に使ってみてまず不便に感じられるのが「フロントシートの後退幅・シート角が制限される」ことで、自由な運転席位置が確保できないことは安全運転上も問題で、ストレスにもなります。カリブの場合、大体身長170cmが目安で、それ以下ならほぼ問題なく、それ以上の長身の方にとっては少し窮屈に感じられるでしょう。
私は170cm以上あるので少し窮屈に感じていましたが、それ以上に「荷室フロアを低くフラットに拡大できる利点」の方が大きかったので、気にしないようにして、使い続けていました。
ある日、「メルセデスEクラスのセカンドシートがワンタッチで取り外せる」という記事を見つけ感動したことがありました。「そう!外せばいいんだ」と、目から鱗でした。
それまでは常にセカンドシートは倒しっぱなしだったので、さっそくセカンドシートの座面を取り外しました。(ボルト4本で固定)やはり効果てき面で、運転席・助手席のポジションが自由になるメリットは大きく、「もっと早くやっておけばよかった」と少し後悔しました。
このやり方は、外したシートをどこに置くかという問題さえ解決できればとても合理的な方法です。
セカンドシートに人を乗せるのは稀なことで、しばらくはこれで満足し平穏な日々を送っていましたが、最近、セカンドシートを倒さない方が静かだと発見し、その為にこまめにシートを戻したりするようになりました。そして再び“座面をどうするか”という問題が浮上し、まったくの偶然ですが頻繁にダブルフォールディングを使う場合の理想の形を追求することになってしまいました。(昨年の10月頃から実施)
6対4で分割された左右の座面は両方外した方がいいのか?片方だけ?それとも両方外さない?そして外した場合座面はどこに置くのか?こういったことを実際に使いながら理想の形を探っていったのです。
現在は6対4の4側の座面のみ取り外し、6側は固定させて使っています。外した座面はカーポートの脇に置き、出かけて、用が済めば直ぐにシートを戻すというスタイルで、基本は静粛性重視で荷室のままということはしなくなりました。4側の座面を戻すときはボルトで固定はさせずに乗せただけの状態なので安全性に問題がありそうですが、人を乗せる為ではなく静粛性のためなので、人を乗せるときは固定させるつもりです。
そんななか、「ダブルフォールディング以外のやり方もいいのかなっ」と思えるように心境も変化してきました。「荷室フロアを低くフラットにできる」が制限されても煩わしさから開放されるメリットは大きいことに気がついたのです。これがダブルフォールディングが廃れた一番の理由なのか?「完全フラットにならなくても支障のない方ならば、最近主流のタイプが一番理想的な形になるのかもしれない」と、思えるようになりました。
個人的には、ここが最近の車への不満の核心の1つだったので、廃れた必然性が少しは理解できるようになったのは進歩です。
ただ、廃れた理由がわかっても、私のようにどうしてもフラットな荷室が必要だと本当に困るのです。そして、たったそれだけの理由で車を買えなくなるのも事実なのですよ。
年が明けましたが、かたいあいさつとかは苦手なので。
今年もマイペースで地味にやっていくつもりでいます。(ノルマは月一更新です)
Posted at 2015/01/10 09:23:00 | |
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