
A-FEが「A型エンジン」であることについて考えてみました。
この当時(可変バルブ機構が導入される以前)のトヨタの直列4気筒エンジンは排気量に応じてE型、A型、S型に分類されます。(数字の後のアルファベットが型)
・E型:排気量1000cc~1500cc 例 4E-FE 1.3L スターレット(EP82)
・A型:排気量1300cc~1800cc 例 4A-FE 1.6L スプリンターカリブ(AE95G)
・S型:排気量1800cc~2200cc 例 3S-FE 2.0L コロナ(ST171)
通常、1800ccの排気量は大きくて重いシリンダーブロックが頑丈なS型エンジンになるのですが、7A-FEは排気量1600ccの4A-FEのボア径はそのままにストロークを延ばすことで排気量を1800ccに増やしています。
7A-FEは軽量コンパクトなA型エンジンベースの為、コスト面やエンジン特性だけではなく、構造的にもボア径を増やすことは難しかったのではないでしょうか。
おそらく、A型は本来、排気量1300cc~1600cc用のエンジンであり、排気量1800ccは想定外なので、耐久性・信頼性を求められる量産エンジンとしては、ストロークを延ばす方法でしか排気量は増やせなかったのではないでしょうか。
この、ストロークを延ばすやり方は、高回転には不向きなのですが、低速のトルクが太く街中で扱いやすいので、本来4WD専用車であったカリブのエンジン特性にも向いていますので、4A-FEのパワー不足を補う後継エンジンとしては都合が良かったのでしょう。
A型エンジンで最大の排気量1800ccというのは7A-FEだけで、異例なのです。
当時、直列4気筒以外の1800ccのエンジンは存在しないので、トヨタで最も軽量コンパクトな1800ccエンジンが7A-FEになるわけです。
7A-FE以外の1800ccエンジンは全て、大きくて重いS型だったのです。
カリブの1800cc、4WDで車両重量1200kgというのは、優秀な数字なのかも知れません。少し見直しました。
それにしても、7A-FEはかなり特別なエンジンで、疑問なのは…
つづく
※参考文献 ウィキペディア トヨタ・A型エンジン (2代目)、トヨタ・S型エンジン (2代目)、トヨタのエンジン型式一覧
Posted at 2012/11/06 23:36:00 | |
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