スロットルボデーを取り外すのは今回がまったく初めてでした。
18年、20万キロ以上走行しても この程度しか汚れないのは、定期的にエンジンコンディショナーを
使って清掃していたからでしょうか。実際、エンジンコンディショナーの使用は効果的ですし。
おかげで ボデー本体の清掃は簡単に済ませられ、ISCVの作業に集中できました。
いよいよ今回のメイン作業、ISCVの点検・清掃です。
情報通り ISCVを留めているビスが 固着気味で、普通のドライバーでは1本だけしか外せませんでした。残りの3本は買ったばかりのショックドライバーを早速使い、おかげでスマートに外せました。
アルミとスチールの組み合わせは固着しやすいので、ショックドライバーが必須だと思いました。
昔 自転車のシートピラーを おもいっきり固着させたことがあり、鉄ノコの刃を使って 2週間くらいかけて少しずつシートピラーの中から切断して外した、苦い経験を思いだします。
このときもスチールフレームとアルミピラーの組み合わせで、グリスを塗り忘れただけで使用環境次第では強力に接着してしまう 固着の恐ろしさを身をもって体験しました。
広い部屋は冷却水が通り 内部は濡れていて、汚れよりも腐食している感じ。
狭い部屋はエアーの通路で、全体にススで黒ずんでいるような汚れ方。
ISCVのゴム製のガスケットは、新品と比較して べちゃ~とした状態で、外してみると、
伸びて 若干大きくなっていました。
意外と、ISCV内部もきれいです。
少なくとも、エアーの流れに支障をきたすような状態ではありません。
分解の必要性を感じないので、モーター部はそのままにしておきました。
ちなみにネジの頭は、普通の+ドライバーで外せる形状をしています。
とりあえず、エンジンコンディショナーを吹きかけて放置し、ボデー本体の汚れを浮かせておく。
う~ん、しかし、泡がほとんど黒くならないのは喜ぶべきなのか?
その間に修理書を見ながらISCV単体での点検を実施しました。
・ コネクター内の抵抗値を測定 → それぞれ全て基準値 OK
・ スロットルポジションセンサーの抵抗値も測定 → 基準値 OK
シックネスゲージの在りかを忘れたので、ゲージが必要な点検項目はスルー。
・ ISCVに通電させてバルブの開閉テスト → 開閉ともに俊敏に反応 OK
バルブの開閉は一眼レフの高速シャッターのようにカシャカシャと、素早く反応します。
エアーガンや綿棒などを使って、清掃しながらの開閉テストは非常に効果的だと感じました。
モーター部を分解する替わりに、通電させての開閉テストの方がリスクも少なく、動作確認も確実に行えます。
ISCV単体は正常に動作していることが確認できたので、再び 清掃作業に戻ります。
外見の汚れはあまり気にせずに、内部通路とガスケットを挟む面をメインに磨きました。
ISCVはエアー通路を念入りに、綿棒とキャブクリーナーを使って清掃しました。
冷却水側はほとんどノータッチで、ペーパータオルで軽く拭く程度で済ませる。
エアー取り入れ口の壁は、ナイロンたわし ペーパータオルを使って、すべすべに磨きました。
バタフライ外周の汚れ&ボデー本体の当たり面もしっかり磨き、特に、ボデー壁にバタフライの当たりキズが微妙な段のようになっていたので、その段を念入りに磨きました。
バタフライの青さび 緑青(ろくしょう)は徹底的に除去。そして黒くなる。
新品のガスケットをはめ込み、これから組み付けるところ。
固着防止のささやかな抵抗として、CRCをビスにたっぷりと吹きかけておきました。
インマニ・ステー側のガスケット面も、ナイロンたわしとキャブレタークリーナーで
しっかりと磨いておきます。
このアングルからだと、ガスケット2枚交換することが いかに面倒臭いかがよく分かります。
スロットルボデーを ほぼ組み付け終わった状態。
一応、完成したところ。
この後、スロットルボデー取り外したので ECUのリセットを実施する。
・ バッテリーマイナス端子を外して10分放置 → 無負荷状態でエンジンを始動させ30分放置
たっぷり時間を使い 丁寧に作業できるのはDIYならではで、今回の作業は ほぼ理想通りにやりたいことが行えました。
趣味と実用がうまく噛合った感じで、半日かけて のんびりと マイペースで作業でき、終始充実した時間を過ごせました。
中学生の頃まで は模型を、高校以降は自転車に夢中だったので、揮発油の充満した部屋にこもっての作業はどことなく懐かしく感じます。
昔から こういった作業と、作業に没頭している時間が好きでした。
インプレは、しばらく乗った後で。
走行距離 207,607 ㎞