前回のブログ記事『エンジンマウント、ナット紛失…』ですが、ナット紛失に気がついたキッカケは左側フロント(助手席側)周辺の振動がいつもと違っていたからでした。
エンジンマウントのナット交換後はそれなりに症状は緩和したのですが、まだ不快なビビり音・振動が発生するという状況が続き、その後も継続して様子を観察していました。
具体的には、路面状態が悪い場所を走行した直後に不快なビビり音・振動が残るといった感じで、段差・ギャップを通過した後に発生し、若干のタイムラグがあるのが特徴でした。
引き金は路面状態の悪い場所を走行することで間違いなく、走りながら不快な音の原因・場所の特定を試みるのですが、これがなかなか難しくて簡単ではありません。
不快な音がどこから発生しているのかを特定することが、まず難しかったです。走行中は常に様々な音が発生し、その中からどれが不快な音で、それがどこから発生しているのかを聞き分けることは本当に難しいことでした。
不快な音は解消されれば当然気がつくのですが、そのことと不快な音を特定することとは全く次元が違います。おそらく専用の機器を使わなければ無理のように思われます。
辛うじて音の変化には気がつくことができるので、それを利用するしか手段はないように思われました。怪しそうな原因場所を特定し、何らかのアクションを起こし、その後に音が変化したかを探っていく。これを何回か繰り返す中で新たなヒントを見つけ、改善に結びつけるしかありません。
そこでまず、振動が伝わってビビらせていたフロアパネルのダッシュボードを取り外して様子を伺うことにしました。結果、確かに音は聞き取りやすくなりましたが、しかし音的にはほとんど変化は見られず、ダッシュボードは振動源ではありませんでした。
それよりも、音を聞き取りやすくなったことで音がボディを伝わっているのがよく分かるようになり、モノコックボディの経年劣化という側面を意識するようになりました。
確かに以前に比べて、振動・音に対してボディの踏ん張りが効かなくなってきたように感じます。特にショックをカヤバNewSRに替えてから急に酷くなったという印象が強く、ここはノーマルに対しての明らかなデメリットでしょう。
続いて、バンパー・ホイールハウジング・アンダーカバー周辺の、ビビリの原因になっていそうな場所に段ボールの緩衝材をガムテープで張り付け様子を伺いました。当然、ネジの緩み・増し締めは一通りチェックした後に実施。
これは若干変化が見られましたが、不快な音とは無関係だと判断でき、残念ながら解決には至りませんでした。
当初から不快な振動音はフロント左側のみから発生していたので、真っ先ににまず疑ったのはサスペンションでした。最初(一ヶ月以上前)にストラットを固定している全てのネジを確認し、ストラットの固定以外(その周辺も含めて)でも特に問題は見当たりませんでした。
ある日、ボンネットを開けいつものように定期点検を実施しているときでした。ストラット上部のゴムは開けていないことに気がつき、このゴムの中にショックを固定しているやや大き目のナットがあることを思い出しました。
さっそくラチェットで回してみると少し回り、角度で90~120度くらい締まったでしょうか。この時点では締め付けが若干弱いという認識だけで、これが原因だとは全く考えていなかったのでテスト走行は特にしませんでした
夕方になり、ラチェットで回したこともすっかり忘れていた頃、用事で車を走らせました。そこで『あれっ!なんか心地いい。そういえば静かかも』と、振動・音が変わったことに直ぐに気がつきました。
その後は不快な振動・音が発生することは無くなり、たったこれだけであっけなく完治してしまいました。でも、結局のんびりと探っていたので一ヶ月以上かかりましたけど。
後日、念の為に左側も確認しましたが、こちら側はしっかりと締まっていました。
今回のトラブルでここの固定が大変重要だということがよく分かりました。特にストラットの左右差を比較・体感出来たので、ちょっとした緩みが及ぼす影響の大きさがよく分かり、説得力もありました。
ここの部分はゴムを使っていて締め付けるのがやり難いという面があります。それで遠慮して締め付けが弱く、結果徐々に緩んできたと考えられます。ここはしっかり固定しないとダメですね、反省。
今回の件とエンジンマウントのナットの緩みとの因果関係は不明ですが、この3ヶ月間は遠出が多く、路面が荒れた道や急坂が続く場所を走ることが多かったので、その影響は少なからずあるのだと考えています。
助手席ダッシュボードも元に戻し、これで以前の状態に戻り、ようやく落ち着きます。今回のような不快な音・振動・ビビリ音のトラブルは手間も時間もかかるというのが率直な感想です。
今後も緩む可能性があり、重要な場所なので、1年に一回くらいはナットの緩みを確認してもいいでしょう。そのために簡単にゴムをめくって増し締めできるような構造になっていると思われます。
本当は、車に使われている全てのネジの緩みに気を配るべきなのでしょうが、中々目が行き届きません。その点でも、音や振動は異常のシグナルの役割を果たしてくれるので、トラブル防止のためにも普段と違う音や振動に気がつくということはとても重要だと改めて感じました。
Posted at 2016/08/29 23:57:27 | |
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