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龍聖のブログ一覧

2007年10月28日 イイね!

エルディア蒼龍伝 6

エルディア蒼龍伝 6  第2章 ペトグランチェスト会戦2

銀河西暦4985年(帝国歴685年)7月、2年振りに神聖エルディア帝国とギルドラド惑星共同帯との戦闘が行われた。
ただ、今までの小競り合いではなく本格的な戦争になるとの予想が考えられ、更に増援をするかどうかを現在統合作戦本部が検討されていた。


第11艦隊とギルドラド軍との戦闘は、当初は射程距離ギリギリの範囲での遠距離攻撃で始まった。
1時間ほどまったりとした戦闘が続いていたが、このまま終わるはずはなくお互いがどこで仕掛けるかを模索している所であった。

「どう思う、参謀長?」
第11艦隊司令ブーゲルフェン中将が参謀長ポーリス・ゼントデーラ准将に話しかけていた。
「今のところ敵がこっちに仕掛けてくる様子もなく、現在微速前進しつつ攻撃をかけていますが、こちらとの距離を均等に取りつつ後退しておりますので、おそらくこのまま我々を敵国境付近まで誘い込んでそこで待ち構えている敵増援との挟撃を狙っているのでは?と推測します。」
参謀長は淡々と答えた。
「なるほど、私もそう読んでいたのだ。ではこのままもう1時間現状のまま進行。1時間後敵が国境付近に着く前に一気に総攻撃をかけ敵を追い返し、深追いはさける。この作戦で行こうと思うが、どう思う参謀長?」
「御意。それでよろしいかと。」
「では、空戦部隊にも連絡。1時間後の総攻撃の為の準備を行うように、と。」


空戦隊待機室で作戦概要を聞いたハラピーは早速全パイロットに、
「これより1時間後に我々空戦隊も敵艦隊への攻撃に参加する事になった。ボマー(爆撃機の事)は対艦用爆雷を装備。オールマイティー(戦闘兼爆撃用機)は今回は爆撃モード仕様で。ファイター(対戦闘機用攻撃機)は敵の戦闘機が迎撃に出てきたらボマーとオールマイティーの援護にまわる。では、各員早速準備に取り掛かってくれ。」と全空戦隊のメンバーに伝えた。

「大佐、今回の戦闘は厳しいでしょうか?」
各員に通達後サガス大尉が尋ねてきた。
「現在の状況だと今までとそう苦労はないのだろうが…何か引っかかる。」
難しい面持ちをするハラピーにサガスは驚いた。何が引っかかるのだろうか?
「ここペトグランチェスト航路は右舷に磁界小惑星群、左舷に暗黒星雲帯と決して広くない航路で左右どちらも磁気や不確定気流等で伏兵を置こうとしてもそれらの要因で配置が不可能だとは思うのだが、何が気になる。」
「何か気になるという事は、伏兵が何かの形でいるのでは?という事ですか?」
「まあ、そういう事だ。」

残念ながらその不安があとから的中してしまう事になってしまった、しかも最大のピンチと共に…。

 -つづく-
2007年10月15日 イイね!

エルディア蒼龍伝 5

  第2章 ペトグランチェスト会戦1

銀河西暦4985年(帝国歴685年)の前半は何事もなく平穏に時が経っているように見えたが、水面下では「ギルドラド」という猛牛が息を潜めていて、いよいよその角をエルディアに向けて猛進しつつあった。

「現在のギルドラド軍の動きは?」
「本線であるハルグランチェスト航路の国境付近に約3000隻の艦艇が確認されております。ただ今回はペトグランチェスト航路にも十分注意が必要でしょう。」
「うむ、やはり2手に分けざるを得ないか…。」

黄龍師団(第10・11・12艦隊)総帥グラール・エステンブルグ上級大将と総参謀長クローゼ・パリスバッテン中将が旗艦レッセンドルフで対ギルドラド戦に向けて、今後の展開を話し合っていた。

エルディア軍の艦隊は、ギルドラド方面には黄龍師団、辺境銀河連合方面には赤龍師団、パルメシア共和国方面には蒼龍師団、地球連邦には黒龍師団、そして首都星周辺の防衛には聖なる白龍師団、とエルディア5神龍に倣って名づけられている。

そして、エステンブルグ上級大将の取った作戦は、自身の第10艦隊と第12艦隊をハルグランチェスト航路に、第11艦隊をペトグランチェスト航路に展開して敵を迎え撃つ事にした。
エルディアとギルドラドの間をつなぐ航路は、元々はハルグランチェストのみだったのだが、3年前の帝国歴682年ギルドラド国境付近にあった恒星ペトロナーナの爆発により2国間の間にあった暗黒星雲が拡げられて突如空間が出来た航路なのであった。航路の規模としては、恒星の爆発でその周辺の1部が今度は磁気小惑星帯になったので狭い方であった。だが、攻める側としてはこの航路を利用しない手はないので、2ヶ所からの攻撃に対処せざるを得ない形になったのだった。


そして、第11艦隊はペトグランチェスト航路に到着した。

「敵の動きはあるかどうか、偵察に行ってくれ。」

艦隊司令ブーゲルフェン中将に偵察の命令を受けたハラピーは、あえてノイットニー少佐に依頼し周辺の捜索をさせた。ノイットニー少佐は「そんなめんどくさい事が出来るか!」と言うと思ったが、意外と普通に命令を遂行した。もっとも本人が動く訳は当然なく取り巻きのまたその部下が偵察に行った。

「敵艦隊発見セリ。数、およそ1000隻。我が艦隊とほぼ同数と思われます。」

やがて、敵艦隊がレーダーでも確認できた。
いよいよ、両艦隊が激突する!

銀河西暦4985年(帝国歴685年)7月、この年の後半は嵐で始まった。

   -つづくー
2007年10月04日 イイね!

エルディア蒼龍伝 4

第1章  再び戦いの渦へ 3


「…って訳だぜ。アイツもオレ等に逆らうなんてバカだよな。」

ハラピーが格納庫に到着すると、1人を中心に取り巻きっぽい連中が何かダベっているようである。そしてハラピーはその連中の所に向かっていった。

「よぅ、話がはずんでいるようだな。」

すると、「何だぁ、こいつは?」って顔で出迎えてきた。

「ノイットニー少佐はいるか?」ハラピーが尋ねると
「オレがそうだが、おめぇは誰だ?」えらそうに答えるノイットニー。

(なるほどな、こいつは口が悪い)

「今度この艦隊に配属になったライオネル・ハラピーだ、宜しくな。」
と手を出した。すると、

「ふぅ~ん、そうか。」とノイットニーは言ったが、手は差し出さなかった。

「まあ、せいぜいがんばれや。だがな、おめぇの指示は受けねぇからそのつもりでな。」
そういうとそそくさとその場を後にして格納庫を出て行った。

(ふっ、もっとアレコレ言ってくると思ったがな。まあ、最初はこんなもんか)

そう思い、格納庫を出ようとしたが、1人の隊員がハラピーに声をかけてきた

「あのぅ、ライオネル・ハラピー大佐ですか?」
「あぁ、そうだが。」
「自分はクルート・サガス大尉です。宜しくお願いいたします、隊長。」

そして、サガス大尉から第11艦隊所属の空戦部隊の状況を聞く事が出来た。

「帝国軍のエースだった大佐の部下になれるなんて光栄です。」
改まって敬礼するサガスだった。

「まあ、これから、よろしくな。」
「ハイ、大佐殿」

軽く話を済ませると、ハラピーも格納庫を後にした。


翌日、空戦隊全員を集めて隊の編成を下記のように決め伝達した。

 第11艦隊空戦部隊

  空戦部隊総合指揮官
    ライオネル・ハラピー大佐

  第1空戦小隊隊長
    ブルームハット・ノイットニー少佐

  第2空戦小隊隊長
    クルート・サガス大尉

ノイットニー少佐は
「作戦概要については聞くが、おめぇの指示は受けねぇからな。」
とクギを刺してその場を後にした。

どうやら、前の隊長は普通なら上官に対してこの態度をすれば上官侮辱罪なり言えるはずなのだが、この国の貴族制度のからみでブルームバッテン元帥に頭が上がらずそのあおりをくらった形だったようだが、あいにく私は全くその辺の関係がないので気楽にするつもりだが、作戦に支障が出た時はシメてやろうと思っているハラピーであった。



そしてそれから1週間後、第11艦隊に出動命令が下った。

 「ペトグランチェスト航路ニ、ギルドラド軍ガ侵入シタトノ報告アリ。
  第11艦隊ハ速ヤカニコレヲ迎撃セヨ!」

この時、この戦いが第11艦隊にとんでもない事を巻き起こすのはまだ誰も知らない。


   - つづく -
2007年09月20日 イイね!

エルディア蒼龍伝 3

  第1章  再び戦いの渦へ 2

「大佐、まもなく第11艦隊と合流します。」
「うむ。」

軍令部を去った後、すぐさま第11艦隊と合流すべく高速シャトルにて現地に向かいようやく到着したのだった。

(さて、どうなることやら)

3年振りの戦地に赴く不安より第11艦隊のメンバーに不安を覚えるハラピーであったが、「まあ、どうにかなるか。」と結構楽観的だった。
まあ、それが彼の持ち味でもあるのだが…。

シャトルは第11艦隊旗艦シューフェンポールに接岸した。

「ようこそ、第11艦隊へ。」
出迎えは1人と寂しいものだった。
対応した1人は艦隊参謀次官のベーゲル少佐という士官であった。

「お出迎え御苦労さまです、ライオネル・ハラピーです。どうぞ宜しく。」
丁寧な対応に感動するベーゲル。

「なんと丁寧な挨拶、感極まりないであります。」
改めて敬礼されるハラピーだった。

「では、司令官閣下にも挨拶をしておきたいので案内を頼む。」
「らじゃー、大佐殿。」

そういうと早速司令官の所までの案内してくれた。

 【指令官室】

「ライオネル・ハラピー、只今着任いたしました。」
「ん、入りなさい。」

司令官の名はブーゲルフェン中将といい年齢はもう60が近いベテラン提督であった。そつのない艦隊運用が持前の提督なのだが、大艦巨砲主義の帝国軍にあってその持前の技は地味で目立たない為評価は決していい扱いではなかった。

「貴官には艦隊所属の艦載機隊の指揮官をお願いしたいのだが…」
「?」
何か歯切れが悪い。

「どうなされたのですが?」
ハラピーがそう聞くと提督はちょっと間を置いた後語り始めた。

「実は第1空戦隊のノイットニー少佐の扱いに気をつけて欲しいのだ。」
「ノイットニー少佐?」
「ああ。」

ノイットニー少佐は帝国4元帥の1人ブルームバッテン元帥の親戚筋にあたる上級貴族の血筋でその傲慢さに前の艦載機指揮官は心労が祟って長期療養を余儀なくされたという事だったらしい。

「まあ、どんな人物かは会ってみて考えます。」
「くれぐれも騒動は勘弁してくれよ。」
提督は心配していたが、以前からそういう親の七光だけでえらそうに言う輩の扱いにはそれなりに慣れているハラピーにとっては、逆に楽しみの1つになりそうだとちょっとわくわくしていた。

そして、いよいよそのノイットニー少佐と格納庫で対面したハラピーであった。

  -つづく-
2007年09月09日 イイね!

エルディア蒼龍伝 2

  第1章  再び戦いの渦へ 1


「ライオネル・ハラピー中佐、入ります。」
「うむ、はいりなさい。」

ハラピーは第11艦隊に合流する前に、先の新型戦闘機「マッハワン」の完成データの報告と第11艦隊での辞令をもらう為に首都星アクスター(正式名称:ゴッド・オブ・アクアスター)のエルディア帝国艦隊軍令部を訪れていた。

「3年振りかな、首都は?」
「そうですね、閣下。」
「しばらく見ない大きくなったなぁ。神公爵もさぞかしお喜びであろう。」
「そうだといいのですが、エルディア兵器科学研究所に在任してた3年間、一度も神公爵とは会ってないので…。」
「そうか、まぁあのお方は多忙な身だからなぁ。」
「そうですね、でも近いうちにお会いしたいですね。」
「そうだな…。」
そういうと二人は軽く笑い合った。



とある古アパートの1室でライオネル・ハラピーは小さな仏壇でいつものように朝の挨拶をしていた。
「母さんが亡くなってちょうど1年になるね。僕はなんとかここでの生活にも慣れてきました。周りの人たちも優しくしてくれるので心配しないでね。」

今から11年前の帝国歴674年、当時16歳になるハラピーとサユリ・ハラピーは帝国領内の辺境の星メルカドで2人で暮らしていた。

帝国歴672年、帝国軍は辺境銀河連合と国境線で戦闘中であったが、この時ディスティバ・ハラピー率いる蒼龍師団(第7・8・9艦隊)と黄龍師団(第10・11・12艦隊)の連合軍で辺境銀河連合艦隊と相対してたのだが、黄龍師団総帥ドトール・バレンティーノ上級大将の作戦ミスで戦線崩壊を起こしかけていたのだが、その戦線維持を蒼龍師団が行っていたがその際混戦状態となった時旗艦ブルートリッヒが被弾したのだが当たり所が悪くディスティバ・ハラピーが戦死するという緊急事態が起こってしまったのだった。
その戦いはなんとか引き分けで終わったのだが、残された妻サユリ・ハラピーとライオネル・ハラピーはなんと遺族扱いさえされなかったのだった。
ディスティバ・ハラピーは貴族の称号こそ持ってはいたが、公族との縁がない上先の捕虜との結婚で神聖な帝国内で許されざる行為のレッテルが貼られていた為、まともな扱いどころか元々は捕虜だったので母子共々収容所に入れようと内国安全管理委員会が動いたのであった。
だが、母サユリは地球連邦軍でもかなりの護身戦闘術の持ち主であったので、その追手をうまくかわしながらどうにか辺境のメルカドに逃れてきたのだった。
だが、その母も病魔には勝てずライオネルを残したままこの世を去ったが、メルカドでのサユリの気遣いが周辺の住人の好感を得ていたので、ライオネル・ハラピー1人でもここまでお世話になった所で働きながら暮らしていた。

だが、そのちょうど1周忌に当たる今日、そのライオネルの部屋に突如、黒服の男3人がライオネル・ハラピーの所にやってきて
「これからおとなしく来てもらおうか。」
と言って拉致されようとした。
母から護身術を習っていたライオネル・ハラピーではあったが、SP相手ではさすがに分が悪かった。

そして連れてこられた先がファルコム・アルジェリーニ神公爵の御前であった。
実はディスティバ・ハラピーが唯一公族で親交があったのがこのファルコム・アルジェリーニ神公爵でありディスティバ自身がもしもの時は妻子の安否をお願いしていたのだったが、内国安全管理委員会がからんでいた為捜索等に手間がかかりようやくここで息子のライオネル・ハラピーのみ保護できたという事と相成ったのだった。
その後、神公爵自身が後見人になる事で内国安全管理委員会も手出しができなくなりようやく事なきを得、そして士官学校→軍人の道を歩んでいって今日に至った訳である。
ちなみに閣下と呼ばれるこの方は、軍令部人事管理局々長ブルーム・バルディー大将閣下でこの方もアルジェリーニ神公爵の派閥に当たる方なので、ライオネルも軍人になる前から交流があった為軍に入って安心して話が出来る数少ない人の1人だった。

「閣下、おそろそろお時間ですが。」
2人の話がひと段落ついた頃を見計らってか、秘書官のメリー・キッシンジャー大尉がそう言ってきた。
「もうそんな時間か。すまんな、また改めてな。」
「いえ、貴重な時間久々に思い出話が出来ました。」
「じゃ、辞令を渡しとくわ。」
そう言ってもらった辞令の中身には大佐の文字が見て取れた。
「閣下、この大佐というのは?」
そうハラピーが聞くと
「3年間中佐でがんばったのだから、昇進でおKだろう。」と笑って答えた。
そして「もっとも、階級でフォロー出来るのは大佐までだからな。」とも言った。
帝国軍の昇進は基本的に軍令部の人事管理局で一任されるのだが、その先の准将以上のいわゆる将校クラスになるとその上の統合作戦本部もからんでくる為、バルディー大将はそう言った訳なのだ。

「わかりました。謹んでお受けいたします。」
「うむ。じゃ、がんばれよ!」

そう言ってハラピーは軍令部を後にした。


     - つづく -

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「ホンダの頭にホンダ」
何シテル?   05/13 16:39
再び色々ありまして、乗り換えです。 2回目のホンダ車でまた白に戻りました。 引き続き宜しくお願いいたします。。♪   一般人からみたらオタク系だと思...
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