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2010年06月28日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  11

  
  バックナンバー⇒第1章、 
 
 
       第1章   刀を狩るモノ   11
 
 
 おもむろに教室を出て行った恭介は教頭室を探すべく校内を探り始める。
 
 「そうだ、教頭室に何か手掛かりがあるかもしれない。」
 
 そう思った恭介は授業もそっちのけで教頭室を探し回る。
 
 「…見つからない。」
 
 校内をくまなく見て回る恭介だったが、教頭室を見付ける事は出来なかった。
 
 「それ以前に、この学校広れぇ!?」
 
 そう、ここ修学院大学付属高校は八九寺市に2校しかない高校の内の1校である。
 近代化と高齢化対策を踏まえた都市設計をし新たな都市を形成すべく実験的に作られた町で
 ある【八九寺市】は、人口7万人の中の高校生2500人の半数以上1400名を受け止める
 マンモス校である。当然、校内はとにかくだだっ広い!
 職員室だけでも各学年ごとにある為3つもあるのだからまだ転校して間がない恭介が校内を
 把握出来てるはずがない。
 しかも、今は授業中。生徒は教室にいるので、生徒から場所を聞ける訳がない。
 もちろん授業中である以上、先生から場所を聞けるはずもない。
 正直、今動く事はなかった、と後悔している恭介であった。(爆)
 
 「あと、この上の階だけ探したら一旦、2年B組に戻ろう。」
 
 そう思いながら走って階段を上がろうとしたその時、階段上に人影を見つける。
 
 (ん、誰かいる!?)
 
 気配を感じた恭介がその方向を見ると1人の生徒がいる、その容姿から女子生徒のようだ。
 そして、その女子生徒も階段から恭介が上がってくるのを見つけ、声をかけてくる。
 
 「おいこら、不良生徒。授業中に校内を走るとは何事じゃ?」
 
 階段上から両手を腰に当て、完全に上から目線で恭介を見る女子生徒。
 
 「そういうあんたこそ、授業中にここにいるのは真っ当な生徒ではないう証じゃないのか?」
 
 恭介もその時思った事を素直にその女子生徒に言い返す。
 
 「うむ、君の意見も一理あるが、この学校の生徒なら私がこの時間の校内を歩いているのに
 そういう反論を投げかけてくる者はいない。もし、そういう意見を述べる輩がいるとしたら、
 全くの部外者か新任の先生か、あるいは転校生か、ってトコだろうな。」
 
 ニヤッとしながら言う女子生徒。その言いっぷりとその態度でこの女子生徒は何やらただならぬ
 生徒であろうと予測した。あれこれ想定されるこの女子生徒の正体を推測しようと思ったが、
 時間の無駄だと思い、ストレートに本人に尋ねる事にした。
 
 「そうだ、私は先日転校してきたばかりで、あなたの名前も素姓もしらない。よければ
 あなたの名前などを教えていただけるだろうか?」
 
 そう尋ねた恭介に、フッと笑みを浮かべて、その女子生徒は返答を返す。
 
 「ほう、君はなかなかおもしろいモノの尋ね方をする。そう、おおよそ学生とは思えない…な。」
 
 しまった、今は学生である事をすっかり忘れていた。(爆)
 一学生が尋ねる口調ではなかった、と気付いたがもう遅い。
 はっ、もしかしてこの女子生徒もどこかの諜報機関の人間かもしれない、と考えてみる。
 
 だが、そんな事がそうそうある訳はないのだが。w
 
 「私の名は『宮内 愛生(みやうち あやめ)』、修学院大学付属高校2年D組の
 生徒にしてこの学校の生徒会長じゃ。」
 
 「ええ、あんた生徒会長なんかいっ!?」
 
 これにはさすがの恭介も驚きを隠せなかった。
 
 「そうじゃ。そして、学校創立初の2年生による生徒会長でもある。」
 
 そう言うと、えっへん!とした偉そうな態度を取る。その際、彼女の頭の上で【触覚】と呼ばれる
 彼女の髪の毛がピコピコ動いている。なんかおもしろい。w
 校内では変わりモノの類であるような彼女だが、生徒会長なら教頭室の場所を知ってるだろう。
 ちょうどいい、彼女に聞いてみよう。
 
 「ここで会ったのも何かの縁。すまないが、教頭室がどこにあるか教えてはくれぬだろうか?」
 「それはかまわんが、今教頭室に行っても教頭がいるじょ。」
 「は?」
 
 何かおかしな事を口走ったぞ、彼女は!?
 
 「は?とは何じゃ。教頭がいない時に侵入したいんじゃないのか?」
 
 更におかしな事を口走ったぞ、彼女は!?
 
 「てっきり、何かを探す為だと思ったのじゃが、違うのか?」
 
 あ、そうか。おかしな事を言うとは思ったが、彼女の言う事はあながち間違ってはいない。
 確かに、恭介はISAMより依頼のあったロンバルディアの情報を得る為に教頭室に行こうと
 したのは事実だ。だが、彼女の言うように教頭自らが部屋にいては色々と問題が生じる。
 そうなると、ここでは教頭室の場所だけ聞いてまた後で教頭のいないタイミングで部屋を
 探すべきであろう、と。
 
 「そ、そうだな。生徒会長の言うとおりだ。そう言う訳で教頭室の場所を教えてくれないか?」
 「嫌じゃ!」
 
 返答は即決で却下された。(爆)
 
 「な、何で?」
 「私はお前に名前を教えた。じゃが、お前は私にお前の名前を教えてもらってない。礼儀を
 わきまえないモノに教頭室の場所を教える訳にはいかんからじゃ。」
 
 あ、そういえば、俺の名前を言ってなかったわ。彼女が言うように礼儀に反していた。
 
 「それは申し訳なかった。私の名は三千里恭介と言う。さっきも言ったように先日転校して
 きたばかりで、あなたの事を生徒会長とかも含めて知らなかった事はお詫びする。」
 
 そういうと、恭介は殺に深々と頭を下げる。
 
 「よろしい、最初の礼儀はわきまえていなかった。じゃが、謝意を表してくれた事で
 さっきの非礼はなかった事にしよう。」
 
 はぁ、よかった。何とか不機嫌な様子は脱した感じだ。
 
 「では、改めて生徒会長に尋ねる。教頭室の場所を教えていただけるだろうか?」
 「では、こちらも改めて答える。嫌じゃ!」
 
  ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ!
 
 「な、何でですか。非礼はさっき詫びて許してくれたじゃないですか。」
 「うむ、それについては許した。」
 「ではなぜ?」
 「今、教頭室の場所を教えてしまったら、お前は1人で教頭室に行くんじゃろ?」
 「そりゃそうですが…」
 「だから、嫌だ!と言ったのじゃ。」
 「はぁぁぁぁぁ???」
 
 彼女の言ってる意味がよくわからない…。
 
 「じゃあ、代わりに生徒会長室を教えよう。」
 
 ますますもって意味がわからない。
 
 「あのぅ、どういう事でしょう?」
 
 たまらず恭介が殺に尋ねる。
 
 「昼食時間が終わり5時限目の授業が始まる時間に生徒会長室に来るんじゃ。」
 「は?」
 
 もう、訳がわからん!
 
 「ちゃんと時間通りに生徒会長室に来たら教頭室の場所を教えてやろう。」
 「…。」
 「ん、どうしたんじゃ? 不機嫌そうな顔をして。」
 
 そりゃ、不機嫌にもなるわ。(爆)
 だが、ここは忍の1字。ガマンガマンっと。
 
 「生徒会長、1つだけ、教えてください。」
 「生徒会長とは他人行儀じゃなぁ、『あやめ』と呼んでくれたらよいぞ。」
 「…では、あやめさん。なぜ生徒会長室でなければ場所を教えてくれないのですか?」
 「さっき言った時間にちゃんと来れば、教頭室の場所を教えてやる。それだけじゃ。」
 「…。」
 
 どうやらこれ以上は何も言ってくれそうにないな。
 
 「では、昼食時間が終わるチャイムの時に生徒会長室に来ればいいのですね?」
 「そうじゃ。」
 「わかりました。では、また後ほど。」
 「うむ、楽しみに待っておるぞ。」
 
 そうして、お互いはその場所から離れた。
 
 (三千里恭介か、おもしろそうな男子じゃなぁ)
 
 あやめは心の底から嬉しい笑顔を誰もいない廊下で魅せていた。
 
 そして、恭介は…
 
 「くそっ、また間違えた。ここじゃないのか?」
 
 あやめと別れたあと、自分の教室に戻るのにそれから1時間もかかり、やっと自分の教室に
 戻れた時はもう2時限目が終わった頃だった。(爆)
 
 
   -つづく-
 
 
 
    <主な登場人物プロフィール>
 
 
  ☆三千里 恭介(みせり きょうすけ) CV:中村悠一
 
 国家機関の1つ文化庁所属の国家公務員であるのと同時にI・S・A・M日本支部職員でもある。
 この度、その所属機関の任務で19歳ながら修学院大学付属高校の2年生として赴任。
 世界の刀剣の管理・保護を目的とするISAMより恭介が認められた能力とは、
 『体内に刀を収める事の出来る』能力を持つ術者である事である。
 愛車は【スバル・インプレッサSTI(6MT)】。
 
 
  ☆花畑 都歌沙(はなばたけ つかさ) CV:日笠陽子
 
 恭介と同じ修学院大学付属高校2年B組の女子生徒。家は「花畑道場」という空手道場を
 営む花柳流第5代総師範で都歌沙の父である花畑将庵(しょうあん)の2人いる娘の内の1人。
 自身の空手の腕前も相当な者で、空手部の主将でもある。
 そのせいもあって身長176cm、体重53kg、B87・W61・H90とスタイル抜群。
 性格は道場の娘というのもあってか男勝りである。結構、勘は鋭い。w
 トレードマークのポニーテールは空手の際髪が邪魔になるから縛っているだけと言うが、
 これがなかなか似合っていると、クラスメイトもからも好評だそうだ。w
 
 
 恭介の事は『三千里クン』と呼ぶ。
 
 
  ☆花畑 香織(はなばたけ かおり) CV:米沢円
 
 花畑姉妹の妹。都歌沙とは2歳年下で修学院大学付属中学3年生。
 姉とは違い空手はやってない。性格はおとなしく優しい。
 
 恭介の事は『お兄ちゃん』と呼ぶ。
 
 
  ☆次田 里美(つぎた さとみ) CV:井上喜久子
 
 I・S・A・M日本支部所属。聖バーナード教会の神父兼シスターでもある。八九寺市での
 恭介の住まいを提供している。一応、上司でもあるが自称18歳(本当は4X歳w)にこだわる。
 普段はシスタ-の衣装に身を纏っているが、私服ではゴスロリ衣装をこよなく愛する。
 なぜか恭介には自身の事を『さとみん』と呼ばせているが理由は不明。w
 
 恭介の事は『恭介クン』と呼ぶ。
 
 
  ☆山本 澄香(やまもと すみか) CV:戸松遥
 
 恭介らと同じクラスメイト。都歌沙とは親友で、よく2人一緒にいて「お花ちゃん」と呼んでいる。
 肩下まで伸ばしている髪はストレートに降ろしている。
 身長157cm、46kg、B83・w57・H86と細身なスタイル。
 性格は非常に明るく活発でクラスのムードメーカーでもある。
 最近、警察官の彼氏が出来たみたいだ。w
 
 恭介の事は『恭介っち』と呼ぶ。
 
 
  ☆菅波 朋子(すがなみ ともこ) CV:こやまきみこ
 
 修学院大学付属高校・2年B組の担任。専門は国語。去年赴任して2年目の新米で25歳。
 身長153cm、51kg、B94・W59・H88と小柄で巨乳。更に童顔と萌え要素バツグン。♥
 生徒には押されっぱなしで、授業が進まない事もしばしば。だが、生徒からの人気は凄く
 お姉さんにしたい先生NO.1でもある。
 
 
  ☆竹嶋 由布子(たけしま ゆうこ) CV:阿澄佳奈
 
 恭介とはクラスメイト。ファミレス【イグナリア】でバイトする勤労少女。
 食べる事が大好きでバイト理由も安くいっぱい食べれるからだとか。w
 身長151cm、54kg、B86・W62・H89と大食いの割にはスタイルはいい方である。
 ツインテールがトレードマークで可愛い顔立ちな娘で、クラスの子からは「竹ちゃん」と呼ばれる。
 
 恭介の事は『恭介さん』と呼ぶ。
 
 
  ☆宮内 愛生(みやうち あやめ) CV:堀江由衣
 
 修学院大学付属高校2年D組に所属するが、この学校の生徒会長でもある。
 語尾に「じゃ」が付くのが印象的だが、その理由は中学までは岡山にいたからだ。
 身長163sm、52kg、B85・W60・H87。破天荒な性格で生徒会長らしく成績は良いが、
 それを鼻にかけることはない。でもそれ以外では上から目線でモノを言う事はよくある。w
 
 恭介の事は、まだ何と言うか決めていない。w
 
 
 まあ、簡単ではありますが、キャラ紹介をさせていただきました。
 
 最後に、CVは脳内妄想ですので…。(爆)
 
2010年06月17日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  10

  
  バックナンバーは⇒
 
 
 
       第1章   刀を狩るモノ   10
 
 
 「おはよう。」
 「おはようございます。」
 「うぃっす。」
 
 修学院大学付属高校へ向かう通学路は今日も賑やかだ。
 
 「ふわぁ~」
 
 そんな中、大あくびをしながら登校する男が1人。
 
 「まさか、同じクラスの娘が働いていたとは、なぁ…。」
 
 恭介は登校中も昨日の事を思い出す。
 そう、それは昨日のファミレス・イグナリアでの出来事だ。
 ウェトレスの1人が恭介と同じクラスで、しかも恭介の名前を覚えていたのだ。
 本人も覚えてないのに相手は覚えている。これほどバツの悪い事はない。
 
 「恭介クン、どうしたの? 食事が進んでないけど。」
 
 イグナリアにて、注文した夕食を食べる恭介と次田女史だったが、同じクラスのウェトレス
 『竹嶋 由布子』に勘違いされその弁解をしようと思っていたが、その後彼女に会う事は
 なかった。ようは誤解されたままでイグナリアを別れた形のままである。
 
 「はぁ、教室で会ったら何て言おう?」
 
 そんな不安を抱えながら登校していると、不意に肩を叩かれる。
 
 「おっはよう、恭介っち。」
 
  びくっ!?
 
 「え!? 何驚いてるの?」
 「…何だ、山本さんか。ビックリしたよ。」
 
 恭介の肩を叩いたのは『山本 澄香』であった。
 『花畑都歌沙』の親友であり、男女関係なく人付き合いは積極的な女性だ。
 転校したばかりの恭介だが、その中で名前を覚えている数少ないクラスメイトの1人でもある。
 
 「どったの、元気なさそうだけど?」
 
 テンションが低そうな恭介が気になり、その事について尋ねる。
 
 「う~ん、話せば大したことじゃないかもしれないけど…あ、そうだ。」
 「え、何、急に思い出した様な事言って。」
 「うちのクラスに『竹嶋 由布子』って娘、いる?」
 
 恭介は澄香に由布子の事を聞いてみる事にした。澄香の性格ならクラスの事は詳しいと
 判断したからだ。そして、その判断は正しかった。
 
 「竹ちゃんの事?」
 「た、竹ちゃんって言うんだ。」
 「そうそう、竹ちゃんとはよくご飯食べに行ったりするんだよっ。」
 「へぇ、そうなんだ。」
 「竹ちゃんはスタイルいいけど大食いなんだよっ。」
 
 いや、俺はそこまでは聞いてない。w
 
 「で、何で竹ちゃんの事聞いてくるの?」
 「いや、昨日…」
 
 そこまで言って口をふさぐ恭介。
 あ、もしかして内緒でバイトをしているのなら、澄香とは仲がいいと言っても簡単に聞いては
 いけないのではないか、という理由がふと思い出された。
 
 「なに、恭介っち。君は都歌沙狙いかと思ってたら、竹ちゃんも狙ってるの?」
 
 クスクスと笑いながら澄香は言う。
 
 「い、いや、そういう訳じゃないんだけど…」
 
 慌てて弁明する恭介。
 
 「何、もしかして両手に華狙いなの?」
 
 更にクスクスと笑いながら澄香は言う。
 
 「そういうんじゃなくて…」
 
 必死に弁解しようと試みる恭介に笑いながら謝る澄香。
 
 「いやいや、分かってるよっ。君はそういうのが得意じゃないってさ。」
 「もう、冗談なんだ。脅かさないでくれよ。」
 「うふふふ、ごめんねっ。」
 
 可愛く謝る澄香。彼女もまた持ち前の明るさと愛嬌の良さで結構好意を持つ男性が多い。
 
 「あ、そういえば恭介っち、イグナリアってファミレス知ってる?」
 「あ、ああ。知ってるけど…。」
 
 ああ、イグナリアは昨日行ったばかりだからな。
 
 「そこで竹ちゃんバイトしてるんだよっ。」
 
  ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ 
 
 その事を聞いてズッこける恭介。
 
 「どったの、恭介っち?」
 「い、いや、バイトの事知ってたんだな、と思ってさ。」
 「竹ちゃんとの仲だよ。知らない事はないよっ。」
 
 笑顔で答える澄香。
 
 「なら話が早い。ちょっと弁解するのに協力して欲しいんだけど。」
 「ふ~ん…弁解、ねぇ。」(・∀・)ニヤニヤ
 
 澄香の笑顔が怪しい。w
 
 「ちょっと、待て。何か勘違いしてないか?」
 「え~、勘違い? まあそういう事にしてあげようかなっ。」
 「お前、絶対わかってないだろう!」
 
 思わず澄香の両肩を掴む恭介。
 
 「ちょ、ちょっと、痛いよ、恭介っち。」
 「あ、…ごめん。」
 
 思わず手が出た恭介は澄香の痛いという言葉に我に帰る。何を焦ってたんだろう、俺は。
 
 「状況がよくわかんないんだけど、説明してくれる、恭介っち?」
 「あ、ああ。」
 
 そう言って、恭介は由布子と初めて出会ったイグナリアの話や勘違いの原因を説明する。
 
 「ふ~ん、そう言う事か。」
 「分かってくれたか。」
 
 ホッとする恭介。
 
 「ええ。恭介は二股じゃなくて三股だったって事が、ね。」
 「おい澄香!」
 「おお、恭介っちは怖い怖い。」
 
 最後まで恭介をからかう澄香であった。w
 
 
 
 
 そんなバカ話をしながら学校に到着する。
 
 「じゃ、先に教室に行って竹ちゃんに説明してあげるよっ。」
 
 そう言うと澄香はダッシュで教室に向かっていく。
 
 「はぁ、大丈夫かなぁ。話ややこしくなりはしないよな?」
 
 その不安は【当たらずも遠からず】であった。(爆)
 
 
 「おはよう~。」
 
  キ━━━(゚ロ゚;)━━ン!!   ガスッ!!o(#`Д´)θ☆
 
 教室にはいった途端に強烈なキックの洗礼が恭介を襲う。
 
 「痛った~、何すんだ!?」
 
 蹴りを見舞った相手とは、言うまでもなく都歌沙であった。
 
 「朝から澄香に何言わせてんのよ!?」
 「え、何の事だ?」
 「問答無用。成敗してやるぅ~。」
 
  ボカスカ…
 
 「おい、澄香。お前、先に教室に来て一体何って言ったんだ?」
 
 ボロボロになりながら澄香の元へ行ってボコボコにされた原因を突き止めようと試みる。
 
 「え、正直に答えただけだよ。」
 「だから、何て?」
 「だから、ファミレスで一緒にいた人は恋人でもなんでもなくただの『変人』なのって
  言ってあげたのよ、竹ちゃんに。そしたらたまたまそれを聞いた都歌沙が発狂して、ね。」
 「ね、じゃねぇよ、ね、じゃ。(爆)」
 「ご・め・ん・な・さ・いっ!」
 「何で上から目線で謝る!?」
 
 今後も澄香には頭が上がらない恭介だと自他共に認識されるのに時間はかからないだろう。w
 
 
  キン~ コン~ カン~ コン~   キン~ コン~ カン~ コン~
 
 「はい、席に着いて。」
 
 チャイムと同時に先生が入ってくる。
 
 「あれ、菅波先生じゃないぞ。」
 
   ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ
 
 恭介のいる2年B組に入ってきたのは、担任の『菅波 朋子』教諭ではなかった。
 
 「男の中年の先生?」
 
 恭介にとって初めて見る先生だった。
 いや正しくは、恭介が知ってる先生の方が圧倒的に少ない。w
 
 ざわめきながらも生徒たちは席に座る。
 
 「今日は菅波先生が体調不良でお休みされるので、ホームルームは私が代わりに行います。」
 
 男の先生はそう言うと、早速ホームルームを始める。
 一方的に伝達事項を伝えると「あとは1時間目が始まるまで静かに教室で待つ事。」とだけ
 言って教室を出ていく男性教諭。
 
 一体誰なんだ、あの先生は?
 
 それが気になった恭介は恐る恐る都歌沙にさっきの男性教諭が誰なのか尋ねる。
 
 「ねえ、都歌沙さん。」
 「な・に・よ?」
 
 さっきの事、まだ怒ってる様だ。だが、都歌沙の怖さよりも男性教諭が誰なのか知りたいと言う
 衝動が勝った恭介は臆することなく都歌沙に尋ねる。
 
 「さっきの男性教諭が誰なの?」
 「ああ、あれはうちの教頭先生よ。」
 
 へぇ、教頭先生なんだ。…あれ、名前をまだ聞いてないや。
 
 「ねえ、お花ちゃん?」
 
 慌てて尋ねようとしたので都歌沙さんって言う所をうっかり間違って澄香が呼ぶ『お花ちゃん』と
 言う言い方をしてしまった。
 
 「お花ちゃんですって!?」
 「あ、あああああああ…」
 
 恭介はまた殴られると思い思わずアタマをかがめる…が反応がない。
 
 「ま、まあ、知り合って間がないけど特別に『お花ちゃん』って呼ばせてあげてもよくってよ。」
 
 何で照れながら話す?
 
 「あ、そう。で、お花ちゃん。」
 「な、何、三千里クン?」
 
 だから、なぜ照れる?
 
 「教頭先生って何って名前?」
 「ああ、教頭先生は『神鳴 修造』って言うのよ。」
 「へぇ、神鳴って珍しい名前だね。」
 「ええ、八九寺市では豪商って呼ばれる【神鳴商事】の社長・厳造の弟になるんだって。」
 「へぇ、珍しい名前の上社長の弟なんてこれまた珍しい…って…」
 「そういえば確かに珍しいわね。学校内でもめったに顔を見せない教頭先生が顔を出すなんて。」
 「…。」
 
 恭介はここで考え込む。
 
 どこかで聞いた事あるようなシチュエーションだなぁ、と。
 
 うむ…
 
 「ねぇ、三千里クン?」
 「…。」
 「…。」
 「…。」
 「(怒)。」
 
  ボカッ!
 
 「痛~たぁ。」
 「さっきから何ボ~としてんのよ。」
 「あ、あああああああ!」
 
 恭介は突然大声を上げる。
 
 「な、何、急に驚いた声を出して。」
 「あ、いや。別に。」
 「別にって、急に大声を出しといて別に、はないでしょう。」
 「あ、ごめん。ちょっと用事が出来た。」
 「ちょっと、これから授業なんだけど…って行っちゃったよ。」
 
 
   -つづく-
 
2010年06月11日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  9

   バックナンバーは⇒

 
 
       第1章   刀を狩るモノ   9
 
 
 
 「お待たせ、恭介クン。」
 
 夕食を食べに行くという事で、準備の為に部屋に戻っていた次田女史が準備を済ませ
 恭介の待つ玄関にやってきた。
 
   Σ( ̄□ ̄lll)
 
 「ど、どうしたんですか、その格好は!?」
 「いいでしょう、私のお気に入りの中の一着なのよ。♪」
 
 機嫌良く答える次田女史。
 だが、その衣装は奇抜な事この上ない!
 
 「今、流行りの衣装なのよ、どう似合う?」
 
 目をキラキラ☆彡させて恭介に問う。
 当然、期待されている答えがあるに違いない…。
 
 「よ、よく似合いますよ。」
 「もう上手なんだからぁ、恭介クンは。
 
 満面の笑みを浮かべる次田女史。相当今の衣装が気に入ってるようで嬉しさが
 前面にあふれ出ている。その衣装のジャンルがいわゆる【ゴスロリ】だというのは
 後に知る事になるのだが、2年間日本にいなかった恭介にその知識がある訳がなかった。
 もっとも、2年前にもゴスロリ衣装はあったが…。(笑)
 
 「じゃ、行きましょう。」
 
 そういうと、さっさと歩いて恭介のクルマに乗りこむ。
 次田女史は恭介がクルマに乗ってる事を知ってる。そりゃまあインプレッサで教会に
 乗りつけてきたのだから当然と言えば当然だ。
 
 「出来れば、町内でのクルマの使用は控えたいんですが。」
 「何で?」
 
 次田女史はなぜクルマがあるのに使わないのかと疑問を抱く。そりゃ普通なら同然の疑問だ。
 だが、恭介は町内で愛車を乗るのはあまり好ましくないと思っていた。
 その理由は、この町に来た時の出来事がアタマの中にあった。それは、高校生として
 この町に来た恭介が普通に町内でクルマを使用して同級生や高校の先生に出くわした時に
 どう弁解するか、という事だ。
 高校には17歳で転入しているのだから、当然クルマの免許は持てない年齢だ。
 その恭介がクルマに乗っていては本末転倒だ。
 
 ただでさえ、この町に来て最初に出会ったのが都歌沙さんで、しかもその彼女をあまつさえ
 轢きそうになったのが今でも脳裏に残ってる。
 
 今日の様子だと、その時に怪我等をした訳ではないのでホッとしてるが、クルマに乗ってる姿を
 この町で恭介を知る人物に見られるのは避けるべきであろう。
 
 「もう、仕方ないわね。」
 
 次田女史はしぶしぶクルマを降りる。
 
 「じゃ、どこに行く?」
 「クルマが使えないとなるとそう遠くには行けませんよ。」
 「え~、じゃこの辺りで食事が出来る所って、この前出来たファミリーレストランしかないわよ。」
 
 聖・バーナード教会は八九寺市郊外の山あいに位置し、周辺にいまどきのお店がない。
 ただ、近くに国道16号線と繋がる市道があるので、そこからクルマや鉄道で八九寺市中心部や
 八王子市内に行けば色々なお店がいくらでもあるので、八九寺市の多くは町中心部が買いモノ
 スポットという認識で成り立っている。
 そんな中、その郊外から本線に繋がる市道にポツっとファミリーレストランが出来た。
 
 その名も、ファミリーレストラン【イグナリア】。イグアナのキャラクターで最近各地に
 店舗進出をしている新興ファミレスチェーン店である。
 
 「歩いて行ける所っていったらそこしかないんでしょ?」
 「う~ん、仕方ないわね。」
 
 そう言うと、スタスタと家の中に入っていく。
 
 「ちょっと、次田女史、どこへ行くんですか?」
 「さ・と・み・ん、って呼ぶ約束でしょ?」
 
 ちっ、まだその事にこだわるんかいっ。(爆)
 
 「じゃ…さとみん、何で家に戻るんですか?」
 
 恭介が家に戻る理由を尋ねると、近所なら普通の格好にする、との事だ。
 
 (じゃ、あの派手な衣装はどこに行く目的だったんだ!?)
 
 そんな不安にかられた恭介だったが、まあ普通の格好にしてくれるならまあいいか、と
 思うのであった。
 
 「お待たせ。」
 
   ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ
 
 着替えて出てきた次田女史の姿を見て、恭介はずっこけるしかなかった。
 
 「さっきとかわってないじゃないですか!?」
 「あら、違うわよ。さっきは黒が基調だったけど、近所だから控え目に白を基調にしたのよ。」
 
 確かに色は違うが衣装の派手さは基本的に変わってなく、白のゴスロリになっただけだった。
 
 「じゃ、行くわよ。」
 「…はいはい。」
 
 スタスタと前を歩く次田女史。そしてその後を追う恭介。その様子はさながらコスプレ会場で
 ゴスロリ衣装をまとった女性とそれを追っかける男性の構図に似ていた。(爆)
 
 
 「…やっと着いた。」
 
 歩く事40分。ようやく目的地のファミレス【イグナリア】に到着した恭介と次田女史。
 
 「だらしないわね、たったあれだけ歩いただけでもう疲れてるの?」
 「あ、そう言う訳じゃないんですが…」
 「若いんだからシャキッとしなさい。」
 「はぁ…。」
 
 確かに恭介は疲れていた。だが、それは歩き疲れた訳ではなかった。
 
 「この衣装がゴスロリと言ってね、私の好きな作品のウンタラクンタラ…」
 
 歩く道中、次田女史によるゴスロリ談義を延々聞かされたからだ。
 その時、次田女史の衣装がゴスロリだというのが分かったが、それ以上の専門的な話は
 恭介にはチンプンカンプンであった。(爆)
 
 「じゃ、入るわよ。」
 
 そう言うと恭介の返事を聞くまでもなくファミレス店内に入る。
 その後を無言で追う恭介。傍から見ると異様な光景だ。(笑)
 
 
 「いらっしゃいませ。」
 
 店に入ると受付の店員から案内を受ける。
 
 「何名様でしょうか?」
 「2人。」
 「喫煙席と禁煙席、どちらになさいますか?」
 「当然、禁煙席!」
 「かしこまりました、ではこちらに。」
 
 平然とした顔で席に案内する店員。
 
 (すげぇなぁ、次田女史のあの格好に微動だにしないなんて…)
 
 恭介は感心した。自身があの衣装を目の当たりにした時驚きを隠せなかったのに、この店員は
 その衣装に臆する事なく、平然と仕事をやってのける。
 極秘ではあるが、恭介もI・S・A・M籍ではあるが文化庁所属の国家公務員である。
 他人の仕事っぷりについては多少なりとも気にはなる。自分ならあの衣装を見て幾分か
 動揺するが、この店員はそれがない、素晴らしい。
 変な所を感心する恭介であった。
 
 「では、ご注文の品が決まりましたらこちらのボタンで我々をお呼び下さい。」
 
 メニューを置き深々とお辞儀をするとその店員はす~っと去っていった。
 
 「凄いですね次田女史、あの店員さん。」
 「さて、何にしようかしら?」
 
 そう話す恭介だったが、すでに次田女史はメニューの内容に釘付けであった。
 
 「はぁ…」
 
 恭介はため息しかでなかった。
 
 「はい、恭介クン。
 
 そっと手渡されるメニュー。そして、そのメニューの1品を指差す。
 
 「恭介クンはこれね。」
 
 指差すメニューの内容をみると、そこに『うな重ダブル』という名前が。
 
 「恭介クンには精力付けてもらわないと、ね。
 「今日、俺に何させるつもりだ!?」
 
 『うな重ダブル』は当然却下。メニューを見直してハンバーグ定食に決める。
 
 「え~、ハンバーグ定食ぅ~。お子ちゃま~。」
 「やかましいわ!
 
 次田女史と話をすると、ドッと疲れるわ。
 
   ピンポーン
 
 付き合いきれないので、さっさと店員を呼ぶボタンを押す。
 
 「じゃ、私も恭介クンと一緒で良いから頼んでおいてね。」
 
 そういうと席を立つ次田女史。
 
 「え、どこへ行くんですか?」
 「ちょっと、ね。」
 「ちょっとじゃわかんないですよ。」
 「すぐ戻るから、注文宜しくね。」
 「だからどこへ行…」
 
  ガツン!
 
 o(`ε´)=====〇 バキッ!! ☆))XoX)  「トイレくらい察しなさいっ!」
 
 トイレに行くのに気付かなかった恭介。そりゃ殴られて当然だろう。(笑)
 
 次田女史が席を離れてちょっとした頃、呼び鈴の対応に女性店員がやってきた。
 
 「お待たせしました。ご注文決まりましたか?」
 「はい、ハンバーグ定食2つをお願いします。」
 「…。」
 
 店員はキョトンとしながら恭介を見ている。
 
 どうしたんだろう? あ、もしかして、俺1人しかいないのに2つハンバーグ定食を頼んだから
 びっくりしてるのかな? 一応、説明しとこうか。そう思った恭介が、
 
 「あ、ハンバーグ定食2つですが、一人で2人前食べる訳じゃなくて、もう1人い…」
 
 と、説明しようとしたら、その女性店員が思いもよらぬ事を言い始める。
 
 「あのぅ、三千里恭介さんですよね?」
 「え、そそそそうですが。」
 
 な、何で俺の名前を知ってるんだ?
 恭介の中でこれまでの記憶を辿ってみる。
 
 …
 
 ……
 
 ………、う~ん
 
 思い当たる節がない。仕方ない、直接聞こう。そう思った恭介は、早速尋ねてみる。
 
 「あのぅ、どこかでお会いしましたっけ?」
 「あ、まだ転校したばかりで覚えてないのですね。」
 「転校?」
 
 転校、と言う事は、学校に関係あると言う事か。って事はもしかして同じ学校の生徒か先生?
 うや、先生が店員って事はないな。先生がツインテールって訳ないし…。
 
 いやいや、先生が店員であるはずは普通に考えてもないから。(笑)
 
 「三千里さんと同じクラスの『竹嶋 由布子(たけしま ゆうこ)』です。」
 
 挨拶の際、小柄な体型とツインテールの髪の毛が目に留まる。
 おそらく身長は150cmくらい。小柄だがスタイルはいい。出る所は出てるってヤツだ。
 顔も小さくて可愛い。見た目だけなら芸能界でもやっていけそうな感じである。
 恭介にとって、それだけ印象に残る体型と髪型であった。
 
 「今日は1人で2人分食べるんですか?」
 「いやいやいや、俺大食いじゃないから。」
 
 笑いながらそう言う由布子。さっき思っていた想像通りの質問に恭介も笑いながら返す。
 
 「な~んだ、仲間かと思っちゃいましたよ。」
 「仲間って?」
 「私、食べるの大好きなんです。だからバイトも安く色々なのを食べれるファミレスにしたんです。」
 「へぇ、そうなんだ。」
 「同級生とこのイグナリアで会うのって初めてだから、えへっ、ちょっと恥かしいです。」
 
 照れ笑いを浮かべる由布子。その笑顔が何とも言えない可愛さを魅せる。
 
 (こういう娘が店員だと、また来たくなるなぁ)
 
 そんな邪な考えが出るほど、可愛さが魅力的な娘だ。
 もうちょっと話したいな、と思った矢先、次田女史が化粧室から戻ってきた。
 
 「お待たせ。私のも頼んでくれた?」
 「え!?」
 
 次田女史の姿を見て驚く由布子。
 
 「え、どうかした?」
 「三千院さん、こういう方とお付き合いしてたんですね。」
 
 そういうと、そそくさとその場を離れる。
 
 「え、え、え…あ!」
 
 しまった、勘違いされた!

 どうやら由布子は次田女史を恭介の年上の彼女と勘違いしたようだ。(爆)
 
 うわ~、何とか事情を説明しなければ。もしかしたら、料理を持ってくる時にまた彼女が
 来るかもしれないし、レジで会うかもしれない。そこで事情を説明すればわかってくれるはず。
 
 だが今日、恭介はその後イグナリアで彼女と出会う事は出来なかった。
 
 
   -つづく-
 
2010年06月03日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  8

 
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       第1章   刀を狩るモノ   8
 
 
 
 「ん、都歌沙、誰だねこの男は?」
 
 都歌沙の父と思われる男性は、開口一番都歌沙に恭介の事を聞いてきた。
 その表情は実に険しい。
 
 「え、えっと、クラスメイトです、お父様。」
 
 都歌沙は父にそう告げる。間違った事は言ってないが、何か後ろめたさを感じる。
 
 「そうか…」
 
 じっと都歌沙の顔を見る都歌沙の父。
 都歌沙も父の顔を見る。だが、その様子はさながら外敵におびえる小動物に近いモノがある。
 
  パチン!
 
 都歌沙の父は何も言わず都歌沙の頬を叩く。
 
 「お、お父様…」
 
 都歌沙は叩かれた頬を抑えながらおろおろとした様子。
 
 都歌沙の父・将庵(しょうあん)は花畑流第5代総師範で、その威厳を纏ったオーラが凄い。
 都歌沙は幼いころから父・将庵より恵稽古を付けてもらっていたが、徐々に大きくなるにつれ
 その威圧感が心地悪さを感じるようになっていく。
 心身は鍛えられたが父と言う感覚はほとんどなく、段々と疎外感を感じていたのであった。
 
 「なぜ、知らぬ者を家に上げた?」
 「い、いえ。彼はクラスメイトとして招待をしたのであって…」
 
 都歌沙は弁明をしようとしたが、そこから先の弁明は不可能となった。
 
 「ここは吾輩の家であって、お前の家ではない。」
 
 面と向かってそう言われると、都歌沙としてもツライ心境であった。
 
 「…わかりました。以後、このような事のない様いたします。」
 
 都歌沙はただ謝るしかなかった。
 
 「お父さん、そこまで言う事ないじゃない?」
 
 将庵と都歌沙のやりとりにガマンが出来なかった妹・香織が父に食ってかかる。
 
 「何だと!?」
 「だって、お姉ちゃんは普通に家にお友達を招待しただけじゃない、何でそれでここまで言うの?」
 
 香織も大好きな姉・都歌沙が父にガミガミ言われるのを見るのはつらいので、
 色々と反論を試みる。
 
 「未熟者が何を言おうと全然事足りぬわ。下がっておれ!」
 
 そう言うと、将庵は香織を払いのけ、奥の自身の部屋に向かう。
 
 「大丈夫、香織?」
 
 払いのけられて玄関横に倒れた香織に心配をする都歌沙。
 
 「なあ都歌沙、今のが親父さんなのか?」
 「…ええ。」
 
 しぶしぶ返事をする都歌沙。
 
 「香織ちゃんをはね飛ばすなんて、本当に父親なのかねぇ。」
 「…。」
 「…。」
 
 2人の口が止まる。
 
 「え?」
 
 その雰囲気に戸惑う恭介。まさかとは思うが、この2人はさっきの親父さんと血が繋がって
 いないのではなかろうか?という不安が拭き出る。
 
 「ごめんね、三千里クン。今日はこのまま帰って。」
 「…ああ。」
 
 どうやらそのまさかはビンゴだったようだ。だとしたら、心の問題にもなるのでそれ以上は
 詮索すべきではないだろう、と恭介は判断する。
 
 「じゃ、今日は帰るわ。」
 「ええ、ごめんなさいね。」
 「お兄ちゃん、またね。」
 「ああ。」
 
 こうして、恭介は花畑邸を後にする。
 
 
 「ただいま~。」
 
 恭介はこの地での住居である聖(セント)・バーナード教会に帰ってきた。
 
 「お・か・え・り~。
 
 帰ったと同時に修道女(シスター)でもあり教会の家主でもある次田女史が帰ってきた恭介に
 飛びつきながら抱きついてくる。
 
 「ちょ、ちょっと、次田さん。どうしたんですか、急に抱きついてきて!?」
 「もう、学校から寄り道なんかしてどうしたの。私、寂しかったんだから~。」
 「ちょっと~、当たってますよ、次田さん。」
 「え~、何が?」
 「何がって…む、胸が当ってるんですってば!?」
 
 いきなり、抱きついて来てしかも恭介の腕を取って胸にグイグイ当ててくる。
 
 「恥ずかしがる事はないわよ。」
 「はっ、恥ずかしいんだってば。」
 「ちゃんと、私の事『さとみん』って呼んでくれるなら離してあげるわ。」
 「え、えっと…さっ、さっ、さっ」
 「ねえ、ちゃんと呼んでってば~。」
 
 艶めかしい目と態度で迫ってくる次田女史。
 
 「さっ、さとみん。
 「え~、声が小さくて聞こえないなぁ。」
 「あ~、もうやけだ、さとみんっ。」
 「は~い。
 
 なんかもうどっと疲れるわ…。
 
 
 「ちゃんと遅くなるなら前もって連絡ちょうだいね。」
 「はい、ごめんなさい。」
 「うん、よろしい。」
 
 どうやら、都歌沙の家に行って遅くなったので怒っていたようだ。子供かっ、女史は。w
 
 「ところで、次田さん。」
 「さ・と・み・ん、でしょ。」
 「はいはい。ところでさとみん。」
 「なあに?」
 
 なんだ、この寸劇は!?
 
 「その都歌沙の家に行った時に、天下五剣の1つである【鬼丸】があったんだ。」
 「え!? その都歌沙さんって方の家ってどこにあるの?」
 「花畑道場って知ってる?」
 「花畑道場? いいえ、知らないわ。」
 「そっか。まあいいや、とにかくその家にあったんだ。」
 「そうだったの。それは重要な情報ね。それについてはI・S・A・Mにも報告しておくわ。」
 「あ、お願いします。あそこの父親がやっかいな感じだから。」
 「やっかい?」
 
 そこで、都歌沙の父が帰ってきた時のいきさつを次田女史に伝える。
 
 「そうなの。花畑道場と合わせて情報を調べてもらうわね。」
 「次田女史、お願いします。」
 「もう何度言わせるの、恭介クン。」
 「はいはい。お願いします、さとみん。」
 「うん、いい子ね。」
 
 目いっぱい可愛く言う次田里美女史であった。
 まあ、可愛かった片鱗はあるが、今はそれ相応の年齢だろうに…。w
  
 「あ、忘れてたわ。」
 「何でしょう?」
 「女の子を口説く時は、手を取ってお話されると良いでしょう。♪」
 「えっえっ!?」
 「手は口ほどにモノを言うと言うでしょう。」
 「あのぅ、それを言うなら目は口ほどにモノを言う、じゃなかったっけ?」
 「男の子は細かい事に気を配り過ぎると嫌われますわよ。」
 
  ぎゅ~
 
 「痛たたたたたたた…」
 
 お尻をつねられた恭介であった。w
 
 
 「あ、忘れてたわ。」
 「まだ、何かあるんですか?」
 「先日、I・S・A・M欧州支部から依頼のあった『ロンバルディア』の件ですが…」
 「ロンバルディア…、あ、この前の事件の時のヤツか。」
 「ええ、やはりあの事件で使われた刃物はロンバルディアで間違いないようね。」
 「そうか…。」
 
 マクドムドムバーガー・八九寺支店で突如起こった傷害事件で、世間のニュースでは
 ホームセンターで売られてる長包丁が凶器と報道されたが、実際は伝説のドイツの剣である
 『ロンバルディア』が凶器であるとの事だ。
 
 「そして、それを所有している人物も判明しました。」
 「何だって!? 次田女史、所有者は誰なんですか?」
 「さ・と・み・ん、でしょ?」
 
 まだそこにこだわるんかいっ!?
 
 「さとみん、所有者は誰なんですか?」
 「ええ、その人物は『丹下愁作』という方だそうです。」
 「『丹下愁作』?どこかで聞いたような…」
 
 確か、恭介はその名をどこかで聞いたような覚えがあった。だが、今それを思い出せなかった。
 
 「まあいっか。そのうち思い出すだろう。」
 
 安易なもんだ。w
 
 「じゃ、夕食にいたしましょう。」
 
 話もひと段落し、夕食にしようと次田女史が言う。
 
 「それですね、じゃ私がお作りします。」
 「え~!? いやいやいやいやいやいや…」
 「え、どうかいたしまして?」
 「きょ、今日は外食したい気分なんで、外に出ませんか?」
 「え~、私の手料理はお嫌いですか?」
 「いえ、その~今日は外食したい気分ってヤツですわ。」
 「そうなんですか…」
 
 昨日、恭介は次田女史の作るカレーを食べたのだが、見た目は普通のカレーだったのだが、
 食べると「何じゃこりゃ!?」って味だったそうだ。w
 
 カレーもロクに出来ないとなると、他の料理もロクなモンじゃないと思われた。(爆)
 そんな訳で、料理を作ろうという提案をなんとしても回避せねばならなかった。
 
 「お世話になってるんで、今日は私が奢りますよ。」
 「え~、そんな~年下の仔に踊られるなんて、何か悪いし…」
 「目いっぱいおめかししてください。そして、一緒に行きましょう。ミ☆」
 
 ちょっと上目づかいで懇願する雰囲気をかもしながら言う恭介。そのしぐさにキュン。とした
 次田女史は、即座に反応する。
 
 「わかりましたわ。すぐに着替え等準備いたしますのでお待ちくださいませ。」
 
 そう言うと、一目散に自室に戻り着替えを始める。
 
 (次田女史、鼻息が荒いですよ…)
 
 「はぁ…。2年ぶりの日本だけど、こんなに疲れる国だったっけ?」
 
 気を配る事の苦労をひしひしと思う恭介であった。
 
 
 
 
   -つづく-
 
2010年05月24日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  7

 
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       第1章   刀を狩るモノ   7
 

 
  天下五剣相スル時、互イノ刀ノ中ニ宿リシ刀神共鳴セリ
 
 天下五剣について、歴史上の史書には具体的な明記はされていない。
 五剣のうち4つは平安時代に作られたモノでもう1つが鎌倉時代に作られた刀である。
 それぞれの刀が完成した経緯は違えど過去に1度だけこの五剣が一同に会した時があった。
 
 それは戦国時代、とある著名人から五剣のうちの一剣を譲り受けたこれまた著名人がいた。
 譲った本人は知らなかったのだが、譲られた側は五剣のうち四剣をすでに持っていた。
 
 その時、天下五剣は1人の元に集約される! その人物とは…
 
  徳川家康
 
 そして譲った側の人物は…
 
  豊臣秀吉
 
 さて、刀が譲られたその経緯とは?
 
 時は今から400年以上前の1582年に遡る。
 この時、日本は言わずと知れた戦国時代、しかも織田信長が明智光秀の謀反で自害し
 その明智光秀が豊臣秀吉に滅ぼされた年でもある。
 この時から時代の中心は豊臣秀吉になるのだが、まだ戦国時代の世の中にあって豊臣秀吉を
 主とするのを良しと思わない者も当然いた。
 
 その1人「柴田勝家」が豊臣秀吉に歯向かった戦いが【賤ヶ岳の戦い】であった。
 翌年、更に信長の次男・織田信雄の宣戦布告を機に起こった【小牧・長久手の戦い】が
 起こるのだが、この時の豊臣秀吉の相手が実質徳川家康出会った事は歴史に詳しい方は
 よくご存じだろう。
 そして、この戦いは戦の元の張本人・織田信雄と豊臣秀吉の講和で大義名分がなくなるのだが
 その気になれば戦況が優位だった徳川家康がその後も戦いを継続する事も可能だった。
 だが、ここでは徳川家康はあっさり兵を引いた。
 豊臣秀吉としても、その時の戦況は不利でも負ける気はしてなかったそうだ。
 だが、戦いが長引く事は良しと思ってなかったので、信雄との講和を極秘裏で進めたのだった。
 
 徳川家康が兵を引いてくれた事でこの戦いが終わる事が出来、その後豊臣秀吉が四国攻めや
 紀州攻めの大義名分も出来た。将来強敵になるのは確かだが、一旦その身を下げてくれた
 徳川家康に敬意と感謝の意をこめて送られた土産の中に『鬼丸』があったと言われている。
 
 
 徳川家康の元にはすでに五剣のうち四剣があった。そして、この時豊臣秀吉から贈答された
 『鬼丸』を得る事で五剣すべてが揃う事になる。
 そして、その五剣は将来徳川家が日本を統べる時、日本と徳川家を守るべく作られた
 【日光東照宮】の前身である輪王寺に祀られ、徳川家を守る「守り刀」としても
 成してすれる願いも込められていた。その祀られていた間に神が宿った、と言う伝説がある。
 
 だが、その伝説は本物だったのだ!
 
 実際、五剣には神が宿っていた。その姿を我々に見せてくれるかどうかは分からないが、
 互いの剣が接近する時、刀同志が共鳴するのであった。
 
 
 
 「共鳴する話を聞いていたが、我が身体に五剣のうちの一つがある為、身体が共鳴に反応して
 影響を与えてるのか…。」
 
 激痛に耐えながら、恭介は激痛の原因や刀の生い立ち等の考えをまとめていく。
 幸い、その激痛は段々と収まっていく。
 
 「この場面に都歌沙がいなくてよかったよ。」
 
 心底そう思う恭介であった。
 
 
 
 
 「おまたせ~、お兄ちゃん。♥」
 「何か変な事とかしてないわよね?」
 
 痛みがひと段落した頃、都歌沙と香織が一緒に応接室に戻ってきた。
 
 「おい、こら。戻って早々変な事してないか?って、お前が変な事言ってるじゃないか。」
 
 変な事って何だよ!?って気もしたが、とりあえず普通に返しを入れる。
 
 「何言ってるのよ、変な事する人に変な事するなと言っても無駄だけど、変な事をしそうにない
  人に変な事するな、と言えば言葉に意味があるでしょ?」
 
 ん~と、いい事言うなぁ、って返しでいいのか?
 
 「あははは、おもしろ~い。」
 
 その2人のやりとりが香織にはバカウケなようだ。w
 
 「都歌沙、妹に笑われてるぞ。」
 「はぁ!? 三千里クンが笑われてるのよ。」
 「いや、んな事はない。君が笑いの元だよ。この妹さんは人を見る目がある。うんうん。」
 「ちょっと、何で私が笑われる元なのよ!?」
 
 都歌沙が怒りで立ち上がる。
 
 「まあまあ、お姉ちゃん。恭介さんも悪気があって言ってる訳じゃないんだから~」
 
 (いや、妹さんよ。さっきの言葉に悪気が入ってた、すまん)
 
 「…まあいいわ。」
 
 血の気が高い都歌沙も、どうやら妹には甘いようだ。w
 
 「じゃ、お茶にしましょう。」
 
 妹の一言で、やっとお茶の時間を迎える。
 
 「ねぇ、このお菓子売り物?」
 
 恭介が都歌沙に尋ねる。
 
 「いえ、妹が作ったお菓子よ。」
 「へぇ、そうなんだ。ねえ、香織ちゃん、これ何てお菓子?ふわふわだけど…」
 「ええ、これは『ふわふわクイム』って言うパウンドケーキの一種よ。」
 「ふ~ん、そうなんだ。香織ちゃん、上手だね~。」
 「えへ、ありかとうお兄ちゃん。♥」
 
 (う~ん、可愛いなぁ香織ちゃん)
 
 そう思う恭介であったが、それにしても姉のおてんばっぷりと比べて姉妹なのに違いが
 多いんだなぁ、っていう考えもあった。
 
 その考えを確認すべく都歌沙に尋ねてみる。
 
 「なあ、都歌沙?」
 「何よ?」
 「香織ちゃんって二卵性双生児?」
 
   ガツン!
 
 その返事は、都歌沙の豪快な右ストレートでの返事であった。
 
 「あいたたた、何で殴るんだよ!?」
 「三千里クンがその質問をするときの顔が不愉快だったから!」
 「二卵性双生児か?って聞いただけで殴られる理由がわからん。」
 「あんた、アホの子!? 二卵性双生児ってのは双子の時に使う言葉で姉妹に使う言葉じゃ
  ないの。しかも、あんたのニヤけた顔から何でその質問に至ったかが想像出来たからよ!」
 「え!?」
 
 どうやら、恭介の下心入りの質問に都歌沙が気付いたようだ。w
 
 「お兄ちゃん、おもしろ~い。」
 「い、いや、そういう意味で言ったんじゃないんだけどなぁ…」
 
 痛い思いはしたものの、その後は和気あいあいな雰囲気で時間が過ぎる。
 そして、いつの間にか日が暮れようとしていた。
 
 「あ、いかんいかん。もうこんな時間か。そろそろ帰んなきゃ。」
 「そうなんだ。うちもそろそろお父さん帰ってくるし…」
 「あ!?」
 
 その瞬間、都歌沙がガバッと立ち上がる。
 
 「ん、どうしたんだ都歌沙?」
 「ヤバイ、お父さんが帰って来る前にとっとと帰って!」
 「え、何で?」
 「何でもいいから、さっさと帰って。」
 「んもう、何だよ~。」
 
 そそくさと玄関に押し返される恭介。
 
 「な、なあ1つだけ聞いていいかい?」
 「なによ、時間がないのに…さっさと言って。」
 「応接室にあった刀って、誰の?」
 
 恭介は天下五剣の1刀がなぜ都歌沙の家にあったかそれが気になっていたので
 聞こうとしてたのだが、タイミングを逸していた。そこで、無理矢理だが、ここで質問したのだった。
 だが、意外にも答えはあっさりだった。
 
 「さあ、私知らない。」
 「え、そうなの?」
 「ええ、確かに応接室に刀があるのは知ってたわ。でもそれについてお父様から何か聞いたと
  いう事がないから知らないの。」
 「え、でも刀が家にあったら普通何か聞かない?」
 「普通は聞かないわよ。それを聞くあんたの方がおかしいわよ。」
 「…。」
 
 都歌沙が刀について何も知らないのは、おそらく本当の事だろう。
 
 (それにしても、なぜあの刀がこの家に…)
 
 その疑問が頭をよぎってはいたが、どうやら今日はその問題が解決しそうにないなぁ、と
 思わざるを得ないようだった。
 
 (また来てみよう)
 
 残念だが仕方ない結論であった。
 
 都歌沙に押されて玄関にまでやってきた2人。
 
 「さっさと靴履いて。」
 「はいはい。」
 
 せかされながら靴を履く恭介。
 そして、靴を履き玄関を開けて外に出ようとした瞬間、おもむろに玄関が開く。
 
   ガラガラガラッ
 
 「ただいま~。」
 
 戸が開いた先に中年らしき大人の人が立っていた。
 
  「お、お父さん!?」
 
 恭介と都歌沙のお父さんは見事鉢合わせとなった。
 
 
   -つづく-
 

プロフィール

「ホンダの頭にホンダ」
何シテル?   05/13 16:39
再び色々ありまして、乗り換えです。 2回目のホンダ車でまた白に戻りました。 引き続き宜しくお願いいたします。。♪   一般人からみたらオタク系だと思...
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