龍聖のブログ一覧

　
　　　　　間　　　章



　　「ねえアル、何か情報あった？」
　　「いや、オレが回った骨董屋ではなかったなぁ。」
　　「そう。私が回った質屋もなかったわ。あとはみおりん待ちか。」

　小泉に売り払われたロンギヌスの槍の行方を捜索するアルシオーネ一行らは
　秋葉崎の街中の骨董屋・美術商・質屋を探し回っていた。

　　「麗華さ～ん、アルシオーネさ～ん。♥」

　とてとて、と走ってこっちに来る日下部美緒。

　　「はぁはぁはぁ…疲れました。」

　美緒は肩で息を切らしながら２人の所で戻ってきた。

　　「お疲れ様、何か情報はあった？」

　麗華が情報の有無を聞いてくる。

　　「最後に入った美術商の人が私のファンでしたの。」

　　　ﾐ(ﾉ_ _)ﾉ=3 ﾄﾞﾃｯ!

　　「誰もそんな事聞いてないっ！」

　珍しく麗華がツッコミにまわる。ｗ

　　「で、サインをお願いされたのでしてあげたら情報くれましたの。♪」
　　「…あ、そう。よかったわね。」
　　「麗華さん、全然嬉しそうな感じじゃないんですの。どうかしましたの？」
　　「何言ってんのよ、ねぇアル…」

　　　ボカッ！

　ふてぶてしい返事をした麗華に、アルシオーネが麗華の頭を１発はたく。

　　「何すんのよ、アル！？」

　はたかれた麗華がアルシオーネに怒るがアルシオーネも言い返す。

　　「アホかお前は。自分が情報を手に入れれなくてみおりんが情報を持って帰った
　　　からって言ってふてくされるんなよ。」

　ブスっとした顔をしてた麗華が、ちょと驚いた表情をしながらアルシオーネの方を向く。

　　「…何でそうだとわかった？アル。」

　どうやらそうだったらしい。

　　「当たってたんですか！？」

　それに驚く美緒。

　　「こいつの事は大体わかるのさ。」

　ちょっと自慢げに話すアルシオーネ。

　　「スゴイですの、アルシオーネさん。」
　　「例えば、こいつの左足の内またにホクロがあるとか、あとこう見えて…」
　　「あああ、あのぅ、アルシオーネさん？」
　　「ん？　何？」
　　「う、後ろに…」
　　「後ろにって…あ・・・」

　そこには鬼の形相の麗華が！？

　　「へぇ、よくご存じですわね私の事を」
　　「あ、いやこれは…」

　つい調子に乗ったアルシオーネに裁きの鉄槌が！？

死なす～！ヽ(#ﾟДﾟ)ﾉ┌┛Σ(ノ´Д`)ノ ｲﾀﾀﾀ…




　　「…という話だそうです。」
　　「なるほど。じゃ、ロンギヌスの槍をウィルベリーニに持っていった人物を
　　　追っていけばいいのね。」
　　「えっと、どこの街に行ったんだ？」」
　　「ウィルベリーニのオペールという街よ。」
　　「よ～し、じゃみんな。ウイルベリーニに戻るわよぉ～！」

　　「お～！！！」


　こうして、出見緒の里・秋葉崎で暴れたアルシオーネと麗華、そして新メンバーの
　日下部美緒の３人は、ここジェバンを後にしてフィギアート行きの船に乗りこむ。


　　－つづく－



　次回より第５章です。