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龍聖のブログ一覧

2009年09月05日 イイね!

神殺の聖槍  42

 
  
      第6章   魔銃光殺砲   2
 
 
 気がつけば資金が底を尽きかけていた。
 
 「誰かさんのおかげで賞金首に出すどころか、こっちの資金稼ぎをしなけりゃいけなく
  なっちまったじゃねぇか!?」
 「時価って価格なんか知らないアル。」
 
 どうやらカザツマ丼の値段は『時価』になってたらしい。
 時価の意味を知らない麗華にそれを問い詰めても無駄なので、それについては諦めた。w
 
 「仕方ない、とりあえず俺たちの資金を確保すべく賞金首を倒そう。」
 
 そういう事に落ち着いた。そして、賞金首の張り出された掲示板の所へやってきたレオーネ達。
 
 「なんかしょぼい金額のヤツしかいないアルな、レオ。」
 「そ、そうだな…」
 
 掲示板をチェックするも1~20000ベルくらいのヤツしかいなかった。気休めでしかない金額だ。
 
 「もっと、ドカンと稼げる賞金首はいないアルか?」
 「そう簡単にはいないでしょうね。」
 「そうだ、麗華ここは堅実に安くてお手頃なヤツを捕まえてだな…」
 
 価格が安い=しょぼい犯罪歴=そんなに強くない、と推測される。
 
 「じゃ、アル誰でもいいから適当に選んどくヨロシ。では、シルビア、行くアル。」
 「ど、どこへ行くんですか、麗華さん?」
 「後はレオに任せて私たちはカフェで待ってましょう。」
 
 そういうと麗華はシルビアの手をとってどこかへ行こうとする。
 
 「ちょいちょい、ちょっとマテや!? 俺1人だけでやるんかいな?」
 
 レオーネもそりゃないぜ、って顔で言う。
 
 「誰もレオ1人で倒せとは言ってないネ。賞金首が弱そうなヤツを取ってくるだけアルよ。」
 「…はぁ。」
 
 さすがに唖然としたが、反論しても勝ち目はないので、これまた諦めモードで対処。w
 
 「う~ん、誰がいいかなぁ…」
 
 ずんずんと奥に向かってチェ九していく。掲示板の奥に行くほど賞金首の値段は上がっていく。
 後はそれが賞金首の強さに比例しているか否かをチェックし、選ぶだけの話だ。
 
 「ここからは30000ベルー以上のコーナーか。」
 
 30000ベルーを超えると、賞金首の名前がちょっとは知れた名前が出てくるモノだが、
 今回は果たしてどうであろうか?
 
 数はそんなにいないのでじっくり見ていこうとするレオーネだったが、
 
 ドスン!!

 「君、痛いなぁ。」
 
 レオーネは掲示板で誰かとぶつかったようだ。
 
 「す、すみません、お怪我はないです…か?」
 
 ぶつかった相手に謝罪しようとしたが、その相手を見て思わず言葉に詰まるレオーネ。
 
 「君、もっと気を付けてくださいよ。ボクだからよかったけど一般人だったらケガしてたよ。」
 
 ぶつかられた相手の男性…ではなく、女性はそう言った。
 見た目華奢で小柄な女性にそう言われるとは思わなかったので、レオーネも戸惑うしかなかった。
 
 「君、ボクの話を聞いてますか? もう、失礼だなぁ。」
 「ちょい待て。」
 
 ちょっと憤慨する小柄な女性だが、レオーネも気になった事があったので、その女性に諭す。
 
 「ここは女性の、しかも子供のくるところじゃないよ。」
 
 優しく言っあげるレオーネ。だが、言われた方の女性はここでガラっと表情が怖くなる。
 
 「君、失礼だなぁ。 ちょっと反省してもらおうかな。」
 
 その女性は背負っていたカバンから何やら取り出す。
 そして、おもむろに取りだした30センチくらいの鉄の筒状の、どうやら武器のようだ。
 それをレオーネに向けて一言。
 
 「ボクをバカにするとこうなるよ。」
 
 そういうと筒状の武器から轟音とともに何かが飛び出す!

 「おわっ!?」
 
 レオーネは筒状の武器から出てきた円形状の火炎をギリギリでかわす。
 
 「おい、危ないじゃねぇか!!」  レオーネは怒り心頭だ。

 「な、何であれが避けれるんだい!? このボクが至近距離で外すなんて…」
 「おいコラ、失礼なのはお前だろうが。」
 
 レオーネはそう言うと、驚きを隠せない女性の首の後ろを掴み持ち上げる。
 
 「何すんだ~。」 その女性はジタバタとするが宙ぶらりんだ。w
 
 
 
 「とにかくぶつかった事は謝る。」
 「ボクもいきなり魔銃(マガン)を打った事は謝ります。」
 
 あの後、冷静になったレオーネと小柄な女性は事情を理解し和解する事が出来た。

 「私の名前はエルファン・レオーネ。君の名前は?」
 「ボクの名はカルディナ・プルミエール。マホウ使いだよ。」
 「魔法使い? 君、魔法が使えるんだ。」
 「魔法使いじゃないわ、魔砲使いよ。」
 「魔砲…使い?」
 「そう、魔砲使いよ。」
 
 魔法使いといえば、手や体から炎や雷などを放つ技を使える能力を有する人間の事を言う。
 俗に言う「魔道士」や「魔術師」の総称である。ゲームやおとぎ話で出てくるアレと同じである。
 
 ここでカルディナという女性がいう『魔砲使い』というのは科学的に炎や雷などを凝縮した球を
 撃つ事が出来る銃の事を言う。
 漢字にすれば違いがわかるが、言葉だけだと同じ言い方なので間違えても仕方のない事だ。
 実際、レオーネも初めて知った言葉だ。シルビアが回復魔法を使えるので、魔法について
 不可解な感覚はないが、その魔法を科学的に調合して人工的に攻撃できるとあれば、
 魔法についての歴史的見解が大きく変わる。今日出会ったこの女性の持つ魔ガンという武器に
 ついてはトンデモナイ武器なのだ。
 だが、レオーネにはそれがいまいちピンとこなかったので、不可解な反応を示さなかった事が
 カルディナから見てレオーネを敵対視する危険を少ないと感じた。それが本能的なモノなのか
 これまでの経験からなのかは彼女しか知らないが…。
 
 
 (世の中には色々な武器があるもんだな)
 
 レオーネにはそういう感情しかなかった。
 実際、ちょっと前まで『ロンギヌスの槍』という不可解な武器を所持していただけに
 変わった武器の1つや2つはこの広い「異世界」では当然あるだろうという認識が
 あったからそう思うだけなのだが。
 
 「ところでレオーネ、君もあの賞金首を狙ってるの?」
 「…、ちょっといわくつきでね。大事なモノを取られたので、返して欲しいからさ。」
 「へぇ。そんな大事なモノなんだ。」
 「ああ。」
 「で、その賞金首ってそれだけの金額が出てるって事は、かなり強いの?」
 「強いというかすばしっこいというか…」
 「捕まえるのが楽しみね、その60000ベルーの高額賞金首。」
 「ああ、そうだな。待ってろよ、賞金首・今泉一騎。」 
 
 そう、レオーネとカルディナが同時に見つけた賞金首とは、偶然にもレオーネがその存在を
 見つける為に賞金首として準備しようとした
 今泉一騎その人であったのだ!?
 
 
   -つづくー
Posted at 2009/09/05 22:04:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | 【自作小説】神殺の聖槍 | 趣味

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何シテル?   05/13 16:39
再び色々ありまして、乗り換えです。 2回目のホンダ車でまた白に戻りました。 引き続き宜しくお願いいたします。。♪   一般人からみたらオタク系だと思...
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