秋頃から所用でバタバタしていたらそのまま2019年が終わり、2020年は新年早々に鎮守府新春ライブでパシフィコ横浜に行ったかと思ったらもう1月が終わっていました。
まあ何というか、艦これのイベントというのは毎度やたらとゲストの質が高く、呉や佐世保は無理でも、近場での開催だとついつい抽選に応募してしまうんです。
今回のゲストだったLOUDNESSの高崎晃氏、2年連続のtoshl氏、昨年の伊東たけし氏や中西圭三氏、いずれも私自身よりも親世代の方が良く知っているアーティストですが、その分イベント後に諸氏の本業の曲を探して聴くようになったりと、ゲームと全く関係ない部分での新たな発見もあります。
またそこまで著名でなくとも、全く知らなかったジャンルでも思わず見入るような知る人ぞ知る御仁も多く参加されるので、いつも何が起きるか分からないのです。
…まさか高崎氏のギターと篠笛(玉置ひかり氏)が協奏するなんて誰が予想できただろう、とか。
…それにしても今回は、昨年行った各イベントよりも全体的に提督の練度が高かった気がするというか…
少なくとも夜の部の1階席は探照灯未所持、艦娘音頭も踊れない人間の方が少数ではないかという、それはそれは恐ろしい空間だった…そして朝潮型は尊かった。
さてさて、車の方は昨秋から今現在も、諸事情で構っている余裕があまり無いのですが…
そんな中、昨夏に唯一進めていた案件が
ミニカのホイール修理。
このエクイップ03、2013年の夏に新品セットで購入して以来丸6年経ってようやくタイヤ交換の運びとなり、その際にはこれまでに不注意で付けてしまった複数本のガリ傷や倒し傷を修理したいと考えていました。
そこで検討課題となるのは修理の手段です。
メーカーのリム交換なら品質は折り紙付きですが価格もそれなり。
近所のホイール修理店であれば価格は抑えられるでしょうが、リムのアルマイト復元は不可能。
更にオーバーヘッドタイプのディスク構造である軽自動車専用サイズ特有の現象として、切削+クリア仕上げになっているディスクのピアスボルト締結部からの白錆。
これはリムを修復したところで直る物ではありませんので、ここまで気にするのであれば腹をくくって新品を買い直すべきでしょう。
しかし全体的には大きなダメージや機能的問題も無く、気に入っているホイールを買い換えるのももったいない…
つまり、現品のリムを気兼ねなく部分修復出来て、ディスクの白錆も直せる方法…
…カスタム塗装してしまおう。
と言う訳で、オリジナルカラーのエクイップが出来上がりました。
今回作業をお願いしたのは北海道の小樽ラヂエーター工業さん。
こちらのホイールカスタム・再塗装には以前から興味があり、何らかの機会があれば利用してみたいと思っていたもので、今回はまさに絶好の機会となりました。
此方の基本イメージや仕上げ、および予算に対し、先方から頂いた案を加味して最終決定したのが
リム:
傷修理+アウター・インナー共に全面ポリッシュ
その後、“Transparentチャコール"の全面キャンディ塗装仕上げ
ディスク:
全面を“ファイアーサイドカッパー"塗装
その後、天面・ピアスボルト締結面のみをブラッシュド加工で塗装剥離
仕上げに全面を“TransカッパーⅡ"のキャンディ塗装
+先方のおまけで、ピアスボルトもつや有り黒のパウダーコート仕上げ
…という、当初のガリ傷修理のみの想定からは比較にならない凝った内容となりました。
その分、工賃は新品1台分を定価で買えるくらい掛かりましたので、詰まるところ新品にせよ修理にせよ、個人的に望む品質を手に入れるには金額面は目を瞑るしかありませんでした。
ディスクのブラッシュド部分が機械切削に似た光り方をするので、純正設定の“ブラックカット/クリアカラー”と同じ塗り分けを、ブラックではなく同系色による重ね塗りの濃淡で表現したような処理になるでしょうか。
但し、元々が機械切削仕様でない黄色ディスクなので、ブラッシュド部分とウィンドウ部分の境界部は素材の肌の荒さの影響を受けてしまうようです。
また、リムの塗色は小樽ラヂエーター工業さんでも実際のホイールへの施工例が無かった色らしく、選定はサンプル画像のみでの博打でしたが…
チャコールという名称からやや分かりづらいですが、想定していたのはブロンズリム。
しかし、いわゆる“ブロンズリム”聞いてイメージするような、ほぼ“焦げ茶色”に近い色合いと比較するとかなり淡く、明るい場所ではディスク色とのコントラストでシルバーに近く見えたり、曇天時には濃い青銅色に見えたりと、肉眼での印象と写真の色合いがなかなか一致しない、不思議で品のある色になりました。
そしてその控えめなリム色のお陰か、ディスクが明るめのカッパーという派手な色の割には、ノーマル然としたミニカに履かせても突飛な仕様にはなっていないかなと思います。
そもそも昔からビビッドなカラーリングも多い旧車系ホイールのイメージ補正もあるのかも知れませんが…
ホイールが納得の仕上がりで安心していたところで、全く予想外だったのがタイヤ。
以前のルマン4から、155/55-14で入手できるスポーツモデルの銘柄としてディレッツァDZ101をチョイスしたのですが…現状あまり性能が生かせていません。
グリップの向上を全く感じないという訳ではないものの、それは曲がりやすさや安定性といったプラス面よりも、ある条件下で舵角を全く切り足せなくなるほど強烈になるステアリングへの反力というマイナス面で感じる事が多いです。
現状のフロントにはわずかにネガティブキャンバーを付けていますが、旋回開始からの対地キャンバー角減少によって「コーナーの奥で手応えが増してくる」などと言う程度でなく、まるで舵が固まったかのように切り込めなくなる様はむしろ曲がりづらさとして感じられるもの。
かといって、そうならないように抑制して走れば、ルマン4との差をほとんど感じられない。
その一方で、スポーツモデルらしくタイヤの剛性が高い事だけは乗り心地の悪化と車内のガタピシ音の増加で否応なく感じられるので、ハイグリップ化の恩恵が享受できない割にデメリットばかりが目立ってしまっています。
あとはフロントのトー角を見直すくらいの調整の余地はあるでしょうが、タイヤ交換という単一の行為でここまで車体との相性の悪さを感じたのは初めてです。
また、年式の割には良く保っている方でしょうが、このところシーリング割れによる雨漏りが起きたりもしていますし、そもそもが無理に運動性能を求めたところでビートほど自在に動く車でもないので、ならばいっそボディの保護を優先して柔らかいバネに戻すのも一考かもしれません。
…何とも皮肉な話ではありますが。