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2024年03月16日 イイね!

無題

無題ミニカのブレーキ周りをフルオーバーホールしました。

これまでも各シリンダー類のオーバーホールやパッド交換は都度個別に行っていましたが、フロントローターとリアライニングまでを含めた全交換はこの車に乗り始めた際に全部新品交換した2007年以来。




とは言え走行距離にすれば7万キロちょっとしか走っていないので、リアライニングなんて全然減ってないし、後先を考えずにケチればパッドもローターもまだ使える程度でした。

しかし純正新品が製廃だらけの今、他車種との共用等もあって社外品でならばまだ一式のオーバーホールが出来ます。

何なら、外したパッドやライニングを張り替え再生のベース部品として確保する事も出来るので、部品調達が容易な内にどこかで再リセットをしておきたい、という事で奮発しておきました。



さて、そんな今回の部品調達中(2023年秋頃)に耳にした、整備工場からの不穏な話。
マスターシリンダーのリペアキットが入手不能

特に純正も社外も指定無くリペアキット類の手配を整備工場にお願いしたところ、部品商から「セイケンもミヤコもマスターキットは部品欠品で入手不能」との回答が返ってきたそうで。
これを聞いた時には、H20系もとうとう来たかと覚悟しました。


しかし改めて両社の適合表を調べてみると、2023年秋の時点でH20系のABS無しマスター用リペアキット(MB238979相当品)は価格改定こそあれど、生産終了のアナウンスは特にされていません。


結果的にもネット通販で普通に買えたのですが、部品商が入手不能と宣った意味が分からず気持ち悪かったので、念のためストック分も買っておく事にします。






そしてこんな目に遭ったからには、自然と思い浮かぶのはマスターシリンダー流用。
折角分解するので、流用調査もやりやすいこの機を逃す手はありません。



そこで用意したのはH40系ミニカのマスターシリンダー。(写真左)

純粋な三菱開発時代の車種ですし、H20系のそれとはマスターバック取り付け部やブレーキラインのアウトレット方向も良く似ているため基本設計が共通である可能性は十分あります。

またこのマスターはH82系ekシリーズやトッポまで使われていたため、年式的に新品アッセンブリもまだ十分手に入るはずです。



と言う事で、まずこのH40系マスターシリンダーがH20系マスターバックに物理的に搭載出来るか試してみると…

取り付け部のボルト穴ピッチやシリンダー外径、ピストン側の軸寸法も同一で、完全ボルトオンで装着可能でした。


ただ、そのまま使用出来るかどうかとはまた別の話。

H20系(ABS無し)のブレーキラインアウトレットはプライマリピストン側が2つ、セカンダリピストン側が1つで、合計は3つです。

一方H40系(ABS無し)はプライマリ側2つとセカンダリ側2つの合計4つ。
その内、下側2つのリア用配管のアウトレットにはそれぞれプロポーショニングバルブ(以下Pバルブ)が直接装着されるためネジサイズがM16×1.0と大きく、一般的なM10のフレアナットや盲栓をシリンダーに直接締める事が出来ません。



かと言ってPバルブを残すと、H20系では配管自体が存在しないセカンダリ側の物がエンジン側ブラケットに干渉。

プライマリ側についてはH20系では左前輪ブレーキ配管であるため、やはり装着不可となります。

(H20系に於けるPバルブ装備は、ウチのμシリーズのような一般グレードの大多数には元々無く、現状の残存割合が多いであろうダンガン系グレードの場合は最初期のH21V型からH22系最終型まで、ターボ・NA、2駆・4駆、MT・AT全てのタイプに標準でリア配管途中にPバルブが入っています。)


そのため、H40系Pバルブは全て装着不可で変換アダプターや盲栓が必須となり、その雄ネジサイズがM16×1.0なのですが、これはブレーキ用品はおろか一般用途すら極めて少ないレアな規格となり、市販ボルトの加工、またはネジ屋さんでワンオフしてもらうにしてもかなりの高額になりそう。




そして、これだけではまだ使えません。
ブレーキパイプのフレア形状も異なっており、H20系はダブルフレア、H40系はコンケーブ(多分DIN規格)となっているため、フレアの作り直しあるいは変換ライン製作が必要です。





またH40系のリザーブタンクについてはボンネットはギリギリ躱せそうでしたが、GAB/FET製タワーバーとは確実に共存不可で、ガッツリぶつかります。



だだ、このタンク接続部の各寸法はH20系とH40系とで全く同じで、ゴム製のシールも同一部品。
タンク固定用のロールピンの位置も同一なため、H40系シリンダーへのH20系タンクの流用は可能であり、液量センサー配線の都合もあるのでタンクが無事ならば組み替えた方が無難そうです。





ちなみにシリンダー外観の基本寸法はおおよそH20系からキャリーオーバーされていた事から、インナーキットだけの流用は出来ないかとも試してみましたが…

まさかのピストン径が違ったのです。
H20系 20.6mm(13/16インチ)
H40系 19mm(3/4インチ)
このため、完全に流用不可でした。




…これらの事から、ABS無し車への現時点でのH40系マスターの流用は、現状で既にオリジナルのシリンダー本体が再使用不能な状態でなければ、不可逆な加工やアダプター製作等で手間と値が張るデメリットの方が遙かに大きい物でした。

もちろんH20系のリペアキットが本格的に入手不能になった際には、マスターバックに無加工で搭載出来る点で有力な補修手段の一つになってくる事は間違いありません。


また余談ながら、ABS付き車の場合はH22系とH40~H82系の一部年式とでシリンダー外観がアウトレット数含めて酷似している物があるため、もっとすんなり流用出来るかも知れません。




…取りあえず今回の結論としては、ABS無し車ならば、まずはまだ入手出来る本来の適合通りのリペアキットをストックしておく方がベターと言う事ですね。

ってかH40系の新品マスターASSYなんていくらするのやら…
Posted at 2024/03/16 15:14:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミニカ | 日記

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