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2023年04月16日 イイね!

無題

無題ミニカのダンパーをエナペタルでワンオフ作製しようと思ったら、フロントダンパーのケース径が細すぎて作れなかった件。


純正形状のストラットケースにビルシュタインのカートリッジを収めるにあたって、具体的には外径が44mmあるかどうかが外観上での加工可否判断のボーダーラインになっており、今回ベースにしようとしたNew SR Specialはケース外径が43mm弱しかなく加工不可でした。

…というのが前回までの話。



しかしNew SR Specialも厳密には社外品なので、もしかしたら寸法が特殊である可能性も考えて、タイミング良く流通していた三菱純正の中古ストラットを手に入れて調べてみた所…

はい42.8mmしかないです。アウト。

ちなみにこの純正品もKYB製だったので、外形寸法は恐らくNew SR Specialと全く同一なのだろうと思われます。


そしてH20系の純正形状ダンパーにはどうあがいてもビルシュタインのカートリッジが入らない事が確定してしまったので、エナペタルでの作製は不可能という事になりました。



が、




偶然にも、外径44mm以上でH20系ミニカに装着できる足を持っていた事が事態打開のきっかけとなります。




それが、H30系ミニカのストラット。

これはNew SR Special絶版に気づいた昨夏の時点で、更新の方向性として現物修理にする事だけは決めていた為、あらかじめ代用の足として用意していた物でした。

2020年代にもなるとH20系の中古部品は本当に希少化してしまい、欲しい時にいつでも手に入る物ではなくなっています。
片やH30系もかなり怪しくなっては来ているものの、まだ辛うじて流通量はあるため当時やむなく買った物でしたが、このダンパーの外径がたまたま44mmだったのです。




H30系純正フロントダンパーはショーワ製で、使用スプリングの違いで上下スプリングシートの形状が異なる以外は、ケース長やストローク長、ブレーキホースブラケット位置まで含めて、取り付けに関わる寸法はH20系とほぼ同一と言える物です。


またアッパーマウントとベアリング類もH20系との共通部品なので、車体取り付け部も完全に同一形状。

なので、スプリングシートもアッパー側だけはそっくり入れ替える事が可能。



但し厳密には、H30系はナックル固定ブラケット下側の穴位置が車輌外側方向に数㎜移動されているため、H20系に流用すると約2°程度のネガティブキャンバーが付きます。

しかし、この程度であればキャンバーボルトで十分調整出来る範囲なので問題有りません。



つまり、このケースを使ってH20系のストラットを再現出来るのではないかと思えるのですが、ネックになるのがケースに溶接固定されたスプリングロアシートのみ。

…これをどうにか移植出来ないかとエナペタルに相談してみた結果…








本当にH20系ミニカのビル足を作り出すことに成功しました。

エナペタル公式ブログで公開されている過去の事例を見ると、ストラット形式でのスプリングシート移植例こそ掲載はされていないものの、ケースそのものを溶接で継いでいる加工例等、スプリングシート以上にエグい加工をやっていそうな気がしたので、一縷の望みを託して相談してみたら本当に作って頂けました。



実際に出来上がったダンパーの形式は、フロント用がER2=ピストン径Φ30の倒立式、リア用がEB3=ピストン径Φ36の正立式。

フロントは設定上最小ピストン径の物になっており、これを収めるのに絶対必要なダンパー側の外径が44mm。
まれに、鋼管の肉厚によって分解後に内径不足が判明して製作不可になるケースもあるそうなので、あくまで外径は分解前の判断基準の一つです。



スプリング別体のリアショックはノーマルのケース寸法に関わらず作成可能なので、車体への干渉以外で外形寸法が問題になるケースは少ないかと。

H20系の場合、KYBの33mmに対してビルシュタインは39.5mmとぱっと見で分かるほど太くなります。




で、これに組み合わせるスプリングは今年の正月に復帰させたタナベのサステックワゴン。
13年前に入手した時点でスペックに関する情報が全く見当たらない絶版物でしたので、今回のダンパー製作に当たってもバネレートが不明という懸念点はありましたが…(一応、エナペタル側からは「問題なし」という事でご対応頂いています。)

折角ダンパーが新品同様になるので、名古屋市の(株)三陽に再塗装をお願いし、水色に粉体塗装。
どうせこの先も長く使うつもりですので、徹底的に偽装しました。




減衰力はNew SR Specialをベースに、同品の新品時から特に物足りなさを感じていたノーズダイブやスクワット傾向への対策をお願いした、エナペタルお任せセッティングになります。

大多数の車種であれば、このダンパーの性質上本来一番気にするべきは減衰力セッティングなのでしょうが、そこについては私は無知なので、現状のダンパーから変化させたいイメージだけを伝えて、あとはプロに丸投げです。


それよりも、こちらとしてはとにかく「どうしたら作ってもらえるか」を焦点に奔走したワンオフ劇でした。


…10年以上前に知人から偶然に流用情報を聞いていて、偶然その部品を入手する事になり、それが偶然今回のワンオフ条件を満たしていた、という完全に偶然の産物である足回りの性能やいかに。
Posted at 2023/04/16 09:31:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミニカ | 日記

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