
有休消化の日に、渡良瀬遊水地に行きました。長らく存在は知っていましたが、足を運んだのは今回が初めてです。
足尾鉱毒事件の舞台だったことは、中学生のころ知りました。鉱毒事件の谷中村は、谷中湖に名前を残しています。1980年代にはこの地区の自然環境に目が向けられていたようであり、バブル期には開発の話もあったのかもしれません。
土地勘がないので、まずは
渡良瀬遊水地湿地資料館へ行きました。遊水地の北西の端の方にあり、建物名は栃木市藤岡遊水池会館となっていて、その1階が資料館です。パネルや写真が中心の地味な展示で、遊水地の役割を説明し、域内の動植物を紹介していました。ここで大まかなイメージを把握し、
ガイドマップを入手しました。
北エントランスから遊水地に入りました。中央部を東西に走る舗装道路を進んでいくと、八郎潟干拓地に少し似た雰囲気です。右折してよくわからないまま南下すると、谷中湖の手前が終点でした。

12月といいながら暖かい日なので、クルマを置いて歩きました。舗装した歩道から眺める谷中湖はひたすら平らで、歩いても景色はほとんど変わりません。
駐車場から谷中湖の間を通って南下すると、中の島に到着。ここには野鳥観察台があり、しばしマガモを観察しました。なるほど、渡良瀬遊水地は2012年にラムサール条約の登録湿地となっています。

谷中湖の間を通る道を北東へ歩きましたが、道の両側に枯れた葦が茂っていて、見晴らしはよくありません。しばらくして東谷中橋へ到着し、そこから西へ向かうと駐車場に戻りました。谷中湖で一番小さな谷中ブロックを一周したことになりますが、これだけで4.5kmもあったようです。
谷中湖周辺はどこも平らで、人影まばらでした。八郎潟の八郎湖に通じるイメージもありましたが、巨大な谷中湖は整備され、いかにも人工的と感じられました。遊水地ゆえに河川管理者の管理下にあるようで、これを示す看板が多数あり、自然公園にあるような表示や解説板とは異なりました。

谷中村史跡保全ゾーンにはほとんど何もなく、解説看板だけ侘しく立っていました。100年前に廃村して遊水地にしたのだから、何もないのも仕方ないのでしょう。「この渡良瀬遊水地は、谷中村廃村や周辺地域の人々の大きな犠牲のもとにあることを忘れてはなりません。」と結んでいますが、この解説だけではよくわかりません。

クルマで東へと進むと、遊水地中央の土手にある鷹見台が終点でした。その北東方向が第2調節池ですが、気軽に歩いて回れる距離ではないので、ここから眺めるだけにしておきました。広い原野を高い位置から眺めると、釧路湿原を思い出しました。
今回の初訪問では、遊水地の全貌はとても把握できなかったので、機会を作って再訪しようと思いました。この広さではとても踏破できそうもなく、レンタサイクルを使うのがよさそうです。

今回のお伴はMAZDA2です。往復とも高速道で少し渋滞がありました。現地では渡良瀬遊水地のあと、小山方面をまわりました。241.5kmの行程で、車載の燃費計によれば9.96L消費した計算なので、平均燃費は24.3km/Lとなり、10月末の
志賀高原ドライブとちょうど同じでした。
Posted at 2024/12/22 23:47:51 | |
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