2台目デミオによる今回のドライブは、羽越本線沿いの日本海です。息子と米沢で合流して西に向かいました。彼は例によって「MT車の助手席がいい」と言うので、運転は主に私です。
山形県内から日本海に向かう鉄路は、北の陸羽西線と南の米坂線です。いずれも代行バスが運行中で、米坂線は災害による不通です。不通区間の越後金丸駅と越後片貝駅を覗いてみると、鍵はなく簡単にホームに出られました。線路は赤く錆び、草が生えています。その先では土砂に埋まった線路を目撃しましたが、結構な長さに及んでいました。これでは復旧まで時間がかかりそうです。
新潟県内に入り、まずは村上駅を確認しました。この駅より北では列車本数が減り、Suicaも使えないなど、ローカル感が増してきます。
デミオに戻って国道345号に入ると、海岸沿いに北上します。これまで海沿いに行っても、期待ほどには海が見えない道路がほとんどでしたが、この道路は海岸すれすれのところを通っていて、日本海は常に目前です。北上につれて集落は減り、交通量も少なくなり、信号もないので、とても快適です。これだけ交通量が少ないと、追い立てられることもないので、安心してまったりドライブを満喫できます。
勝木あたりで国道7号に合流しますが、そこから先も海岸道路で、「日本海パークライン」の名があります。人家はさらに減りますが、それでも海沿いの集落には生活感が見られるため、下北半島のような寂寥感はなく、明るく快適です。ただこれだけ日本海が間近だと、津波などの災害に弱そうなのが心配です。
新潟と山形の県境は、人里離れた辺境ではなく、意外にも集落の中を通っていました。鼠ケ関駅や鼠ケ関漁港は山形県側で、集落の大半はこちらにあり、南の方に県境の標柱が立っています。これより南側の集落はわずかで、あたかも新潟県の飛び地のようですが、学校などはどうしているのでしょう。漁港から鼠ケ関灯台まで歩きましたが、台風接近もあって強風に打たれました。
山形県内に入ると、新潟県最北部よりは「人里感」が増してきたようで、引き続き海を見ながら北上しました。
クラゲで有名な鶴岡の加茂水族館には、翌日の午前に寄りました。「過去に来たのはいずれも午後だった」という息子の感想は「今日のクラゲは異様に活発!」とのこと。確かに水槽の中で元気に動いています。午後になるとクラゲが疲れるのか、飽きてくるのかは、わかりません。
クラゲ以外の展示の印象は、「視点が博物学でなく、まるで水産業」というものでした。魚介類の説明の視点は、食用の魚や貝であり、館内食堂ではクラゲ料理も提供していました。そう思って外を見ると、近くには県の水産試験場や水産高校があって、まさに「水産エリア」です。
息子の目的の一つは「ローカル路線に乗る」だったので、彼を鶴岡駅で降ろし、先に国道を南下しました。今度は右手に日本海がきれいに見えますが、台風のせいで強い逆風でした。快適ではありましたが、風切り音は止まず、瞬間燃費はあまり伸びません。
国道は海岸線に沿ったカーブが続きますが、息子が乗る羽越本線は内陸寄りをまっすぐ走り、山を貫通しています。日本海の眺めは、国道からの方がよさそうに思いました。途中の小岩川駅で待ち伏せすると、間もなく彼の列車が到着です。
少し遅れて駅を出発したデミオは、今後は列車を追う番です。右に日本海、左に線路を眺めながら運転するも「なかなか追いつかない」と思っていたら、やがて貨物列車に追い越されました。こちらは信号のない快適国道とは言え、山中をショートカットする貨物列車はそれ以上の速さなので、息子の列車に追いつけなくても仕方ありません。それでも村上駅到着は、数分の違いに留まりました。
列車に乗った息子からは、次のような報告がありました。
・鶴岡・村上間で乗降客はほとんどなく、みんな区間を通して乗っていた。
・無人駅の停車では何も起こらず、音もなく発車した。
・トンネルが多いが、高いところを走っている区間もあり、眺めはそれなりによかった。
・国道沿いには人家が少なかったが、線路沿いにはもっと集落がみられた。
今回は一般道のみで、ほとんど信号のない国道が大半でした。DE型デミオ1.5LのMTはダイレクトで、まったり運転でも楽しめました。燃費を気にした運転にもかかわらず、台風接近による強風のためか、全行程の燃費は21.3km/Lに留まりました。
Posted at 2023/06/20 21:10:07 | |
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