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　カーセンサーにレッドの6MTが載りました。2007年型の23Sで、写真では内外装ともきれいです。走行距離は10.5万kmで、マイカーとほぼ同じ。60km離れた中古車店まで見に行きました。

　お目当てのアテンザは来客用駐車場のすぐ横にありました。曇天の下で眺める赤い塗装に目立った劣化はなく、傷もあまりなさそうでした。車齢16年でこの状態なのは、維持管理がよかったのでしょう。販売当時のアルミホイールを履くなど、外観はフルノーマルです。さすがにフロントライトは、車齢を反映して曇っています。

　内装の一部に擦れや傷がありましたが、概ねきれいでした。シート形状が少し違うものの、ドライバースシートの印象はマイカーと同様です。シートやステアリングの調整方法は同じなので、すぐに馴染んだポジションに合わせられました。後期型ゆえにステアリングのテレスコピック調整があるのは羨ましいところ。革巻きステアリング、ブラックアウトメーターの赤文字と新たな加飾、グレーに変更されたセンターパネルなど、私の前期型廉価グレードよりも上級仕様です。

　エンジンをかけずに動かすシフトレバーはスムーズで、ちょっと柔らかめです。左奥のRにはシフトレバーを押し込んで入れますが、1速とRのいずれに入ったかの区別は難しそうでした。慣れればわかるのかもしれません。

　すぐそばにある赤いアテンザを見ると、店員さんは「同じなんですね！」　シートやステアリングを手早く調整していると、「さすが慣れていらっしゃる！」との声。「運転席の景色も一緒ですね」と言うと「それはそうでしょう！」
　中古車店に寄るたびに、「（年式の割に外装が）きれいですね」と言われるので、「全塗装しました」と答えていますが、今回は値段まで聞かれました。

　御厚意に甘えて、お店の敷地内で少しだけ動かしてみました。2.3Lのエンジン音は、私の2Lとはほんの少し違うようです。クラッチは手前でつながるタイプらしく、奥でつながる方が好きな私には「なかなかつながらない！」という印象で、狭い敷地内のコントロールには神経を使いました。限られた試乗のため、スロットルの敏感さやリニアリティまではわかりませんでした。

　そのあとマイカーと並べて駐車しました。23Sは大径アルミホイールを履き、リアスポイラーがつくなどグレードアップしています。後期型はフロントグリルや各種スポイラーがおとなしめなので、少し落ち着いた印象でもあります。
　2車を並べると、マイカーのクラシックレッドよりこのベロシティレッドの方が明るく見えました。「少しオレンジ色のような」と私が言うと、「朱色がかっているかも」と店員さん。16年という車齢の割にきれいとは言え、マイカーは4年前に全塗装しているので、店員さんは「こっちの方がいい！」との感想でした。確かに、古いデザインの廉価グレードでも、塗装が新しくフロントライトが澄んでいるので、この方がよさそうに見えました。

　結局のところ決定打に欠けたので、乗り換えや、比較のための2台同時保有という決断には至りませんでした。店員さんには丁重にお礼を申し上げたところ、「大事にお乗りになるのがいいと思います。」と声をかけられ恐縮しました。

　このお店との往復は高速道が長く、渋滞箇所もありました。GG型アテンザのMT車はギヤ比が低く、高速道ではエンジン回転数が高くなるので、マイカーの4ATの方が好条件と言えます。渋滞が多い道路ではATの方が楽なのは言うまでもありません。レギュラー仕様の2Lエンジンや小径ゴム厚タイヤの方が、私の乗り方には合っています。
　結果としては今回もまた、「これでいいじゃない！」と思いながらマイカーで帰ってきました。