次車はMTにすることも一案としてあるので、「普段使いのMT車」になりそうな車種は、見に行くことにしています。近くのホンダディーラーに新型シビック(FL型)のMT車があると知ったので、じっくり見ることにしました。ほんの徒歩圏内ですが、パッケージングやユーティリティを比較するため、アテンザ(GG型)に乗って行きました。
ここは店員が少ないためか、試乗車を見ていてもほとんど寄ってこないので、勝手に拝見するにはよい雰囲気です。今回は試乗を希望せず、眺めかつ座ってみるだけにしました。
このシビックはボンネット、ウエストラインとも、今どき珍しい水平基調のデザインです。リヤセクションは、Cセグメントハッチバックほど短くないものの、Dセグメントのロングテール型ハッチバックほどは長くなく、ちょうど中間的です。これらによってサイドプロポーションはとても古風に感じましたが、ウインドウを大きくとっているのは健全で好感触です。
ドライバーズシートは、居心地がよさそうでした。マニュアルのシフトレバーは、ニュートラルでやや前傾なのが意外でした。その動きは渋めで、さらに慣れるまでは5速に入れるのに苦労しました。この点を店員さんに指摘すると、来客からは「シフトが堅い!」という指摘が多いとのことでした。
5速に入りにくいのは、シフトレバーをニュートラル位置から右に動かすと、手応えがないままリバース(R)のある右端まで行ってしまい、5速の位置がわかりにくいことが原因でした。この右への移動を控えめにするよう努めると、スムーズに5速に入るようになったので、慣れればいいのかもしれません。ただ、他社のMTのように、何らかの操作を加えないとRに入らないようにしておいた方が、操作系としては容易かつ確実です。
後席にもそれなりの広さがありましたが、アテンザと比べると膝回りも含め少し狭い印象でした。ホイールベースはシビックの方が60mmも長いのですが、その余裕がどこに消えたのか不思議です。一部はタイヤハウスに使われたのでしょうか。室内高はアテンザGGより35mm低く、リヤシートも低めであることも、狭く感じた理由かもしれません。
ラゲッジ容量は452L(VDA)で、アテンザGGのハッチバック(492L)にはかないませんが、まずまずの大きさと言えます。近年多いファストバック型セダンの開口部が狭いトランクに比べると、明らかに使いやすい形です。
235/40R18というサイズのタイヤは威圧的で、「アンチ大径化・偏平化」である私の「普段使いのMT車」にはミスマッチです。店員さんに16インチが履けるか質問しましたが、回答は得られませんでした。
このFL型シビックは、「5ナンバーフルサイズ+横幅10センチ」の範囲内で「大人4人+十分なラゲッジ」を実現する5ドアハッチバックという点で魅力的でした。ただ、
・目指す方向が「普段使いのMT車」よりも戦闘モードであること。
・必要性が高くない装備も含む「てんこ盛り」ゆえに高価格であること。
・マニュアルシフトレバーの操作性に疑問を感じたこと。
・ユーティリティはアテンザGGと比べると若干劣ること。
などから、買い換え気分には至りませんでした。
Posted at 2021/11/23 01:20:58 | |
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