初代アテンザ(2002年発売)のライバル車と言えば、7代目アコード(CL7/8/9型)でしょう。アテンザより5か月遅れて発売されました。両車とも欧州志向でしたが、国内でもそれなりに注目され、アコードが日本カー・オブ・ザ・イヤー、アテンザがRJCカーオブザイヤーを受賞しました。
両車はサイズが近く、セダンの寸法の違いは2cm以下とわずかです。
アテンザ アコード
全長 4670mm 4665mm
全幅 1780mm 1760mm
全高 1430mm 1450mm
軸距 2675mm 2670mm
寸法の縦横比から、アテンザの方が大きく見えます。アテンザは開発の途中で1インチ拡幅されたそうですが、これがなかったらアコードとほぼ同じだったことになります。国内モデルでも拡幅が続いている今日では、幅1760mmはやや狭めです。
ほかにも共通する要素がいろいろありました。
・五角形フロントグリル
・スラントノーズ、前傾ショルダーライン、ハイデッキのプロポーション。
・サスペンションはダブルウィッシュボーンまたはマルチリンク。
・上位エンジンは2L超のハイオク仕様、下位エンジンはレギュラーの2L。
・スポーツモデルは17インチアルミホイールの45%タイヤ、普及モデルは15インチスチールホイールで樹脂キャップ。
・グレード名もそっくり。(アテンザは23S、23E、20Cなど。アコードは24S、24TL、20Eなど。)
細かく見ていくと、次の点でアコード優位です。
・エンジンの出力やトルクは、アコードが少し上。
・トランスミッションはアテンザは4AT、アコードは5AT。
・10・15モード燃費も、アコードが少しだけよい。
雑誌等でも両車の比較試乗はいくつもあり、「アコードの方が完成度が高い」という記事が多かったようです。一方町でみかけるのは、アテンザの方が多かった印象です。
当時プレマシーからの乗り換えにあたり、アコードも検討対象にしました。このクラスのセダンを選ぶのであれば、両車の2Lグレードを比較してアコードにしていたと思いますが、セダンの独立したラゲッジルームではユーティリティが心配だったので、決定には至りませんでした。両セダンとも、無彩色、濃い青など、地味な色ばかりで今ひとつです。
少し遅れて発売されたアコードワゴンは、ホイールベースを延ばし、全長をさらに延長し、リアサスを変更した力作でした。その割には後席スペースは拡大されておらず、後席ドアは小さめで、荷室ばかりが大きくなっていました。ここまで大ラゲッジでなくてよく、当初2Lモデルがなかったこともあって、私の選択肢からは外れました。当時は背の低いミニバンであるオデッセイが売れていて、このワゴンはあまり選ばれなかったようです。
結果として私はアテンザ5ドアハッチバックのレッドを選びました。アコードはそれ以後拡大を続け、米国サイズのセダンになってしまいました。当時のサイズの後継車は、シビックということになるのでしょう。アコードワゴン流のパッケージングは現存せず、SUVに姿を変えたものと思います。
Posted at 2022/04/06 18:41:38 | |
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