旅行に出かけた娘は、ひたすら安くするため、帰りは羽田22:55着のフライト。「帰宅できる最終電車まであまり時間がない」と言って、出迎えを要請されたので、「仕方ないね~」と了解しました。
空港は今でも非日常的なところです。羽田に向かう東京モノレールは独特の形をしていて、港湾や倉庫が並ぶ海浜地区の光景は非日常的空間そのものであり、「いよいよ羽田だ!」と期待させます。最近は京急を使うことが増えましたが、こちらも日頃縁のない地域を抜けていきます。めったに来ない空港内の配置は把握できていないので、案内板を頼りながら搭乗まで順次進んでいくのも、非日常的な体験です。搭乗後も、滑走路に達するまでのじらされるような時間、滑走路上の急加速、離陸直後の急上昇感、定常飛行到達時の安定感など、非日常的な出来事が満載です。
コロナ禍まで利用していたのはスカイチームの国際線ばかりだったので、成田空港第一ターミナル北ウイングは馴染みの空間になりました。羽田はパリ発深夜便でよく利用したので、国際線ターミナルの構造や到着後のルートはわかってきました。しかし国内線に乗る機会は少なかったので、羽田の国内線ターミナルは土地勘がありません。空港へはいつも電車だったので、クルマで羽田に行く機会はほとんどなく、まして夜更けに行くのは初めてです。
首都高速湾岸線は羽田空港の間を貫通していて、便利にできています。ランプウエイで降りると、あとは標識だけが頼りで、第一ターミナルの「到着」を目指しました。曲がりくねった道路が途中で「出発」と「到着」に分かれ、「到着」ルートが下に向かうのを見て、パリ・シャルルドゴール空港を思い出しましたが、これは大規模な空港ではおなじみの光景です。とは言え、羽田空港は全く不案内なので、こわごわ運転していましたが、そこでようやく「ターミナルの到着階に行くのではなく、駐車場に入らないといけない!」と気付きました。駐車場入口をみつけるためにまわりを一周する必要があり、やっと入っても内部構造がわからないので、すぐのところに駐車し、次は「ターミナル入口はどこだろう?」と手探りです。
23時近い到着ロビーは、ターミナルの一番端だったこともあって、寂しげな雰囲気でした。開いている店は見当たらず、バスチケット販売機はあるものの乗れる便はわずかしか残っていません。出迎えのような人があちこちにいましたが、到着口から出てくる人はまばらです。
娘のフライトは20分遅れで着いたため、最終電車には厳しいタイミングになっていました。電車を気にする必要がないため、急がずに降りてきたようで、しばらく待たされました。一緒に旅行した友人も、親が迎えにきていたとのこと。出迎えのシーンがあちこちで見られ、そのときは少し活気が感じられました。
駐車場を出たあとは、首都高速の入口がわからず、駐車場のまわりをまた一周しました。23時半に入った湾岸線はすいていて、一部区間では外側車線で工事をしていました。その横を数台の工事車両が編隊を組んで走っていて、いずれも明るい照明をつけていたので、交通量の少ない高速道ではひときわ目立っていました。
東京港トンネルを抜けるといつの間にか車両がいなくなり、路上は街灯がぼんやり照らすのみでした。ふだんは3車線を車両が埋めている光景なので、この寂しさは非日常的かつ異次元に感じられました。
例によって遅めのペースで運転しましたが、他にクルマがいないので遅いと感じることもなく、スムーズで快適でした。娘は「いつもと全然違う景色! クルマだとずいぶん早い!」と非日常感に驚いていました。
Posted at 2023/03/09 00:55:00 | |
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