実録「どぶろっく」28

自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
ファンとしては、胸が張り裂けるような心境で、たまらないだろうな、と思っていました。アイドルユニットの応援のために、大金を溶かしてしまった知人もいます。けなげなファン心理を利用して商売するなんて、鉄面皮であり、とても好意的には見れませんでした。
――というのが、従前の私でした。
いわゆる「握手券ビジネス」の話です。音楽CDを1枚購入したら抽選券を1枚入手でき、それに当選すると、タレントと握手できるというシステムが、いまだ合法的に許されています。倍率が公表されていない点で、賭博より悪質な部分も感じます。イベント会場でCDを購入した全員と握手をするくらいのサービス精神はないものなのか、憤怒の感情が湧いてしまうのです。
ところが、ついに、自分がその当事者になってしまいました。
「抽選イベントになっているので、是非奮ってご応募ください」とは、菊池桃子さんの公式サイトのコメントです。4/21に発売される新曲CDを予約すると、応募券を1枚ゲットできます。当選者は、ファン限定の20分間のトークイベントに参加でき、その帰りは、桃子さんの「見送りあり」と約束されています。
CDは、1枚2,200円です。桃子さんのために、1万、2万突っ込むのは全然構いません。ただ、CDを10枚買って1枚も当選しなかったら、相当落胆するだろうな、とは想像できてしまいます。
――桃ちゃん、マジ?　マジで、そういうのやるの?　と悲しくなりました。
ですが、桃子さんの心境をおもんばかり、直ぐに考えを改めました。ファンにここまで接近する公式なイベントは、おそらく9年ぶりです。ものすごい勇気のいる決断だったと思います。怖いでしょうし、気遣いだけでも、相当に疲れると思います。
私の予想では、CDは3,000～5,000枚の予約が入り、当選者は250枚前後になるとみています。確率的には、10枚予約購入して1枚当選できるかどうかという競争率でしょう。
発売されたばかりの男闘呼組のDVDは、セールス1万枚、握手会当選者3,300人でした。
このあと登場する、「どぶろっく師匠」と「桃乃木侍」は、かなり前のめりです。
一方で、運試し程度の枚数で十分という冷静な「リトル桃乃木」もいます。桃子さんにも、男闘呼組のように、発売直後のチャート上位へランクインする快感を味わって欲しいと願っており、特典なしの無私で、5枚くらいなら購入してもいいと考えています。
実録は、以上です。

ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、100枚買ったら「見送り」とは違う特別なサービスがあるんじゃないの～。

拙者、40年前から、桃子さんが発売した音楽CDは、すべて購入してきました。収録曲が同じようなベスト盤でも2枚持っています。ですので、イベント応募券の甘言には、釣られませんし、普通に、侍としての平常心で購入します。
「久々の新曲だし、とりあえず20枚くらい買っておこうかな」
全部外れたら切腹!
（桃乃木侍）