以前ユニフォミティマッチングを施工させて頂いたデュアリスにお乗りのオーナー様が来店されました。
遠路はるばる関東からお越しいただいた理由なのですが、左リアを軽く?事故をされて、修理とタイヤを1本新品交換、アライメント調整をディーラーで行ったのですが、走行してみると違和感が有り我慢できずに来店されました。
ユニフォミティマッチング後1,000kmあまり走行しているのでユニフォミティやホイールバランスの変化も含め違和感の正体は何なのか、官能評価力の高いオーナー様なので論理的に説明したい所です。
現状把握の為にユニフォミティマシン
GSP9700にセットして重量のホイールバランスとユニフォミティを測定します。作業は見習い1号です。
測定結果です。やはり交換した左リアのRFVと重量バランスが今一つです。それ以外は良好です。
1,000km程度走行した後でも重量バランスやRFVはあまり悪化していません。この事は実は重要で、組付け時に真円度を高めておけば綺麗に摩耗し長い間真円が保たれるので最初は肝心だと思います。
早速タイヤを外して、ビードシート部を清掃してホイールのランナウトを測定します。
秘密のテクニックを駆使してタイヤを組み込みます。
組込み後、GSP9700にて測定後、RFVを最小化するべく
位相合わせを行います。
ユニフォミティマッチング後のRFVです。なんと110Nから30Nに激減しています。ホイールの振れは0.05mm程度なので通常では考えられません。特にミシュランタイヤは普通に組むとRFVが悪化する場合が有り、バーデンでは特殊な作業を行い真円度を高めています。この辺の技術は問い合わせも多いので企業秘密がばれない程度にブログにしたいと思います。
RFVを最小化してから重量のホイールバランスを取り車両に装着します。
最後に
B-DYNAアライメントテスターにてアライメント調整をします。
デーラーでアライメント調整はしていたのですが、直進性が今一つとの事でした。測定してみるとトータルトーはメーカー基準値でしたが、左リアは目視で分かるほどトーアウトになっており測定してみるとアウト0.9mmでした。
コスト等の問題でメーカー基準値の範囲は2mm前後取って有る場合が多く、難しい所ですが左右差が有ると基準値の範囲内でも全くダメな場合が多いので注意が必要です。(基準値の範囲よりも左右差の方が重要です)
アライメント、タイヤ共に交換した場所以外はほとんど狂いもなく良好でした。違和感の正体はRFV不良とアライメントの狂いでした。
オーナー様にはご説明して納車しました。
後日お客様よりメールを頂きました。満足頂けたようで良かったです。
以下お客様からのメール抜粋です。
本日はイベントでお忙しい中、急な依頼に対応していただき、
どうもありがとうございました。
大井松田、厚木で渋滞しましたが無事帰宅しました。
見た目は綺麗に直った車も、昨日、初走りで、とんでもない状態であり
落ち込んでいたところでしたが、無事7月に調整していただいた以上に
調整していただき、どうもありがとうございました。
昨日は走るのもイヤな感じでしたが、また走るのが楽しくなりました。
直進性は7月よりもイイ感じです。
7月に来店し1000kmでしたが、1~3番タイヤ、フロントアライメントには
大きなズレもないにもかかわらず、事故時のリア・トーの狂いを
フロントのトーでごまかしていたとは、さすがにショックでした。
車が元に戻らないかもしれないと思っていたので
前よりもイイくらいになったので、とてもうれしかったです。
オーナー様遠方よりご来店ありがとうございました。
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ユニフォミティマッチング | 日記
Posted at
2013/11/13 14:30:20