よく知られているように、欧州フォードとフォルクスワーゲンの共同開発になるミニバンです。日本でもギャラクシーと、VWではシャランとして販売されていましたが、双方ともあまり数は出なかったようで、見かける機会も少なめでした。特にギャラクシーは少ない印象があります。
まったく確証はありませんが、この車のデザインに関してはフォード側に主導権があったように思えます。当時のVWのデザインのテイストと明らかに異なるソフトシェイプは、VWの硬質なジャーマンテイストを好む層には「らしくなく」受け止められたのではないでしょうか。
ヨーロッパでは、このギャラクシーも途中でニューエッジ調へマイナーチェンジを受け、フロントフェイスやインテリアが大きくイメージを変えました。しかしその頃には、日本ではすでに販売がストップしており、ニューエッジ・ギャラクシーは国内で陽の目を見ることはありませんでした。
まれにギャラクシーを見るたび、一度つかんだユーザーを引きとめるビジネスを展開できないインポーターの不甲斐なさが身に染みます。ネットのユーザーレポートなどを見る限り、ギャラクシーにお乗りのオーナーさんは、走行性能の高さや安心感を一様に評価し、とても気に入られていることがうかがえます。ところが、そうしたオーナーさんがモデルチェンジ後にも喜んで同じメーカーの他車種に乗換えられるような体制がまったくできていない。長い時間をかけて、一度生まれたユーザーの信頼をより強化し、お互い発展させていくという、インポーターとしてごく当然のことすらままならず、せっかくフォード車を気に入ってくれたユーザーをみすみす他社へ逃すという愚かしさ。これはギャラクシーに限らないのですが、特にこの車に関しては、他のミニバンに乗り換えたくても替えがきかない、という向きもありそうです。
Posted at 2010/08/22 22:12:35 | |
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