クラウンの走りを変えたと言われた18系ゼロクラウンの後を受けて、2008年に満を持して市場投入された200系クラウンハイブリッド。
我が家の200系クラハイ君は、2010年2月のMC版を待って、その詳細を確認したのち残り少ないMC前期モデルを購入しました。
●日本の一般道を静かに快適に走るためのセダン
このEセグメントフルサイズセダンを端的に表現すると、こういう事になると思います。
渋滞の多い道幅の狭い市街地や、郊外に出てもせいぜいアベレージ20~30km/h、巡航速度40~60km/hで流すような状況がほとんどである日本国内の一般道路に於いて、このクルマは極めて上質な移動空間を乗り手に提供してくれるのです。

2009年東京モーターショウで発表されたクラウンハイブリッドコンセプト。
然しこの200系クラウンハイブリッドの真骨頂は、なんちゃってGS450hと称されるがごとく、強力な旧レクサスGS450hのパワートレインをそっくりビルトイン、更に最新の制御系を導入して第一級の動力性能を与えられているところに有ります。
●パワートレインは旧レクサスGS450hを移植
DOHC-V型6気筒3,456c.c.の2GR-FSEエンジンにD4-S(燃焼室直接噴射と吸気ポート間接噴射)を搭載。最高出力296PS/218kW/6,400rpm、最大トルク37.5kgf・m/368N・m/4,800rpm。
レクサスIS350では最高出力318ps/234kW/6,400rpm、最大トルク38.7kgf・m /380N・m/4,800rpmを発揮していますが、200系クラハイではハイブリッド機構対応のためのデチューンを行い、これに200ps/147kw/28.0kgf・m/275Nm(最高13,000rpm)の出力を持つ1KMモーターを組み合わせています。
そして旧レクサスGS450h と同様、288VのハイブリットバッテリーをPCUで650Vまで昇圧してモーターを回します。
これによって、ハイブリッドシステムトータルとしての最高出力254kW/345psと、クラウン史上最強のパワートレインを獲得しています。


※ハイブリッドトランスミッション
レクサスGSやクラウンハイブリッドに搭載された2モーター×2段リダクション変速機を備えたアイシンAW製の
ハイブリッドトランスミッションのHR-10。青いハウジングの裾が広がった左側がエンジン結合部分で、
シャンパンゴールドの大きな筒は左がジェネレーター(発電用モーター)、右が駆動用モーター、その間に
THSならではの動力分割機構が収まり、モーター右側のギア群はリダクション機能を受け持つ。(2009年東京モーターショウ)
モーターのトルク特性として、停止状態から起動する時が最大効率の発揮ポイントで、回転数が高まって行く程にトルクが落ちて行くので、旧レクサスGS450hではモーターの出力を2段リダクションギアによって速度に応じて切り替え、低速から中速では高い駆動力、高速ではハイギアで回転を抑えた走行を可能としていますが、200系クラウンハイブリッドは欧州の高速道路を高速で駆け抜けるために旧レクサスGS450hに搭載したこのリダクションギアをそのまま踏襲しています。因みに最終減速比については、日本国内用の旧レクサスGS450hが3.769を使っているのに対し、200系クラウンアイブリッドは欧州輸出用の旧レクサスGS450h と同じ3.266という高いファイナルを採用しています。
あれから、もうすぐまる5年が過ぎようとしています。

現行210系クラウンは、AR型直列4気筒-2.5Lエンジンにニッケル水素バッテリーと発電機・モーターを組合わせた環境型ハイブリッド車で、基本的にレクサスGS300h、IS300hと同一のパワープラントを搭載し、08モード燃費で20km/L以上を実現、フルモデルチェンジ以降順調に販売実績を伸ばし、直近の月間登録台数は同社の老舗ブランドであるカローラをも上回る程です。
それでも、私や『チーム悪天候』の方々は、その新機軸たる210系に箱替えせずいまだに200系クラウンハイブリッドを後生大事に維持し続けています。
それでは、この200系クラウンとは一体どのような走りを提供しているのか、どこが気に入っていて何が残念な点なのかを、5年間ほど乗り続けた経験も併せ、今回の小淵沢オフ会でまる1日走り回ったシーンに重ねまして、インプレッションリポートをやってみたいと思います。
1
待ちに待ったクラハイのオフ会。
このところ仕事が忙しかったので、結構疲れていて、昨晩は22時には就寝。。。しかし、嬉し過ぎて早朝02時30分には起床・・・・・。
2
03時前にはクラハイ君を駐車場から押し出し、
近所のGSで給油、Fガラスとボディ下周りに
持参したペットボトルの水を掛けてお掃除。
ちょとお気合を入れて掃除が必要かと思っていたのですが、さすが地下駐、ほぼ汚れは無く、Fウィンドウだけで逝けるようなので助かりました♪
3
こんなに朝早く出発するのは、秋は紅葉のハイシーズンなので、恐らく中央道は通勤時間帯までに渋滞するだろうと予想しての事でした。
然し、ちょっと早過ぎかちら(汗;
4
さてさて・・・・ガスも満タン、汚れも綺麗に拭いて、準備は整いました♪
03時10分、ハイブリッドシステムON。
5
・・・すると、2008年に18系通称”ゼロクラウン”の後継としてフルモデルチェンジした200系クラウンのなかでも、ハイブリッドモデルだけに採用された、DENSO製の全面TFT(Thin Film Transistor)液晶メーターが厳かな音楽とともに起動します。
6
この、耳と視覚の両方に響き、ハイブリッドシステムが起動した事を告げるセレモニーは、毎回このクルマに乗るドライバーの気分を高揚させてくれます♪
7
音楽が鳴り終わり、画面のほうもハイブリッド専用メーターが立ち上がります。左側のドライブモニターはパワーユニットトータルの出力を表示。指針が0より下を指している場合、エネルギーの回生を表示しています。
8
高速道路で逝くか、それとも短い160km前後の旅程だから一般道で逝ってみるか、いろいろ考えていたのですが、この時間からなら、待ち合わせの10時半には充分な余裕を持って一般道でも間に合う。
という事で、今回は信州路を一般道で走る、
200系クラハイドライビングリポートです(^o^)
9
さて、今日の行き先である道の駅小淵沢を
NAVI上の目的地に設定します。
普通に高速道路ルートを選択すると、3時間半くらいで到着と予測します。そして、16号線⇒413号線⇒412号線⇒20号線と一般道を選択すると、約6時間ぐらいかかると予測します。・・・それでも、待ち合わせの1時間も前に到着してしまう。。。。
10
200系クラウンのVDモニターは、1画面のみのタッチパネルとなっていて、国内外の同型セダンのそれに比し、ダッシュボードビルトイン式でしかも画面がデカいという特徴が有ります。
パネル周りは全て艶消しで、車窓外から差し込む陽光が反射しないように心配りがされています。
11
さあ、朝の03時16分!
今日までの燃費記録を全クリヤーして、
小淵沢までの6時間の路程、スタートです。
12
因みにこの全面TFT液晶メーターは、多種多様な情報を表示出来ます。左側のドライブモニターはHVシステムインジケータとも言い、パワーユニットトータルの出力を表示します。現在どれだけエネルギーを使っているかが一目で分かり、またエンジン起動/停止、ブレーキ回生充電状態か否かを把握出来るのです。
13
更に因みに、80諭吉ほど追い銭が必要なオプションのナイトビューを装備した場合、ナイトビューモードを選択すると、こちらの画像のようにメーター表示が切り替わります。夜間、見えにくい人や障害物などが、映像で表示されます。然し、この機能は以前も米国でキャデラックが搭載したものの、高価で普及しませんでした。ハイビームにすればこれと遜色の無い視界が得られるって。米国人、合理的でつ。
14
この全面液晶メーターは、200系クラハイがデリバリーされて間もない2009年、X350から6年ぶりにフルモデルチェンジされた4代目ジャガーXJ(X351)にも同様な機能で搭載されました。
15
ううむ、然し流石にジャガー、豪華な内装!
パワーも半端では無く、V8スーパーチャージャー加給仕様の場合、375kW(510PS)の最高出力を発揮出来ます。
16
・・・んで、そのジャガーの液晶が、これ。。
200系クラハイと比較して、デザインはより垢抜けてオシャレに感じてしまうのですが。。。。(汗;試乗記風その②に続く・・・・。
ブログ一覧 |
オフ会 | クルマ
Posted at
2014/11/16 10:27:02