
KAWASAKI ZXR750H2(1990年型)の紹介編-6/7
BEET-NASERTチタン製4-in-1マフラーとCPチューンで、後軸での実測102馬力まで向上したZXR750。
実際に走ってみると中速域からのトルクがだいぶ太くなりました。
然し、5,000~6,000rpm付近で一旦もたつきが有るので、このもたつき部分を避けて加速力も落ちない様にするには7,000~12,000rpmを低ギヤを駆使して走るのです。
← この角度から見ると、ZXR750H2 はかなりスリムです。
この大きいバイクで、小さいワインディングの続く峠道などで小排気量の相手に負けないようにするには、低ギヤ(特に1~2速)で高回転を維持し走る必要が有ります。
コーナーへの突っ込みでは、小排気量にかないません。大排気量車の得意なコーナー立ち上がりを重視し、10,000rpm前後で加速力を維持するようにして走っていましたが、椿ラインの様なルートではちょっと中途半端だったので、出力側のスプロケを歯ひとつ減らして走っていました。
ノーマルでも、1速12,000rpm全開で90km/hを超えますので、椿ラインでは1~2速、ターンパイクでも1~3速で充分でした。
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リヤブレーキランプ近影。
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リヤカウリングから前方を臨む。
この部分の形状は、高速走行時に空力面での影響が少なくないため、年々変化しており、現在のレースマシンは極く小さいサイズになっています。実車は画像で解る様に側面が大きく外側にカーブし張り出していますが、これも空力面では有効な形状なのだそうです。
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画像はシート下部左側を撮影。
手前にはシングルダンパーのサスペンションが伸びています。奥のほうにはカウリング内のエンジン補機が見えます。ぎりぎり迄幅を詰めてあり、カウリング形状との関係が解ります。
画面中央上部に小さく見えるのは燃料タンクのガソリンレベルをリザーブ位置に変更するスイッチです。
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燃料タンクのガソリンレベルをリザーブ位置に変更するスイッチ近影。
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こちらはクランクシャフト端部からエンジンシリンダーブロック後部に換装された発電機モジュール。空冷タイプです。
画像の右下に、解り難いですがギヤシフトリンケージが映っています。
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リヤサスペンションはアルミ製リンクを用いた1本サスです。それを隠している四角い樹脂の脹らみ部分には、バッテリーが納められています。そうした重量物は、極力車体の重心に集める事でマスの集約を行っています。
バイクが今だ縦方向のチェーン駆動なのは、出来ないのでは無く、トルクを横軸に受ける事でバイクの走行中の姿勢を換えようとする力を抑えるようにしているためです。
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アルミニウム製のリヤスイングアームはKawasaki のKIS-ARMと言って、従来型に対し非常に強度のある部材です。
因みにこのモデルは乱暴なシフトアップ/ダウンによる操縦性への影響を抑えるために、バックトルクリミッター機構が純正採用されていました。実際走行中も、かなり厳しい操作でもリヤタイヤが跳ねる様な事は有りませんでした。
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リヤタイヤは130と当時のクルマと比較しても幅が広いのです。
Super City 号は、後輪駆動用チェーンの前方にある出力側スプロケットの歯をひとつ段下げて、やや高速型に変えています。
変更前でも1速ギヤで90km/hを上回ってしまいますが、箱根椿ラインを2サイクルエンジン車に負けない加速を得るためには必要です。
Posted at 2011/01/18 08:26:02 | |
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