
2010年2月に新規登録した、MC前/最終モデルのクラウンハイブリッド。
今回は、外観からは解らないエンジンゲート内部、そして車体下部周りに新たに追加したボディ補強用のTOM’Sボディブレースと、前後バンパー裏に隠したヤマハパフォーマンスダンパーを装備。
これらのボディ補強パーツが実際の走りにどういう効果を発揮しているか、試乗レポートの形でアップします。
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これらのパーツは、全てトヨタ正規Dらーの整備工場で装着したものです。
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ボディブレース施工時の積算距離は、
8,742kmでした。
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これらのボディ補強パーツを取付けた目的は、車検対応・メーカー保証が可能な範囲で高速走破性を高めることと(ローダウンスプリングの装着はダンパーのメーカー保証を切ってしまう)、欧州産プレミアムセダンが日本車に対して優位な特徴、重厚なボディ剛性感と高速安定性に、これらのカスタムパーツでどれだけ近付けるか試したかったからです。
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こうしたカスタムパーツを追加する事で、そのカタログに有る宣伝文句通りにノーマルとの明らかな違いを体感出来るのか、欧州産プレミアムセダンに近付く事が出来るのかという事には以前から興味が有ったのです。
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このまま足回りに何も手を加えないでいると、自動車雑誌のコメントを読んで想像するだけで、結局のところいつまでも体感する事無く終わるだろうと思うと、どうしても自分で確かめてみたくなりました。
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こちらは、ヤマハパフォーマンスダンパー(フロント用)の装着作業時のショット。
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フロントリインホースメント周り
手前はベンチレーテッドディスクブレーキ冷却風導風用のダクト先端。
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こちらは、ヤマハパフォーマンスダンパー(リヤ用)の装着作業時のショット。
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過去、クラウンというクルマの車格、走りについて、一般に言われて来たのはこんな事。『おじんグルマ』『社用車の代表格』『モッサリして鈍重』『走りのモデル、アスリートって言ったって、クラウンでしょお・・・』『直進安定性が欧州車に比べて心もとないって、自動車評論家が試乗レポートに書いているよ』
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然し、200クラウンはそうした風評に代表される頼りないハンドリングとは似ていません。極低速では電動パワーアシストとVGRSの効果で、非力な女性でも片手で軽々とステアリングが回る半面、速度が増すごとに相応な重さを加え、100km/h以上の高速域では充分に手応えの有る操作感が支配します。
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ここで、クラハイ君が発売開始された2008年当時、各紙に掲載された自動車評論家の試乗レポートをいくつか・・・。
『18ゼロクラウンではそれまでの考え方から一転、欧州各メーカーモデルに対抗出来るクルマ造りに乗り出したトヨタ開発陣は、現行200系で更に走りの質を昇華させたと思う。実際200系クラウンから以降、トヨタのクルマ造りがグっと良くなった。それは現行ISシリーズ等のレクサス車にも共通な傾向で、ここに来てやっとトヨタとしてのクルマ造りの方向性が定まって来たのではないか。』
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『クラウンアスリートとシャシーや足周りなどの基本構造を共用するクラウンハイブリッド。エンジンモデルより180kg近く重量が増している事が乗り味に少なからず影響を与えている。』
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『重くなった分サスペンションは固められているのだが、乗り心地にも配慮した結果、路面からの入力を一発で収束させるダンピングが少々物足りない。高速道路など平滑な路面を走っているときは気にならないものの、荒れた場所では突き上げが相応に大きいし、ブルンとした余韻も残る。』
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『ワインディングでのインプレとして、大きなカーブのコーナーではピタリとラインをトレースしコーナー出口に向かって抜けて行く。中~高速コーナーのトレース性は抜群で心地よい。
然し、キツいコーナーでは姿勢変化をけっこう許す。アスリートより限界はつかみやすい反面、曲率がきつくなると、車体の重さを感じてしまう。また、高速の直進性もステアリングの座りがもうひとつ。矢のように真っ直ぐ突き進む安定感が増せばベストだと感じられた。』
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『日下部○雄さんのコメント;乗り心地は正直固め。コンベンショナルクラウンに対して、重い重量と強大なトルクでサスペンションを固めなければならず、乗り心地やハンドリングの狭間で、ちょっと中途半端な感じだ。乗り心地では、リアから突き上げるショックがちょっとばかり助長されたようで、18インチの専用タイヤでも大きなショックには収束性が物足りない。』
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『ハンドリングは、タイトコーナーでロールバランスが崩れやすい点と、前後方向のピッチングが残るので、ドライバーは不自然に感じる。しかし、緩いコーナーでは安定したライントレース性を持っているので、不満は出ないだろう。乗り心地は硬いがスッキリしたハンドリングを持つレクサスGS450hの方が、ドライビング志向のユーザーには好ましい。』
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『笹目○朗さんのコメント;エンジンが止まったまま動きだす時の静粛性には感動を覚える。全体的にも静かなクルマという印象は強い。エンジンが停止している区間が想像以上に多い。また、フル加速時などモ-タ-の回転が加わった時の加速は異次元感覚であり圧倒される。コーナーではこの“モーターの連続性”がリミテッドスリップデフの作用に似た感覚をもたらし、内輪のグリップ力を強めているようにも感じる。』
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『ハンドリングに関して、モーターのアシストが加わることにより、接地性が向上しコーナーでの安定性が高まったという印象。乗り心地に関しては、欧州の高級車に比肩するには落ち着き感や足まわりの剛性感でまだまだ。タイヤやホイ-ルなど、バネ下の重さを感じる。』
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その他2008年当時の論評では、ステアリング中立付近ではやや曖昧な感覚だったというコメントもありました。何と比較してやや曖昧なのか、という基準も併記して貰えると、より解り易いコメントになると思います。
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では、現行GS450h と比べてどうなのか?
比較試乗したジャーナリストの比較コメントでは、速さよりむしろクラウンハイブリッドで印象に残ったのは完成度の高さで、2006年に乗ったGS450hや、現行3.5アスリートに比べて、操縦性はより自然で、乗り心地はより良くなっているとの事でした。
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同じハイブリッドシステムを採用するGS450hとの差としては、最終減速比が欧州版GS450h と同じ3.266と、国内モデルに比べて高く設定しているだけあって、GS450hに試乗した時に感じた、低いギアにホールドして走っているような独特の直結感はなく、その意味で運転感覚は普通になったという事です。
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一方、2010年2月のMCではサスペンションのダンパーが変更され、更に柔らかく、乗り心地重視の足回りになったそうです。こちらの足回りは試乗してみた事が無いので、近い将来マイDらーさんに試乗車が回って来た時、乗り比べてみたいと思います。
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さて、既にヤマハパフォーマンスダンパーで、コーナーに於ける足さばきのストレスの無さを体感した事はお伝えしていますが、これに今回はフロントタワーバー、左右フロント/リヤサスペンション強化ブレース、、ロワボディブレースを追加して、その走りが以前と比べてどう変わったのか。
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・・・次編では、いよいよ実際に高速走行したインプレッションをお伝えします♪
Posted at 2011/12/20 23:10:27 | |
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パーツレビュー | クルマ