2012年07月16日
フルエアミックスエアコン(マニュアルエアコン)車のエコ運転考察
みなさん御無沙汰しております。。
珍しく仕事関係が超多忙な状態になり、1週間ほど身動きできませんでした。。
本日は「フルミックス」エアコンについてのウンチクの総集編としまして、一昨年と去年に取り組んだエコ運転方法についてレポートしてみました。。
(このレポートは自動車雑誌やインターネット、専門書等で調査した結果とJAF誌の特集記事・さらにスバルコールのご意見をミックスして記載しております。)
注)基礎知識の超長文&駄文ですので、お時間の無い方はスルーしてくださいね~~。。
さてさて、先ずはエアコンの仕組みのウンチクから・・・・・。
エアコンの冷房原理は下図のように、エンジンで駆動されるコンプレッサーを使って冷媒を圧縮し、コンプレッサ→コンデンサ→エバポレータ→コンプレッサーの順に循環させています。
先ず「コンプレッサー」ですが、これは空気圧縮機のことで、通常エンジンの横に装着され、モーターではなくベルトによって駆動されています。このため動作時は通常5~10馬力のエンジン動力を消費していると言われています。
次にコンデンサですが、これはコンプレッサによって圧縮されたガスを、ここで冷却して液状にするために設けられています。
そしてエバポレータですが、この中には膨張弁が内蔵されており、ブロアファンと、ヒータコアと一緒にブロアユニッ トとして構成されます。膨張弁から噴出した冷媒は周囲の熱を奪うことから、エバポレータの温度を低下させます。
ブロアファンから送られた送風空気はエバポレータを通って冷却され、さらにヒータコアを通って加熱されます。
ここがカーエアコンの全くエコじゃないところ・・・
一度冷やした空気をエンジンからの暖気と混ぜて温度調節してしまうという無駄な行動をするのです。。。
この時、エバポレータは常時約5℃に制御されており、ヒータコアには常時エンジンからの暖められた冷却水が流れて約90℃になっています。
話を元に戻しまして、コンプレッサーは約5~10馬力の動力を消費しますから、当然ながら車の走行燃費に大きな影響を与えます。
そして、このコンプレッサーは、エバポレータの温度を常に5℃に保つ間だけONになるように制御されているのです。つまり、エバポレータが5℃以下になるとコンプレッサーが停止しますが、しばらくして再度エバポレータの温度が上昇すると、再び自動的にコンプレッサーがONになります。
このように、エバポレータ温度を下げるためにコンプレッサが動作した場合にエンジンの負担となり、ガソリンを消費し、燃費悪化に繋がるのです。。。。
ではなぜこのようなエコじゃないシステムになっているのかと言うと・・・・
(1)室温を制御し易い
自動車は走行中に、日射や降雨・夜間やトンネル等目まぐるしく外部条件が変化するので、そのような場合に加熱と冷却をすばやく変化させる必要があるから熱源と冷源の両方を備えさせている。
(2)曇り取り
フロントウインドウの曇りをとるには、加熱と冷却の両方を行ったほうが空気の湿度が下がって早く曇り取りができるから。
・・・・・ということらしいですね。。。。
さて、それならサンバーでは実際にどの様に省エネ運転すれば良いのでしょうか???
①先ず第一に乗車前に各ドアを全開にして、室内の熱気を逃がします。。
馬鹿馬鹿しい様ですが、温室のままの状態よりも室内の温度を屋外と同じレベルにした方が当然冷却初期のコンプレッサーを回すエネルギー使用量に大差が出ます。。
②次にエアコンのレバーを下記のように設定し動作させます。。
エバボレーターで無駄な暖気と混ぜないようにするために当然温度調節レバーは一番左の最大冷却位置、早く冷やすために風速ツマミは最大の「3」にセットします。。
さらに暖かい外気が入らないように外気・内気切換レバーを「内気循環」に設定し、一気に冷却します。。
③快適な温度になれば下図のように風速を「2」に落とします。。
この時も「内気循環」のままで、温度調節レバーは一番左の最大冷却のままです。。。
④寒くなればご覧のメイン電源の「入」「切」で温度を調整します。
さてさて、上記までは通常の使用方での方策ですが、これ以下はさらに一歩踏み込んだ内容で、面倒でなければ是非実行してください。。
⑤快適な室温になってからはメイン電源は停止アイドリング時と加速初期には「切」にする。
アイドリング時にコンプレッサーが動作すると自動的に回転数を上げる装置が付いていますので、停止アイドリング時にコンプレッサーを回転させるとその分燃費に影響します(スバルコール談)。。
また、加速時にコンプレッサーを動作させても、エンジンに負荷がかかり、余分なアクセルワークが必要となります(スバルコール談)。。
⑥上記⑤の反対で、減速時や長い坂道の下りではエンジンブレーキを多用し、その際には必ずクーラーのメイン電源を「入」にしてコンプレッサーを回転させておく。
エンジンブレーキ時には燃料噴射がカットされますので、その時の慣性エネルギーを利用してコンプレッサーの駆動に回生させます。。
⑦定速巡行時にはクーラーのメイン電源を「入」にしておく。
定速巡行時はエンジン負荷も少なく、エンジンブレーキ時以外では最も燃費に影響しない状態ですので、この時にコンプレッサーをよく回転させておきおます。。。
下記は快適温度になった後の設定の誤りの例です
上記例ではエバボレーターの暖気を取り入れていますので、エネルギーの無駄が生じています。。取扱説明書では外気を取り入れるよう説明していますが、外気が35℃を超えるような地域では暖房を「入」にしているのと同様になりますので、お勧めできません(スバルコール談)
風量「1」では冷気を噴出すパワーが不足して、逆に適正な温度まで冷やすのには不合理です。。。。
尚、風量の「大」「小」はモーターファンで制御するので、バッテリーの僅かな消費電力意外は直接エンジンの駆動にかかわりが無いので燃費的には影響は有りません。
しかし、最大の「3」位置で長時間使用すると、冷気を早く暖めてしまう傾向にあり、結果としてコンプレッサーを回転させる回数が増えるので燃費に影響してしまいます。。
さて、いかがでしたでしょうか???
私の場合は省エネ経済運転を実践しなかった一昨年の夏季の平均燃費は11km/L、積極的に実践した去年の夏は12km/Lで約1km向上しました。。
満タン給油1回あたりでほぼ40km、夏のシーズン4ヶ月で720km多く走ることが出来ました。。
私の場合はオプションでこんな仕切りカーテンを取り付けて、冷却する範囲を狭くしたのも燃費向上効果に寄与したものと思われます。。
でも正直、走行中の電源の頻繁な「入」「切」はかなり負担ですので、省エネマイブームが過ぎれば元に戻ってしまいそうです。。。
また、人によっては強風「入」か「全停止」の繰り返しはストレスを「感じるかもしれませんね~。
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愛車サンバーのお話し | 日記
Posted at
2012/07/16 22:23:58
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