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2014年12月20日

トワイライトエクスプレス  真冬の夜明け

トワイライトエクスプレス  真冬の夜明け
昨夜は闇夜を走るトワイライトのジョイント音を聞きながら古き良き時代の旅の思い出に浸ろうと思っていましたが、ベッドに横たわった瞬間から爆睡状態。。




少年の頃はわくわくドキドキして、寝台車では絶対に眠れなかったのに。

ホント、歳をとるのは嫌なものですね。。。

ああ、もっと闇夜の雪の中を走る機関車の甲高くどこか物悲しい気笛を聞きながらゆっくりとトワイライトに別れを告げようと思っていたのに、とんだ失態をしでかしてしまいました。。

隣人の大きなイビキも気にならないくらい爆睡とは・・





途中、青函トンネルの大音響や、五稜郭駅構内での機関車交換のショック等、数回は目を覚ましましたが、本格的に目を覚ましたのは、列車が太平洋岸に出て森駅を通過した後でした。。


車窓は未だ夜明け前の薄日が差し込むくらいでしたので、ここはやはり眠さを我慢してでも夜行列車の旅の神髄とも言える、日の出シーンを撮影することを決意しました。




通路に出たら、こんな朝早くから、通路の補助椅子に座って流れる雪の車窓を眺めている方が居て驚きました。。

凍てる線路をひたすら眺める。。



みなさん自分流のトワイライトの楽しみ方を実践されているようですね・・



展望の良いサロンカーに行くと、トワイライトには珍しい若い女性が1人で座っていて、窓の曇りを拭きながら太平洋から太陽が顔を出す瞬間を今か今かと待ちわびていました。。



私も彼女の許可を得て、同じ窓から日の出を撮影をさせてもらう事にしました。。



トワイライトが曲線から太平洋に躍り出た時に太陽に向けてシャッターを切ろうとした瞬間、突然列車は長いトンネルに入ってしまい、 真っ暗な中でシャッター音が響いてしまうことになり、2人で大笑いしてしまいました。。



朝早くからサロンカーでカメラを構えるなんて、夜行列車のハイライトシーンが日の出である事を周知しているかの様な彼女ですが、夜行列車は今回が初めてだそうです。

今回の旅行は女2人旅だそうですが、相方はまだ爆睡中だとか・・・。






時間が経つにつれ、サロンカーの車内も日の出を狙う人が増えてきました。。



トワイライトに乗って朝早くから日の出を見る・・・

みんな年齢や性別が違っても、少なくとも「旅すること」に関しては私と同じ価値観な人達・・・

仲間なんだなぁって実感しました。




その後は彼女にモデルになってもらい、雪雲に隠れた日の出を撮影しました・・・

北の凍える海からの寒々しい日の出もなかなかいいものですね。。

そして彼女もなかなかのモデルぶりです。。



その間もサロンカーで日の出を撮影する人はどんどん増え続けます。。







フルムーン旅行でしょうか・・

仲の良い熟年御夫婦・・・

幸せそうでほほえましい絵ですね~。




寒々とした冬の北の大地・・・

もしここでローカル普通列車の旅をしていたなら暗澹とした空気の中、閉塞感に苛まれた雰囲気の旅で有った筈なのが、トワイライトの車内ではやはりその華やかさからか、北の大地への憧れを抱く乗客が多いせいなのか、酷寒地特有の暗さは感じず、むしろ優雅なウインストンの冬のピアノの旋律が聞こえてきそうな雰囲気です。。



余談ですが、トワイライトエクスプレスの牽引機関車は五稜郭駅から、函館機関区の専用塗装に塗り替えられたDD51型ディゼル機関車の重連に付け替えられています。。

DD51型と言えば国鉄型を代表するディーゼル機関車。。。

1000両以上も製造されたその機関車も今や現役なのは数両程度までに落ち込んでいます。









登別駅に到着している時に、予約していた朝食の案内が入りました。  





夜の食堂車もムーディーですが、冬の北の大地の弱い日差しに照らされる朝の食堂車もなかなかいい雰囲気ですね。。





メニューは昔は和定食も設定されていましたが、今は洋定食のみ・・・

前日の予約制で、価格は1,600円です。。





頂上付近が地吹雪になっている樽前山が近付いてくるとトワイライトの長い旅もいよいよフィナーレが近くなってきます。。




そして車窓は冬の大地の典型的な風景になってきます。。


旅の終わりに、最後の開放型B寝台の様子を深く心の中に刻んでおこうとカメラに収めました。。



私が1夜を明かした乱れた寝台・・・・。



2日程度の旅の際は、ご覧の様な小さな鞄です。。


上段へ昇り降りする折畳式梯子・・・

少年の頃はこの梯子が自分の秘密基地に通じている様な気がしてわくわくドキドキ。。

夢を与えてくれました。。






そして、満席だった筈のB寝台で、最後まで主の現れなかった9号車3番上段。。

この寝台券の持ち主のことがちょっぴり気になります。。




通路に設けられた補助椅子。。

なぜ設けられているのかは不明ですが、景色を見るには意外と特等席です。。






やがて札幌のビル群が見えてきて、前回同様、白石~苗穂間で旭川からの電車特急スーパーホワイトアロー号に追い抜かれ、トワイライトは別れを惜しむようにゆっくりとした速度で定時に札幌駅に入線しました。



トワイライトの長い長い旅もいよいよ終りです。。



トワイライトから下車した人や、トワイライトを撮影しに来た人で先頭の機関車の周囲には沢山の人垣が出来ています。。




私が22時間お世話になったオハネフ25-503です。。






そして数分停車後、長旅を終えたトワイライトエクスプレスは手稲機関区に向けてゆっくりと起動しました。。



さようならトワイライト。。

素晴らしい夜行長距離列車の旅よ永遠に。。

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この記事へのコメント

2014年12月20日 22:50
報告お疲れ様でした(^^)

北海道出張の時は南千歳駅で大阪行きのトワイライトに遭遇してたので、来年3月に予定してた出張で最後の遭遇を楽しみにしてたんですが…

ダイヤ改正後の出張なのでもう見れません…
(T_T)
コメントへの返答
2014年12月21日 23:54
トワイの客車の車検、まだまだいけそうですので、廃止後も暫く何らかの臨時列車で残るのではないかと思います。。

大阪ではEF81とのトワイは撮影出来ますが、DD51との組み合わせは撮影できませんから悩ましいですね。。
2014年12月20日 23:00
こんばんはです
トワイライト 夕日ばかり注目されてますが
忘れてました 朝日見れる事を 笑
澄みきった北海道のトワイライトから見る朝
い~~ですね~~泣 のりたい・・・

そして朝食も素敵^^うん走るホテルですね

僕自身ブルトレ乗った事なかったのですが
(サインライズなら可能か・・・)
イメ-ジ的に 心の旅というのがあって
ラスト乗車?のトワイライト ため息もんです!

乗りたいけど高くて手が出せないかな~笑
コメントへの返答
2014年12月22日 0:03
そうなんですよ~。

夜行列車の旅の最たるハイライトシーンは何と言っても日の出シーンです。。

JRさんもそのことに気が付いて、「出雲」「瀬戸」号の頭に「サンライズ」の文字を付け足しました。。

サンライズや583系は「電車」ですが、機関車牽引の客車列車はスローな加速や物悲しいAW-2型の気笛等、旅情を誘うものが有りますよね~。

これはもう借金してでも乗らなアカンですよ。。
2014年12月21日 0:18
あと残り少ないトワイライトの運行レポート楽しく読ませていただきました。
確かに通路にある補助椅子、出しっ放しだと通行の妨げになったりしますが、独り車窓を眺めるには良いですね。自分も『サッポロクラシック』を手に夜を走る長距離トラックや、真っ白で誰もいない踏切り赤灯を眺めていました。たそがれるには良い場所ですね。
この補助椅子、寝台のベッドメイキング時に居合わせた方の待避所とも聞いたことがあります。定かではないですが…
コメントへの返答
2014年12月22日 0:08
おおっ。。

ベッドメイキング時の退避場所・・・。

確かに「富士」や「はやぶさ」は走行中にベッドの解体等が有りましたから、本当の話かも知れませんね~。

ブログのとおり、この椅子で朝からたそがれている方がいましたよ。。

北海道の旅の友は「サッポロクラッシック」に限りますよね~
2014年12月21日 6:29
長旅&レポお疲れ様でした。

補助席の存在 全然知りませんでした。

4食制覇 お見事です(笑)
コメントへの返答
2014年12月22日 0:28
ありがとうございます。

補助椅子は確か20系客車の頃から設置されていましたよ。。

10系では未だ有りませんでした。。

今回は「乗り鉄」の筈がスッカリ「食い鉄」になってしましました。
2014年12月21日 9:03
北の夜明けは、一度観たかったなあ( ̄~ ̄;)

富士はやぶさの車窓から、夜明けの瀬戸内を眺めた頃を懐かしく想いだしました(^^ゞ

寝台列車からの夜明けは、本当に特別な景色でしたねえ…

オレンジに輝く瀬戸内と、釣り人のシルエットは、未だに忘れられません。。。

そして、有り金の殆どを注ぎ込んで、九州や銀河詣でをしていたあの頃…

新幹線で行った回数よりも、寝台列車で九州詣でした回数の方が多いと豪語してましたw

いつかもう一度復活してほしいなあ(;つД`)

コメントへの返答
2014年12月22日 0:35
便利さとスピードを追い求める世の中。。

どんどん風情のある物が淘汰されていきますね。。。

それほどまでにこの風情を共感できる人が少なくなったのかと思うと残念でなりません。。

私も若い頃は夜行列車三昧でした。。

「だいせん」「はやたま」「山陰」「ちくま」「きたぐに」etc・・・

思えばあの頃の旅が一番優雅でのんびりほのぼのとしていましたね。。
2014年12月21日 9:11
お疲れさまでした。

サロンでの甘いひと時、いかがでしたか??(笑

DD51といえば、こちらにはくさるほどいますよ。
旅客でなく、貨物ですが。

早いうちに敦賀まで拝みに行きます、トワイライト・・・。
コメントへの返答
2014年12月22日 0:38
DD51もかなり貴重な存在で、いまや大量に拝めるのは中京地区のみになってしまいましたね~。

昔は何処にでもゴロゴロ居た機関車なのに、旅客扱いはこのトワイと北斗星のみになってしまいました。。。
2014年12月21日 9:57
ドヴォルザークのように、レールのジョイント音を聴きながら…

トワイライトエクスプレスの最終運転日が発表されましたね。
ディーゼル機関車は、嵐山で走るトロッコ列車で見たなぁ〜
コメントへの返答
2014年12月22日 0:40
トワイも北斗星も無くなってしまいますね。。

鉄道もいよいよ斜陽化の時代です。。

嵐山のDE10ももうかなり希少な機関車になっていますね。。

2エンド側だけDD51のボンネットを短くしたような独特な形が特徴的で素敵です。。
2014年12月21日 10:11
ボクは中学生の時に北斗?でしたっけ。
一度だけ乗車しました。
仙台0時くらい発 から青森までだったかな?
ドキドキして寝れませんでしたよw
コメントへの返答
2014年12月22日 1:12
上野発の夜行列車ですね~

私達が子供の頃は東北本線も30分に1本の割合で夜行列車が走っていましたね。。


てか、りんご屋さんが寝台車に乗った事が有るなんて意外でした。。
2014年12月21日 11:33
いい出会いがあったんですね!


ボクも思い出しました。高校生の時に上野から金沢へ「北陸」のB寝台に乗った事がありました!

コメントへの返答
2014年12月22日 1:13
「北陸」ってのが結構マニアックでいいですよね~。。

急行「能登」とかも有りましたが、485系化されてから座席専用みたいになってしまって味気無かったです。。


2014年12月21日 19:48
だーかーらー!
寝たらダメって言ったのに。

まあね、日頃のお疲れもあって、しかも列車の音が心地よく子守唄になってしまったかな?

私はトワイライトには乗れずじまいで終わりますが、画像と解説で 素敵な旅の様子が よーく伝わってきましたよ( ´ ▽ ` )ノ
コメントへの返答
2014年12月22日 1:18
年齢を感じる瞬間でした。。

列車では眠らない、眠れないが定番だった私の身体も確実に老衰してきているようです。。

いやあ、でも大阪発の夜行寝台特急が全て消える日が来るなんて、夢にも思っていませんでしたから、かなりショックです。。

2014年12月21日 21:23
トワイライトエクスプレス、もうすぐ乗れなくなってしまうのですね〜

昨夜、テレビでトワイライトの事を特集してた番組を観ましたが、サロン車両の眺めが最高のようで旦那と二人で「こんな寝台列車で旅してみたいね〜」なんて話てました。
ゆったりと列車の旅を夫婦でしてみたいものです。
コメントへの返答
2014年12月22日 1:20
ご夫婦の仲が良くて羨ましいです。。

ウチの妻は、トワイで北海道へ行くならJALのファーストクラスで北海道へ行く派・・・

歳をとったらフルムーンなんて楽しみにしていたのはどうやら私の方だけでした。。

で、必然的に1人旅が多くなります。

プロフィール

「コロナ禍で新車CLAが買えなくなり2年落ちEクラスを購入(^^♪  今更ながらに「Benz乗り」になった経緯について(完結編) http://cvw.jp/b/860472/48455918/
何シテル?   05/29 20:40
ラスト サンバーです。よろしくお願いします。 サイドに大きな六連星を施し、ヒサシ(国鉄・上越型EF58の氷柱切りとも言う)を取り付けたデザインのサンバーは、主...
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