扇形車庫とＳＬトロッコ・・・　台湾鉄ヲタ行脚（その5）

台湾行脚の最終日は現地・台湾人通訳の陳さんと共に彰化の扇形車庫に向かいます。。。

帰国の航空機は１８時３０分に台北・桃園空港を飛び立ちますので、遅くても１６時には空港に到着していなければなりません。

なので、台中までは当然高鐵=新幹線を利用します。

高鐵は日本の新幹線の技術を導入したばかりか、車内販売員の乗務など、ソフト面でも日本の新幹線をそっくり描写しています。

高鐵で台中駅に到着し、在来線の台鉄に乗り換えます。

折しもやってきたのは日本製のＥＭＵ800型です。。

台鉄側の駅は「新鳥日」という駅名で高鐵の「台中」とは別名の駅でした。。

実際、台中の中心駅となる台鉄台中駅はここから北に３駅進んだところに有りますので、日本式に命名するのならこの駅は「新台中」駅となる筈ですが、なぜか隣の「鳥日」駅からとって「新鳥日」となっています。。

車内は結構混雑していましたが、台湾人ガイドの陳さんによると乗車しているのはベトナム人一行らしいです。

車内にはＬＥＤ表示による電光式案内板があり、近代的です。。

次の駅名は「成功」・・・

私の人生はほぼ「失敗」でしたが、なんだか縁起が良さげな駅名！

約１５分の乗車で彰化の街に到着しました。。

そして、彰化の駅構内に有る扇形車庫までは徒歩で約１０分で、入場料金は不要と言う大盤振る舞いです。。

車庫に脚を踏み入れると、なんと女性ファンの多い事！

画像の大きなカメラを持つ女性はなんとシンガポール人で、シンガポールでは鉄道そのものが珍しいから台湾に来たついでにここへ来てみたと言います。。

右側の女性もなんと香港人のファンで、こちらも香港では鉄道は珍しいからだそうです。。

こちらは現地台湾人の女性鉄道ファン２人連れ！

日本では肩身が狭く、女性からは気持ち悪がられる傾向がある鉄道ファンですが、

台湾人ならばモテモテの人生が送れたのかも知れませんね（ギャハハ）

ほらほら、こちらは女性７人に男性１人のハーレム状態？な御一行！

ここはサービス満点で、ご覧の様な列車見学櫓まで用意されています。。

この画像も殆ど女性。。。

こちらは櫓から見たＳＬ。。

彰化駅構内に佇むＤＬ達。。。。

日本統治時代、安全教育に用いられた「安全第一」の標語も見えます。。

この日は実際に機関車が移動するシーンは見れませんでしたが、遠い異国で機関庫が見学でき、一鉄道ファンとしては感慨無量でした。。

ここも日本の鉄道と親交が有るらしく、東武鉄道さんのＳＬが掲示されていました。

さてさて、車両基地見学でお腹も減ったので、陳さんのご案内で彰化の名物を食べに行きます。。

入ったお店はこんなところ。。

店内は凄く活気づいています。。。

モノはこんな感じで、米汁から手作りするこだわりの皮で、豚肉やシイタケ入りのアンで油で揚げたもので、あんかけ風のたれで食べる独特なもので、日本人の口にもよく合います。。

食事の後は駅前の洒落た喫茶店で一服。。

台湾人はコーヒーではなく、タピオカ入りのドリンクをよく注文します。。

そして駅で女性ドライバーのタクシーを拾って、いよいよ今回の旅行の最大の目的となった「ＳＬトロッコ」が走る現場へと向かいます。。

そして、タクシーで約３０分かけて到着した現場がこちら。。

どうやら日本統治時代に日本の技術導入で造られ国立糖工場の様で、タクシードライバーさんからも、「日本のお金と技術で恩恵を受けた」としきりにお礼を言われました。（同様に日本が統治した韓国とは日本人に対する反応が大違いです。）

先程の扇形車庫に続き、ここも入場無料の大盤振る舞いです。。

さてさて、工場内に入ると早速目についたのがこんな機関車！

ＳＬも居ました！（こちらは静態保存車の様です）

日本の製糖工場ですので、モチロン機関車も日本製。。

なんと１９６７年謹製で、私よりも３年若いＳＬ機関車だという事に驚きました。。

製糖工場らしい巨大な歯車。。

土に埋もれ、自然に還ろうとする線路。。。

その先に佇む保存車両たち。。。

そしてこちらが私達が乗車する「五分車」ですが、残念ながらＳＬの牽引ではなくＤＬの牽引です。。

列車は満員の乗客を乗せて出発。。。

途中、大通りの踏切も通過します。。。

こんな感じで複線区間も有ります。。

そして１５分ばかりの走行で終点に到着。。

終点にはお土産物屋さんの露店があり、人々はみなそこで買い物をします。。

流石にここは外国人は1人も居ません。。

みんな思い思いに機関車と記念撮影します。。

周辺は水田でもうすぐ実る稲穂が風になびいていました。

そしてその向こうで線路は途切れていますが、昔は１時間以上走ったところに終点が有ったそうです。。

そうこうしていると、機関車の入換作業が開始されていました。。

そして、今来た線路を折り返していきます。。

そして台湾人はとても明るく人懐っこく、列車から車外の人に向かって平気で手を振りますし、車外の人も例外なくにこやかに手を振り返してくれます。

昭和時代から平成になり失われた日本人の良いところを台湾人は今尚、受け継いでくれています。

そして出発点に戻ると、次発列車が待機していましたが、こちらはなんとＳＬ列車！

これにも乗りたかったのですが、残念ながら時間切れ！

駅へ戻ろうとすると、タクシーが全く居なくて、私一人だと「万事窮す」のピンチでしたが、通訳さんが工場の職員さんに頼んで手配してくれました。。

そして乗車したタクシーですが、なんと「日本人割引」で通常４，０００円のところを

３，０００円で走行してくれました。（実際にメーターは４，０００円になっていました。）

そして帰路も高鐵を利用。。

乗務員さんも日本同様、洗練されています。。

そしてずっと私にお付き合い頂いた台湾人通訳さんに感謝の意味を込めて、復路は日本で言う「グリーン車」である「商務車」を購入しました。。

いやぁ、台湾は行くたびに素晴らしいところだと思います。。

仕事で行くのも良し！遊びに行くのも良し！

ますます台湾にぞっこんになっていきます！