さて、前回はスバル謹製サンバーを11年間使ってみた室内内装関係の感想を書かせて頂きましたが、今回は先ずスペック関係から・・・。
先ず、サンバーの駆動方式ですが、今や日本車では遥か昔に製造された「日野コンテッサ」を除き唯一無二の「RR(リアエンジン・リア駆動)」!
世界的にも非常に稀有な存在で、外国車ならポルシェ911、ルノートゥインゴとスマートぐらいしか見当たりません。
エンジンやミッションなど車の主要な部分を車体の後部へ押しやることができますので、何よりも室内空間を広く取れ、軽箱バンには最適です。(但し、荷室床面がエンジン積載のために高くなります。)
車の重量の大部分を占めるエンジンとミッションが後ろに集中して搭載してあるため、重量の大部分が後輪車軸に掛ることになります。
そしてこの特徴は走行性能に大きな影響を与えます。
加速するとき後ろに荷重がかかり、 重たいエンジンが後輪にたっぷりと重量を掛けていますので、アクセルを目一杯踏んでスタートしてもタイヤが空転しにくくなります。思い起こせば妻車がFFのヴィヴィオGX-Tだった時はスタート時にアクセルを踏み込むと前輪が空転し煙を吹いていました。。
RRの場合は停止状態でもしっかりと後輪に荷重がかかった状態で、さらに加速のGによって後輪に荷重がかかるためRR車特有の“ロケットスタート”が可能となります。
スポーツカーだけでなく、積載量の多い軽貨物箱バンには正に打ってつけな設備です。(^^♪
しかし反面、前輪に重量があまりかからないため直進安定性はどうしても悪くなるというデメリットが生じ、強風時の高速道路などでは今まで経験したことが無いくらいの絶大な「ふらつき」を経験することになります。
御覧の様にサンバーでは後部荷室の床の蓋を開けたところにエンジンが有ります。
このエンジンがまたなぜか悪いことに積載位置は左右対称のシンメトリカルではなく、右側に重さがかかるように積載されています。。
つまり1人乗りの時は右に運転者の重量+エンジンの半分以上の重量が掛かってしまうことになってしまいます。 (/ω\)
このことが先述の「直進安定性の悪さ」と相まって、4WD車でも雪道走行ににはお尻をフリフリしてしまい、それを前輪が必至で抑えていると言う感じで、決して快適だとは言えない走行状態に陥ってしまいます。 (/ω\)
これがブラックアイスバーンで「お尻フリフリ」をしてしまったタイヤ痕です。。
今まで4WD車はFFベースのスプリンターカリブとFRベースのボンゴフレンディーに乗りましたが、やはりFFベースのスプリンターカリブがあらゆる面で悪路の走破性は抜群でした (´・_・`)
さて、次はこれまた軽四輪ではもう日本から消えた4気筒エンジン・スーパーチャージャー付・出力58PSという事・・・
確かに4気筒エンジンは吹け上がりが滑らかで良いのですが、部品点数が多く、重量が増加し、軽四輪車には最適とは思えない装備です。
例えばライバル車のエブリィの4WDターボ車は960kgであるのに対し、サンバーは980kgと20kgも重くなっていて、エンジンの小さな軽四輪車にとってはある意味致命的ともいえる欠点となってしまっています。
これは4気筒エンジンだけでなく、スーパーチャージャーそのものもターボチャージャーよりも重量が重いという点も含みます。
40km/hくらいからしか動作しないターボチャージャーに比べスーパーチャージャーは0km/hから動作しますが、どうしても90km/hぐらいでいわゆる「吹け上がり」が起きてしまい、それ以降は動作しなくなり、逆に重量が欠点となり、場合によっては100km/hからの加速は車重の軽いノーマルエンジン車に負けてしまう状況です。。
そしてそれゆえ90km/h以上の高速度で走り続けると、燃費が非常に悪化します。。
通常は12km/Lくらいのところ、100km/hの走行では9.8km/Lまで低下してしまいます。。
120km/h区間ではもう言わずともなにをかいわんや状態です。。
因みに妻車(Audi A1)は高速燃費は21km/Lですので、倍以上の開きがあり、サンバーでの高速走行は不経済以外の何者でもありません。。(´・_・`)
多分、これが原因で手放された方も多いのではないかと思います。。
あと、リアエンジンだけに空調の配管が長くなり、冷房が効きにくい(全く効かないと言っても過言ではない)のもお家業。。。
夏場のビニール仕切りカーテンは必須です。。(/ω\)
しかもサンバーのスーパーチャージャーの最大馬力は58PSという中途半端さ・・・
ライバル各車は軽自主規制最大限の64PSを引き出しています。。
この58PSの理由として思い当たるのは、ライバル車が3気筒なのにサンバーは4気筒有るがためにピストンの摩擦による過熱が多く、しかもエンジンが後部にあるため、冷気が導入しにくいため、敢えて出力を抑制して過熱しにくくしていると思われます。 (´・_・`)
幸い、私は急勾配な自宅と駅の通勤往復と、休日の里山登山でこれまた急勾配な林道を40km/hくらいの速度で走行するのが最多ですので、「RRエンジン・スーパーチャージャー」の特徴を最大限に引き出せる環境で使用しています。。
あと、4WDシステムが今やもうスッカリ昭和時代の遺産となってしまった感のある「セレクティブ4WD」いわゆる直結四駆と言う点・・・
御覧のシフトノブの頭に付いているSWで「入」「切」するのですが、「入」のままではグリップ摩擦が大きすぎて急カーブではエンストを起こしてしまいます。。
雪道を走るには「直結四駆」は最強なのですが、使いこなすにはそれなりのテクニックが必要で、なによりもそれが昭和遺産・サンバーの楽しい点でもあります。 (^^♪
そして最後に、これもまたライバル車には無くサンバーにしか無い特徴の一つ・・・
シャーシフレーム!
主流の軽量モノコックボディではなく、このシャーシもさんばーの重量を増やしているとも言えますが・・
今やこのスタイルは流通している軽四輪の中ではジムニーとサンバーくらいでしかないでしょうか。。
そして、スペック最後の特徴は・・・
「四輪独立懸架式サスペンション」!
これは前後左右の4輪が独立して懸架されているというもので、凸凹道での車体の安定性は特に優れています。
デリケートな商品を扱う豆腐屋さんがサンバーでなければならなかったのがこの懸架方式によるものだったと言うのは有名な話です。。
しかしながら、私の様に半オフロードの様な場所を走るユーザーにとってはちょっと考え物で、車体の水平を保って乗り心地をよくしようとするがあまり、床を轍の頭に擦り付けるという事案も発生してしまいます。。
よって、私の様な悪路ユーザーにはエブリィ等のライバル車が使う、ごく一般的な「車軸式」のサスペンションの方が優位になると言う、痛し痒しの状況です (/ω\)
あと、スペック紹介の最後になりましたが、軸距の短い「フルキャブオーバー」というこれまた他車にない方式の採用により、最小回転半径が3.9mとクラス最高になっています。。
実際にライバル車エブリィは4.1mですね~。
しかしこれも乗り心地と引き換えで、フルキャブオーバーで軸距の短いサンバーは他車に比べて、上下動の激しさは群を抜いています。。
まぁ、乗り心地と最小回転半径のどちらを取るかは購入者の判断ですね~ (´・ω・)
次に以下が私の装着したエクステリア類です。。
狭い山道を走るため、デイライトの代わりにフォグランプ・・
勿論、深い霧も想定して流行のクリアを避けて黄色にしました。。(^^♪
排気口があまりにもみすぼらしかったので、マフラーカッターも装着。。
後は後退時の安全を確保するためにリアアンダーミラーとバックホーンも装着しました。(^^♪
ドアバイザーと、悪路での後続車へのエチケットとしてスプラッシュボードも。。
ラバーマットやナンバープレートフレーム。。。
ステップのところのガードも・・・
あとはフロントバイザーや。。。
リアバイザーなどなど。。
新車購入から日が経つにつれ、何かと買い増していき、単なる軽箱バンなのに結構お高くついてしまいました ( ゚Д゚)
どうしても欲しかったワゴン用「Dias」プレートも貼り付けました。(^^♪
電動格納式の設定が無いところが残念(>_<)
他の仲間の様に荷物を運ぶ用途には殆ど使っていませんが、毎日の通勤の駅までの往復と、趣味の里山登山での過酷な自然条件の中を頼もしく走ってくれるサンバーを、たとえ燃費に不満があろうとも最低でも65歳の定年退職日まではあと8年は乗り続けようと決意しました!!
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