大阪・天満橋から和歌山県南部の熊野本宮まで古代人になりきった気持ちで歩き通すと言うおバカな企画も遂に後半の6日目になりました・・・
この日は特段長時間、長距離コースでもない為、民宿でゆっくりと朝食を頂いてからの出発となりました。
そして、民宿の女将さんが小辺路の登山口までマイカーで送ってくれました。。
大股の集落とは言ってもここが一番繁華街的な場所です。( ゚Д゚)
小辺路へは谷間に密集した家々の間を進むことになります。
熊野古道は世界遺産に指定されただけに、案内板は充実しています。
坂道は急で、直ぐに息があがります。。
思えば熊野へ通じる古道は大阪府内を歩いていた時とは全く違う、完全な登山ルートになっていることに改めて気が付きます。。。
しかも道標は古道という表記よりも、伯母子岳の頂上を目指す表記に変わってしまっています。。
道幅はしっかりとしていますが、本当に急な「登山道」です。。
1時間ぐらい歩くと、「萱小屋跡」という元茶店跡に出ました。。
結構、今でもしっかりと管理されているログ風の避難小屋で、無人小屋として宿泊にも提供されている様です。。
小屋の中はこんな感じで、囲炉裏を囲んで左右に2人づつ寝れるスペースが有り、4~5名で泊まれます。。
とてもいい感じですね~。
外に出ると、なんと湧水で冷やしたビールが300円で無人販売されていました。
ここからは未だ6時間程度歩かなければなりませんので、ビールはぐっと我慢です。。
美味しそうなビールに後ろ髪を引かれながら小屋を後にしました。。
世界遺産登録がなされたルートだけあって、かなり綺麗に整備された登山道が続きます。。
道標類も非常によく整備されていて、道に迷うことは有りません。。
さらに1時間も歩くと、目標の叔母子岳の山頂が見えてきました。。
今日は本当に時間的に余裕が有りますので、小辺路を反れて、1時間ほど余分にかかる夏虫山へのピストンルートに脚を踏み入れてみました。
昨日、高野山からスタートして以来、本当に誰一人として会いませんので、盗難の心配も無く、荷物を入山口にデポします。。
夏虫山への道は、誰も入らないのか、かなり荒れている雰囲気でした。。
案の定、大きな倒木に行く手を阻まれてしまいました。
遥か前方にも同様の箇所が確認でき、通過に時間を要しますので、夏虫山登頂は諦めて、引き返すことにしました。。
帰り際のちょっとしたピークに、「山」と書かれた変な石票が有りましたが、まさかここが夏虫山の山頂??
そして、小辺路の戻ってからも遂に崩落個所が・・・
この辺は稜線に近く、気象条件も過酷なのでしょう。。
そして遂に稜線に達すると、護摩壇山方面への道標も現れます。。
叔母子峠まであと1km!
やがて、無人避難&宿泊小屋の「叔母子小屋」が見えてきます。。
ここは15年前に同ルートを歩いた時に泊まらせて頂いた小屋で、当時とは全く変わっていません。。
小屋の室内はこんな感じで、詰めれば16人は宿泊できそうです。。
ここでちょうどお昼になりましたので、民宿の女将さんに作って頂いたおにぎり弁当を食べました。。
そういえば、15年前に泊まった時は、野生動物が近くに群がり、不気味な鳴き声を発するので、眠れなかった記憶が有ります。。
さて、昼食も食べ、出発しようとしましたら、なんといきなりの通行止めです。
仕方なく迂回路を行くことにしましたが、この迂回路が途中まで叔母子岳の頂上に通じるルートでした。。
現場はかなり前から崩落&通行止めになっている雰囲気でした。。
小屋を高巻きします。。
迂回路の表示が至る所に有りますので、心強いです。。
迂回路にも立派な「熊野古道」の標識が有りましたので、通行止め期間は相当長いのでしょう。。
5月の下旬なのに、山ツツジが奇麗です。。
そして、ついに360°の展望が広がる伯母子岳山頂に到着しました。。
遥か彼方に続く尾根筋は護摩壇山へと続く稜線です。。
三角点にザックを置いて大休止です。。
歩いてきた方向を見ると、2日前にスタートした高野山(双耳峰)が見え、あんな遠くから来たんだなぁと実感できます。。。
高野山の背後に霞んで見える山は奈良と大阪の県境の山、金剛山です。。
取り敢えずは記念に自撮りです。。
と、その時。。。
今回の小辺路歩きで初めて人に出会いました。。
この人は群馬県から来た人で、今朝から護摩壇山の駐車場に車を留めて、尾根伝いに歩いてきたそうです。。
2時間ほど前に子熊に出会ったとかで、かなり怯えておられましたが、もう時間が経過しているので大丈夫ですよっていうと、安心して戻って行かれました。。
さて、私もここに長居してしまいましたので、出発することにしました。。
迂回路を案内に沿って下山します。。
そして、元の小辺路に出て、ご覧の森のトンネルを出たところで事件は起きました。。
ここを左に曲がりながら下ると、いきなり道が崩落していました。。(>_<)
そしてどのように歩いて越えようかと思案六法しているところに急に頭上から人の頭大の岩石が2個落ちてきて、咄嗟によけて難を逃れました。。
そしてここからです・・・
危ないなと思って崖の上を見ると。。。
なんと大きな熊が居るではありませんか!
(画像は他からの借用です)
そしてこの熊、崖を渡ろうとしていましたが、岩が崩落してきて前へも後ろへも行けない状況!
距離は私の前方10m、そこから上へ10mの地点。。。
熊と目と目が合っています。。
私は熊が見えなくなる地点まで後ずさりして、様子を窺いました。。
30分経っても熊は前にも後ろへも行けない状況・・・
たまに手足を動かすと、直ぐに頭大の岩が崩れ落ちると言う状況です。。
私は前進を諦めて、1時間戻って先ほどの小屋で一夜を明かすか、
はたまたここを突っ切るかの決断に迫られました。。。
さらに10分考えた結果、答えは「前進してみる」でした。。
私は山を下る方向に歩いていて、熊は山に登る方向に向いています。
私が登り返して叔母子小屋の方に戻ると、ちょうど崖を越えた熊に私が追いかけられる展開ではないかと判断したからです。。
お互い、目的の有る方向へ向かって自然に進もう。。
そう判断した訳です。。
そして熊を見ながら、2歩、3歩と前進してみると、突然熊は怯えたような大声を出して吠え、5個くらいの岩を落としながら崖を渡って茂みに去ってくれました。。
これは熊をその時撮影したつもりが、手が震えて滑り、自分の脚を撮ってしまった失敗作です。。
そしてそこからは急に物凄い恐怖心にさいなまれ、猛烈に走って逃げました。。
10分ほど走ると、上西家跡というところに出ましたので、熊の出没報告をするために記念撮影です。。
ところどころに先ほど熊に遭遇したところと同じ様な崩落個所に出くわしますが、どこともよく整備されていました。。
そして兎に角走る走る!
熊に遭遇すれば走ってはいけないことくらい、山屋ですので百も承知ですが、自分自身に襲い掛かった恐怖心はその知識にも勝っていました。。
そして、人工物が見えると、ようやく気持ちが静まりました。。
トンネルを抜けると今夜宿泊する民宿です。。
ここに書かれている「腰抜田」とはまさに今の私の状況です。。
そして、こんなに民宿が有りがたいと思ったことは有りませんでした。。
靴を脱ぐと靴擦れで出来た水膨れが破裂して、靴の中は血まみれでした。。
急に襲う激痛!
それはそれはもう地獄でした。。
明日以降、もう歩けないかもしれません。。(/ω\)
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