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ラスト サンバーのブログ一覧

2014年12月12日 イイね!

魅力のトワイライトエクスプレス 日本最後のランチタイム食堂車 

魅力のトワイライトエクスプレス 日本最後のランチタイム食堂車 11時50分

私の乗車した臨客第8001列車(トワイライトエクスプレス)は別れを惜しむ沢山の人々に見送られ、定時に大阪駅を発車しました。



山科駅までトワイライトエクスプレスは関西名物、方向別複々線の外側線路、「列車線」をのんびりと走りますが、決まって内側線路、「緩行電車線」を走る各駅停車や中距離電車が追い抜いて行きます。





いつもはこれらの各駅停車や中距離電車からトワイライトエクスプレスを見る側ですが、今日は反対にトワイライトから眺める側で、チョッピリ優越感が有ったりします。。



大阪を出て1時間も経たないうちに、4号車・サロンカーには人が集まりだします。

サロンカーは大きな窓を備えていて、左右、どちらの景色もパノラミックに見ることが出来ます。


なんとこのサロンカーの車内・・・、

全員が女性ですよ。。


男性は何処へ。。。

トワイライトは奥様方の楽園なのでしょうか・・・。



列車が近江舞子を通過する辺りから、日本でもはやこの列車だけの食堂車のランチタイム営業が始まるので、これはトワイライトの旅では必須の項目です。。

あと3ヶ月程で、食堂車で昼食を食べる行為そのものが昔話と化してしまいます。。

なので、トワイライトの食堂車でのランチは絶対に外せませんので営業開始と同時に食堂車へ行ってみました。。




案の定、ランチタイムは人気で、早めに出たつもりが、満席の一歩手前でギリギリセーフでした。。




そして2人掛けのテーブルに同席となったのは、偶然にもB寝台で相席の取締役氏・・・

食堂車を舞台に、自分たちが経験した様々な鉄道旅行の昔話に花が咲きました。。


この車両は、トワイライトのために新製されたものでは無く、廃車予定だった昔の特急型電車、485系・サシ481-52をお化粧直したうえ、機器類を改造したものです。
もしかしたら雷鳥号や白鳥号の食堂車として、私が過去に利用したことが有る車両かも知れません。。


北海道旅行にハマった学生時代は、大阪発青森行特急白鳥号に使われていたこの食堂車でお昼御飯と晩御飯を食べるのが習わしでした。。

低い屋根とパイプ製の網棚が、華やかな特急電車だった昔を彷彿させてくれます。



食堂車のランチメニューと言えば、今も昔もやっぱりカレーライスが定番でしょう。。

1,080円・・・という微妙に高価なお値段感覚は今も昔も変わりありません。



でもトワイライトのカレーはインスタントや缶詰ではなく、一流シェフにより3日前から煮込まれた本格派カレーだけに、妥協を許さない本当の美味しさが堪能できます。。


カレーライスを食べながらメニューを見ていると、若い頃は高価で手が届かなかったハンバーグも食べてみたくなりました。。(単品で1,420円)



そしてハンバーグが出て来た頃、通過中のトンネルを抜けると窓の外はスッカリ雪景色。。

大自然のにくい演出に、食堂車内から歓声が上がります。。



昼食に2,500円・・・

日常生活では考えられませんが、トワイライトに揺られ、流れる景色とレールのジョイント音を聞きながら味わう昼食は、お値段以上の価値が有ると思いました。。



自分の寝台に戻っても、雪国の景色は続きます。。。


今度は相席の年老いた女性添乗員さんとの会話が弾みます。。

「お兄さん、どこから来たの?」というお約束の言葉から始まって。。


男性はいきなり車両の話や旅の武勇伝から会話が始まりますが、女性の場合は例外となく身の回りの事柄、特にご家族は?とか、どんなお仕事を?といった内容から会話が始まります。。

女性は富山県の出身で、田舎が嫌になり大阪に出て来たこと、旅が好きで添乗員になったことなどを一気に喋ります。。




会話中に、この春に開業する北陸新幹線の白山総合車両センター横を通過します。。

去りゆく夜行寝台特急と、未来へ伸びゆく新幹線車両との一瞬の顔合わせです。。




暫く、進行方向右手に雪山の風景が続き、思わず見とれてしまいます。。



とのとりとめもない会話も続き、トワイライトは富山駅を発車します。。


女性は山の景色に見入る私の横顔を、まるで子供を見る様に、にこにこと笑みを浮かべながら黙って見ています。



ふと女性が富山出身だったという事に気が付き、雲に隠れた剱岳の麓の岩峅寺の集落が目に留まったので「岩峅寺の集落が見えますね。」って声を掛けた瞬間・・・

女性は驚いた様子で、「あなたなぜ、岩峅寺を知っているの?上市や寺田ならまだしも、岩峅寺を知っているなんて・・・」と驚いた表情になりました。

「はい、山が好きで、剱の麓にログハウスを建てて、建築家の仕事をしながら、冬季は山岳ガイドの仕事でもしながら生計を立てようと思った時期が有りまして・・
で、山岳ガイドが生業の街、岩峅寺か信濃大町に住むのが第一候補だったもので・・・」



「私はその岩峅寺出身なの・・・」

「岩峅寺に住んで居て、落ちて死んだ登山者や、登山ガイドを何人も見て来たの・・・」

「だから岩峅寺が嫌になってしまって大阪に出て来たのよ・・・」

「あなたは岩峅寺になんかに来なくて良かったのよ。」


女性の目が涙でうるんだ瞬間、この方の背負っている重いものが見えた気がして、山の話からまたとりとめもない会話へと話を逸らせました。。



個室寝台だと決して味わえない、人との絡みが、開放式B寝台車には有ります。。

遠い街へと旅しながら、そこで出会った見ず知らずの人とそれぞれの人生を語るこの素晴らしい空間も時間も、年明けの3月を過ぎれば永遠の過去のものになってしまいます。。





そして、明日、一夜明ければ同席してスッカリ打ち解けた者同士がまた、それぞれの目的地、それぞれの人生に向かって歩んでいきます。

プロフィール

「万博② (≧▽≦) http://cvw.jp/b/860472/48483870/
何シテル?   06/14 07:06
ラスト サンバーです。よろしくお願いします。 サイドに大きな六連星を施し、ヒサシ(国鉄・上越型EF58の氷柱切りとも言う)を取り付けたデザインのサンバーは、主...
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