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2003年07月14日

いつか撮りたい写真

いつか撮りたい写真 ここ暫らく、バタバタと気忙しい日々が続いて日記の更新も侭ならなかったのだが、日曜日にふと思い立って僕が最初に手にした「自分のカメラ(添付画像)」を机の引出しの奥から引っ張り出してみた。
小学6年生の頃、小遣いやお年玉を貯め、足りない分は父の資金援助を受けて手に入れたもので、その後10年以上普段使いのカメラとして現役だった。

 このカメラが退役した理由は二つ。フィルム巻上げレバーを破損してしまったことが大きいが、その後修理せずにいるのはデジタルカメラの簡便性に流されてしまったからである。
それを何で今ごろ引っ張り出してきたか(ニコンの一眼レフも持っているのに)というと、それが表題の「いつか撮りたい写真」と関係がある。

 蕉門の俳人に其角という人がいる。この人の句に、
「此木戸や鎖(ぢゃう)のさされて冬の月」
と言うものがある。
 僕は俳句というものは、極めて映像的な文学形式だ(特に蕉門にその傾向が強い)と考えているのだけれど、平家物語・巻5を下敷きにしたとされるこの句について、去来抄での読み解きを見たとき脳裏に浮かんだ映像は、「風情あはれに物すごく、いふばかりなし」との去来の言葉以外に形容しがたいものだった。
 固く錠を閉ざされた見上げるばかりの城門、その上に透明感のある真っ黒な夜空に煌々と輝く満月、冷たく透き通った月光に照らし出された情景を思い浮かべたとき、「いつかそんな景色を写真に撮ってみたい」と思った。

 その「いつか」がいつ来るのか(或いは永遠に来ないのか)は判らないが、こういう月夜の情景を写真にしようと思うと、デジタルカメラでは原理的に不可能だということを最近、知った。どうしてデジカメに長時間露光がないのか訝しく思っていたのだが、装置そのものが発する熱による電気的なノイズが避けられなくなってしまうのが理由なのだそうだ。
 となれば35ミリフィルムに回帰するより他ないのだが、そこでなぜ一眼レフではなくコンパクトカメラかと言うと…要するに露出時間の計算をしないですむからだ(笑)。

 カメラ少年だった頃の僕が知ったらあまりの堕落振りに憤慨するに違いないけれど、所詮は素人。機械任せにしたほうが上手くいくのなら、そっちの方がいいことだってある。(車の場合はちょっと別。僕にとって、カメラは写真をとることが目的であって、カメラを操作すること自体に楽しみを見出すわけではないが、車は、その運転動作一つ一つにも楽しさや気持ちよさを感じられるのだから。)
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Posted at 2003/07/14 12:38:10

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この記事へのコメント

2003年7月14日 14:44
月光の情景。
その場面に出逢いたいというお気持ちは、意外と同じですね。
僕の場合は風情と文化的なところではなく、本能的に衝動的に(あぶないなあ)そう突き動かされてしまいますが、惰眠さんは、その情景の中に吸い込まれていきそうな心地よさ(裏返すと怖さ)なんかは、追い求めていたりするのでしょうか。

いつ来るのか判らなくても良いですから、必ずそのときが来られることを期待してます。
もちろんその情景、見せていただくことが無くても構わないのです。そんなシーンに出逢えることが、なによりですから。
もちろん見てみたいですけどね。
コメントへの返答
2003年7月14日 16:09
多分僕の場合も、月の光に照らされたいという原始的な欲求(笑)が先に立っていて、其角の句だとか写真集「月光浴」などのような文化的なものは、後付けの動機なんだろうと思います。
これら文物は、吾が内なる月影への抑えがたい衝動を呼び覚まし、掻き立てるのでしょう。さすがに月に向かって遠吠えを上げたりはしませんが(下手したら病院に収容されちゃいますね)、それをやったらきっと気持ちいいだろうなぁと思わないこともありません。

 そういえば、英語で「狂気」を意味する「Lunatic」という単語は、お月さまを意味する「Luna」に源を発するのだそうで、月の光という奴は人間という動物の根源的・本能的な部分に、ただならぬ影響力を持っている(と考えられてきた)ようです。

 あんまり大きな声では言えない話ですが、満月の深夜、街灯など何もない農道を全照灯もすべて消して月明かりだけを頼りに車を走らせるのは中々趣があります。現世と常世の境を流れていくような、独特の時間が感じられるのですが…対向車が来ると危ないですね(笑)。

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