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2004年03月14日

CG DAY見聞記その5・「自動車デザインの革新は日本から」

CG DAY見聞記その5・「自動車デザインの革新は日本から」 会場で僕の座った席からは、フェラーリF90が映し出されているはずのモニターは遠すぎて、画面が良く見えなかった。
しかし舞台の上では、やや興奮気味の大川氏がフミア氏のデザイン手法について「なるほど、このF90には後のYやGTVのデザイン要素が全て入っている!」と言っている。
あとでデジカメの画像を拡大してみると、なるほど幾つか共通のモチーフが見て取れる。
 それはともかく、フミア氏はエクステリアをデザインする際、同じモチーフを意図的に、例えばグリルとサイドのキャラクターラインとリアコンビ・ランプなどで複数回反復するのだそうだ。
また、彼は「漢字デザイン」と命名したようだが、例えば「大」と「太」のように、ごく僅かなディテールの違いでデザインと言うものはそのニュアンスや持って含む意味合い自体が大きく変わるので、それを意識しているのだ、などと話していた。

 福田氏の話とも共通するのだけれど、「デザイン」と言うものがなかなか言語的な表現に馴染みにくいからなのだろうか、どうも哲学的な方向に話が向かっていきがちだ。聞いていれば、決して彼らは抽象的な話をしているのではないことが判るのだけれど、コトバでの説明が難しい内容だけに、なんだか禅問答だとか思想・哲学めいた言い回しが多い。

 そのフミア氏が、極めて具体的に力を込めて言った。
「私には、一つ大嫌いなものがある。それは所謂『レトロ調デザイン』と言う奴だ。あんなものは、デザイナーが自ら創造力が欠落していると言っているようなものだ。過去の模倣をして何になる。ルネッサンス(革新)が必要なのだ」と。
そして「今、世界の自動車を見ても、革新を感じさせてくれるものはない。私は唯一、世界では日本だけが自動車デザインの革新を実現できると思っている」と続けた。
なぜなら「自動車デザインのブレイク・スルーは、動力源や交通インフラの変化に合わせて起きてくる。世界中捜して、ハイブリッド車が公道を当たり前に走っている国など日本しかないのだ。そう言う技術は日本にしかないのだから」…逆を言うと、日本車のデザイナーには、それをやる責任があるのだ、とも取れる。

 しかし、今の日本の自動車デザインはどうなってるだろう。
世界第2位の生産台数を誇る国内最大手は、12代目のクラウンでメルセデス・ベンツのデザイン要素を恥ずかしげもなく模倣した。欧州生産のアヴェンシスには、呆れ果てたことにVWボーラと見間違えるようなエクステリアを与えた。
レトロ調デザインどころの話ではないぞ、と思うのだが…それも判った上での叱咤なのだろうか。
ブログ一覧 | 自動車関係のイベント | 日記
Posted at 2004/03/15 01:59:03

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この記事へのコメント

2004年3月15日 13:36
自動車デザインのブレークスルーですか。

わかるようなわかならないような・・・ですね。

日本の高度成長を支えたのは模倣だったと思います,その模倣が時間をかけて独自色に発展して今のシロモノ家電等に至っているのだと思います。

だと,すると,日本の車というのは,今はまだ模倣の段階から足を踏み出した程度のところなのではないか??と思っています。
個人的にはいいか悪いかは別として,スカイライン,Zなどは革新的に見えます。

もう一息なのかな。と。

ちょっと話は変わりますが,そういう意味からも,BMW,メルセデスに倣うかのような,全車共通イメージというようなデザインコンセプトは個人的には反対なんですよね。
車種の色。っていうのがあってもいいじゃないか??と。
コメントへの返答
2004年3月15日 14:51
本文では書き漏らしましたが、フミア氏がしきりに言っていたのはシトロエンDSの話です。「宇宙船」と評され、衝撃をもって受け入れられたあの車。
ああいう、既存の造型ロジックとは全く別の表現によって形作られたデザインが現れて欲しいというのが、氏の主張のようでした。

 でも僕は、それはどうかな、と思ってます。
確かにDSは相当の衝撃をもたらしたでしょう。しかし、その後あのデザインは何か発展していったでしょうか。一代限りの突然変異的な徒花に終わったんじゃないでしょうか。
デザインの発展とか進歩と言う観点で言うなら、結局他に影響を及ぼすこともできずに終わってしまったのなら、それはブレークスルーとは言えないんじゃないでしょうか。
 むしろ、ヴィルヘルム・マイバッハと言う稀代の技術者がやったこと―つまり、自動車を「座席の下にエンジンを置いた馬なし馬車」のスタイルから「運転手前方にエンジンを配し、エンジン・コンパートメントの後方に乗員空間を置く」今の車にまで至るレイアウトを発明したこと―をこそ、例に引くべきだったと思っています。
その文脈でなら、技術の革新とデザインの変化が連動することを些かの飛躍もなく結び付けられる筈です。
 ですから僕は、床板一枚にエネルギー源も動力装置も制御系も収めてしまったGMの「オートノミー」のようなものが、自動車デザインの制約を大きく取り払い、次世代のデザインを生む大きな動因になると思っています。

 工業デザインにおける模倣の問題ですが、僕は少し違う考えです。
基本的な製造ノウハウを持たないか、あるいはノウハウにおいて後進的な位置付けにあるときには、先進技術を模倣することが(ノックダウン生産や技術移転などが有効でしょう)効率的だと思います。
 今の日本の自動車産業のレベルはどうかと言うと、最早模倣する段階は遠の昔に脱しているのではないでしょうか。むしろ、同業他社から模倣「される」立場にあるのではないでしょうか。
 そうした中で、エクステリアデザイン―言ってみれば、その製品の商品性を最も雄弁に消費者にアピールする要素です―でモノマネを続けるなんて、恥ずかしい限りだと思うのです。
 まあ、よく「日本人は型から入る」なんて言いますが…高級車の「型」はメルセデスで、スポーツカーの「型」はフェラーリやポルシェで、スポーティ・サルーンの「型」はBMWで―なんてことを永遠に続けるつもりなんでしょうか。
 最近発売されるトヨタの新型車のデザインなどを見ていると、残念ながら僕は「まだまだダメだ」と思わずにいられません。

 ところで、ブランド・アイデンティティをどうするかの問題ですが、これは欧州型のモデル・プログラムと米国型のモデル・プログラムの違いじゃないかと思ってます。日本は、米国型でした。車種によって全くテイストが違う、雑貨屋のような品揃えを売りにしてきた。
 欧州型は逆に、ラインナップの上から下まで「○○社の製品」と言う統一イメージが貫徹されます。
 この優劣は、結局「どっちが商売する上で得か」と言うことだと思います。最近呼んだインタビュー記事で、日産の中村氏が面白いことを言っていました。日産車は、それぞれに別々のデザインを与えつつも、そのどれを見ても日産車だと感じさせるような戦略を採っている、と言うのです。言うは易く行うは難いことでしょうけれど、上手い手法だと思います。
 顔やグリルだけ同じにしていけばCIが確立される、だからそれでいいなんて路線に対して「あんたら、安直過ぎるよ」と言ってるような感じですね。

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