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2005年05月12日

憧れのハワイ航路

憧れのハワイ航路 かつてユーノス・ロードスターがデビューした頃、それに試乗した下野康史氏は「運転していると自然に頬が緩み、何者かに向けて訳もなく『ザマーミロ』と言いたくなる」と、あの車の楽しさを表現した。このフレーズを今でも鮮明に覚えているのは、僕自身が下野氏の文章と全く同じ状態になってしまったからである。
 さすがに、助手席にディーラーのセールス担当を乗せた状態で「ザマーミロ」と叫んだりはしなかったが、訳もなく笑い出したくなるような衝動がこみ上げてきて、それを押さえるのにかなり苦労したことを覚えている。

 僕にとってユーノス・ロードスターと言う車はだから、兎にも角にも「楽しい乗り物」なのだ。それがすべてだと言ってもいい。ボディの剛性がどうとかエンジンの出力がこうとか、操縦特性がなんだとか、しかつめらしく考えてもしようがないじゃん、こんなに楽しいんだから!と。
 それなのに何で購入しなかったかと言うと、逆説的だが、楽しすぎたからだ。ノーミソが空っぽになるくらい楽しくて、これは普段使いには向かないなあと思ったのだ。その代わりと言っては何だが、ロードスターに乗りたくてしようがなくなるたびにあちこちのディーラーに出かけていっては試乗をさせてもらったりした。悪い客である。

 あれから何年になるのか、ロードスターも3代目となる今、改めて思い返してみて、実は僕は不思議と2代目ロードスターをそれほど好感していなかったことに気づいた。なぜだろうかと考えてみると、どうやらそれは、車が進歩しちゃったからじゃないのかと言う気がして来た。

 よくよく思い出してみると、初めてロードスターに乗ったとき躁状態に近い浮かれ方をした割には、改良が進んでいったモデルに乗った2度目3度目以降の試乗では、それほど極端には感激した記憶がない。
 単純に刺激に慣れただけだったのかも知れないけれど、思うにあれは細かい改良が積み上げられてスポーツカーとしての洗練度が上がるのと裏腹に(あるいはスポーツカーとして洗練されていったために)、理屈なんか頭の中から消し飛んじゃうような痛快な楽しさが薄らいでいったからじゃないかと言う気がしなくもないのだ。
 以前ゼロナナ兄さんのNB型をチョコッと運転させていただいたときに、凄くちゃんとしたスポーツカーであることにとても感心した一方で、訳もなくザマーミロと叫びだしたくなったりはしなかったのも、その印象を裏付けるように思う。

 うーん、そうすると僕が好きなのはちゃんとしたスポーツカーじゃなくて、ドライバーが能天気なまでにハッピーになっちゃうような種類の車なのかも知れない。
 マツダが公募していたハワイでの新型ロードスター試乗会にゼロナナ兄さんが当選したそうなので、お祝いを申し上げるとともに、初代以降のロードスターを乗り継いできたゼロナナ兄さんにはあとで「そこんとこどうだった?」と聞いてみようと思っている。
 マツダの開発関係者が非公式発言で人一体を謳った初代に対して、公式に人一体を謳う新型は、原点回帰しているのだろうか。スポーツカーとしての完成度は脇によけておいて(笑)、アブナイ薬みたいな効用はある?と。

末筆ながら、改めて。ゼロナナ兄さん、ご当選おめでとうございます。
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Posted at 2005/05/12 18:42:07

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この記事へのコメント

2005年5月12日 19:21
ありがとうございます。惰眠さんも応援していただいたおかげです。

NB8Cに関しては私のブログでも触れましたが、少々出来過ぎクンなところがあって、五感に訴えかける楽しさは薄れていますね。それだけに普段何事もなく快適に接するコトが出来るとも言えますが、刺激が少ないというか、面白みがないことはおっしゃる通りです。

惰眠さんが触れているように秀才よりも、ちょっとデキの悪いヤツの方がオモシロイ、またはカワイイみたいなところは人間も機会も同じようなモノで、デキが悪いのがNAだとしたら、出来過ぎクンはNBっていったところでしょうか(^^

包丁は危ないと思っているから、気をつけて使っていれば危険なコトはないし、もちろん安全性が求められるものでもないですよね。それは極端なコトとして、使い手次第と言い放てないのが、今のクルマ作りの難しさです。そこが我々クルマ好きがあまり面白くない? と思うところなのかもしれません。

やはり、これだけオープンスポーツの市場が飽和状態というか、縮小傾向というか、飽きた人が多いというか、そうなると、例え2シーターオープンといえど、これ1台だけで安全に、快適に過ごしたいという人が一般的に増えてきましたし、回りのオープン2シーターがそのようになってきたから、ロードスターもそれに引っ張られて行ってるとも言えますね。

J04はベンチマークとしてNAを念頭に置いていたというのが、正直どこに真意があるのかが、乗り継いで来たものとしては気になりますし、正直ほんまかいな? みたいなところがあるので、そこをハワイで確認したいと思っています。
コメントへの返答
2005年5月12日 21:21
コメントありがとうございます。
ほんのチョビっと乗らせてもらっただけのくせに、NBに否定的なニュアンスの書き方になっちゃって申し訳ありません。
 ただその…ホンダのS2000に乗ったときに思ったんですけど、機械としてよくできていることと、運転して楽しいかどうかってことは、どうも別のことがらなんですよね。

 なんと言うんだろう、クルマ側の足りてない部分を運転手側が補う(つもりになる)と言うか、足りてないこと自体を面白がると言うか、そういう関係が遊びのクルマとドライバーの間にはあるような気がするんです。
 例えば、サーキットで最速ラップを追求することが命題のクルマであるならば楽しいとか楽しくないとかは二の次三の次だと思うんですが、やっぱり市販のオープンカーはファンドライブ命じゃないのかなぁと(笑)。

 それはともかく、ホントにNAが出たときとは市場の環境が全然違いますね。あの頃は軽量2座のオープンカーなんて需要がないって言うのが通説で、事実上ユーノス・ロードスター以外にああいう安価なクルマはありませんでしたが、今はマツダのロードスターも数多ある選択肢のうちのワン・オブ・ゼムですからねぇ…。

 しかしその「ワン」が他とは違う魅力を持った「ワン」ならば、いかに競合車の数が多かろうが市場でも輝いて見えるだろうと思います。
2005年5月12日 22:56
いえいえ、お気になさらずに!! というよりも、少し乗っただけでズバリ見抜くのはサスガですね~って思いました(^^

NBには乗ってますが、逆の意味で「ちょっと足りない」というか、「ちょっと違うんだよねぇ」…って思っているので、そこがNAが手放せないのは何よりの証拠です(^^

S2000とロードスターはごく一部の機能パーツには同じモノを使っている部分もあり、成り立ちは似通って見えますけど、対極といってイイほど違いますものね。「マシン」としてのS2000に対して、「ファン」なロードスターといった差で、どちらがイイかは人にもよりますけど、より受け入れられているという意味では、すでに言わずもがなですよね(^^ 



コメントへの返答
2005年5月13日 12:57
いやもう、恐縮至極です。
僕の場合「ユーノス」体験があまりにも強烈でしたので、どうしてもつい、それと比べちゃうんだと思います。

どういうキャラクターの車を望むのか、と言うのは百人百様でしょうからメーカーもしんどいと思います。
第一、僕個人を例にとっても、ストイックに「スポーツカー道」を極めようとする武道家みたいな車にも惹かれますし、同時にアッケラカーのカーで「楽しければいーじゃん!」という享楽的な車にも惹かれてますから。
まあ、そういう意味で一番イケナイのは二兎追ってどっちつかずになっちゃうことかな、なんて思います。
2005年5月13日 8:00
惰眠さん、はじめまして。
実はいつも楽しみに読ませてもらってます。

私がロードスターを買った時、友人達は「パワーないじゃん?」「車体ヤワいじゃん?」、「2人しか乗れないじゃん?」、「マツダなのにロータリーじゃないじゃん?」と、ほとんどに否定されました。

この連中は18歳ですぐに免許を取ると、安価なFR車で深夜の峠を走り、カネがたまったらハイパワー車に代替し、土地が買えるほどカネをつぎ込んだ愛車で湾岸地帯で●00Km/hと修羅場を乗り越えてましたから、経験と技量は高いものの、スペックでロードスターを見切っていたようです。

ところが、納車された私のロードスターに試乗すると「うわぁ!おもしろい!コレ」と態度を一変し、なかなかハンドルを離そうとしません。そのうちの1人は翌日に購入していました。

その時、私も惰眠さんと同じく「ザマーミロ」と心底思ったのですが、散々けなした友人にではなく、性能やブランド、見た目、評論家の太鼓判という、表面的なものだけで評価される傾向に対してだったのかなと思います。
コメントへの返答
2005年5月13日 14:37
はじめまして、コメントありがとうございます。

そうなんですよねー、ホントに車ってスペックじゃ分からないもんだと思います。
白状しますと、僕も「ユーノス」が北米デビューしたときに雑誌記事を読んだときの感想は、ゆきぞうさんのご友人と同じでした。

取り立てて華やかでもないスタイリング、特筆すべきことのない動力性能、それまで雑誌が「これぞスポーツカー」ともてはやしてきたクルマ像からは著しく逸脱する車を、いまさら『まごうことなき本物のスポーツカー』なんて持ち上げられても、読者としては白けるばかりだったのです。
何しろ同時期には300ZXやNSXがあったのですから、子供時代にスーパーカーブームの洗礼を受けた身としましては…(笑)。
しかし一度乗って、すっかり見方が変わったのは本文にあるとおりです。

 スペックなんかどれだけ並べ立てても、ホントはその車の良し悪し(特に楽しさ)なんかは分からないんですけど、でもやっぱり数字とか構造とか形式は『語り』のネタにもしやすいですもんね。
それで全部説明がついちゃう(優劣が決まっちゃう)風な言い分には「それ、ちゃうやろ」と思いますけど。

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「フェアレデーって本当に呼ばれてたの? http://cvw.jp/b/9433/47108671/
何シテル?   07/24 21:51
曲面の綺麗な旧い車が好き、エレガンスのある車が好き。そんなこんなでユーノス500に乗りつづけ、もう……何年だ?  気がつけば屋根のない車まで併有。いつまで乗り...
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